7月に読んだけど感想記事書いてなかった作品からいくつかピックアップ。
①フルーツバスケット
昔9巻までは姉が買っていてそれを何度も読み返した記憶有るけどこんな話だったんですね。
あきとにかんしては本当にAirっぽかった。ただ「もうゴールしてもいいよね」じゃなくて「もうスタートしてもいいよね」な感じでよかったな、あきとくん。
でも、神様っぽかったのってあきとじゃなくて本田透だよね。後半はいかに本田透を「概念(あまりに人間としていびつすぎる)」から人間に戻すかで四苦八苦してるような感じだった。どうやって本田透に本音を吐き出させるか、泣かせるか、怒りをぶつけさせるか、醜い心を認めさせるか。やめてよ、なんでそこまでやるのよ。いいじゃん観鈴ちんみたいにそのまま概念でも、いやそれはあまりに本田透が可哀想だ。そんな感じの殴り合い。グロッキーになりながらもなんとかキョン君が本田透を人間として抱きとめられた感じなのかな、と。ユキくんは「彼女は私の母親になってくれるはずの存在だった」みたいなところでかなり危なかったけどシャアみたいにならなくてよかったね。
一番好きな子は真知ちゃんです。
②囚人リク
23巻で第一部完。脱獄計画は結局失敗に終わる。メンバーのうち一人は死亡し、反撃のための情報も握りつぶされ、すべての武器を失う。敵はあまりにも強大だった。 生き残ったやつらは、もはや殺す価値すらなし、とより深い地獄へと放り込まれることになる。 では脱獄の取り組みは無駄だったのかというとそうではない。第一部で「生きたいというより死にたくない」という考えだったやつらも「○○のために生きたい」と考えるようになる。状況が悪化しても瞳は死んでない。ここから巻き返しが図られる。 どこかで見たなと思ったらジョジョ第五部に通じるものがある。
③ルドルフ・ターキー
主人公はわがままな子供がそのまま大きくなったような男。無法者で暴力的、女たらしの快楽主義者でなんでも金金金と損得勘定で割り切る非情な男だけど部下には好かれる。一般的な常識には縛られないが、仲間や大事なものはとことん真剣だし、そもそも金持ちだからいざやるとなったらとことんやるしね。刺激的だよね。欲しいものはなんでも手に入れるし、手に入らないものは容赦なく叩き潰す。ただ、これだけだと傍若無人になってしまう。「そんな男が、ある一人の女にだけは頭が上がらない。自分のものにならないのに、自分を曲げてまでも大事にしようとする。そんな感じでふるまうと、愛嬌が出てくるのよな。そう、ここまでなら「ランス」っぽいんだよ。「ランス」シリーズが好きな私としてはこの作品も好きなはずなんだけど……
でも、ランスほどの豪快さはない。舞台であるゴドランドの設定だったり親に頭が上がらなかったりと、妙にリアリティこだわってるので突き抜けきれない感がある。これはこれで面白いとは思うけどね。もっとバカになって国ごと救ってもええやんで……。
④デッドマン・ワンダーランド
ボスキャラがあまりに「からくりサーカス」のフェイスレスと同じことやってて苦笑した(動機は違うけど。動機はどちらかというとfateの言峰綺礼に近い)。
ただこの作品の主人公は「からくりサーカス」の守たちのような強さはなかった、普通の子供だった。だから主人公はシロをたすけられず、シロは世界の不条理の犠牲になり、壊れてねじれて「レチェッドエッグ(腐った卵)」という世界を滅ぼす災厄そのものになった。あれですね、fateの黒桜みたいなもん。それでもシロは主人公が自分を助けてくれることを願ってるのが切ない。
ここで主人公はどういう決断をするか、ということでこれもfateっぽいですね。ただ、この作品の終わり方はなかなか凝っていて良い。Charlotteはこの作品の最後を見習ってほしい。
⑤ふらいんぐうぃっち
どう見ても「よつばと」フォロワー。アニメ化するらしいけどリューシカ・リューシカはまだかな。
ほうきにのって空をとぶ魔女。傍らには人語を介する黒猫。うん。ただ、テンプレは守っていても、中身がぐだーっとしててゆるい感じ。特に物語性は求めずに、東北の田舎で日常を楽しむお話
実はこの作品の世界では魔女ってかなりすごくていろんなことできるんだけど、主人公のマコトはのんびりしてるのであんまりそっち興味なし。魔女だけど普通の女の子と変わらない生活を楽しんでたら他の魔女に関するイベントがちらほらやってきたり、結構すごい魔女のお姉さんがひきおこした厄介事がちょろちょろやってきたり、そういうのをまったりと楽しむ作品。途中から普通之女の子であるチカちゃんが魔女になりたいと言い出して徐々に「魔女って何?」って話に移っていく。別に私はこれいらないんだけど。私はそっちより東北の空気を楽しむほうが好きだな。山菜採りの回とかいいよね。とりあえずそんな感じで、私からしたらどっちも非日常な東北と魔女の世界を日常としてゆるふわな感じで体験できる作品ですね。
⑥空色スクエア
表紙買いしてみたけれど読んでみたらなつかしい香りがする作品だった。実際結構前の作品。
田舎町で三角関係やってます。深雪は深雪で、「みんな過去ばかりみて誰も今の自分を見てくれてない」と。文香は文香で「みんあ作り物のアイドルとしての私しか興味なくて誰も本当の私なんて見てないんだ」って思ってる。だからどちらも「素直になれる場所」を求めてる。それが主人公。ただし主人公がヘタレて動けない。そんななか、小田ゆりあという本音むき出しの子を放り込んでかき回すとどうなるか、という感じ。
私はずっと最後までウジウジしているメインヒロインふたりより、サバサバして、まっすぐ感情を伝えていく小田ゆりあという子が好きになってしまいました。
⑦モンスガ
「華麗なる食卓」ってマンガがありまして。この作品はカレーの話のはずなのに毎回毎回律儀にエロ妄想が入っててしかもカレーより女の子可愛いエロいみたいなところが盛り上がってしまって。いやもういっそエロメインでやれよと思ってたら本当にやってくれました。「獣娘のバトル」 当然よく服が脱げます。妄想ではなくストーリー中でちゃんと。うん、よくやった。なんというか「天上天下」「一騎当千」とかそっち方向。
⑧恋愛怪談サヨコさん
サヨコさんは「美少女だけどコミュ力全くない上に霊にガードされてるメンヘラ」。
800以上の霊体に取り憑かれていて、霊障があるので周りの人は彼女に近づくと体調悪くなる。どちらかというと血界戦線に出てくる豪運の持ち主みたいなやつ。主人公は逆に霊が全く見えずダメージも受けない。こんな二人が行ったり来たりしてそれに周りが振り回されるコメディ。
サヨコさんは可愛い。そしていちいち普通の人と感覚がずれてて、思い込んだら一途で猪突猛進。かわいくなければ絶対かかわりたくないのだけれどサヨコさんは美少女。さあどうする。
⑨とある科学の一方通行
「とある」系のスピンオフは面白いものが多いのだけれどこれはちょっと微妙。
ラストオーダーとともに過ごす一方通行のところにエステルという女の子が転がり込んできて、争いに巻き込まれる、というお話なのだけれど、敵である「Diciplinary Action(懲戒処分)」という組織の描写がダラダラしていてあまり盛り上がらない。統括理事会の人間が出てくるあたりは面白いのだけれども、一方通行の性格上、いくらエステルがなこうが喚こうが、ラストオーダーが巻き込まれないかぎり積極的に問題解決に乗り出したりはしないからしかたないね。なのでこれは作画担当というより、カマチー先生の問題かな、と。
⑩星は歌う
フルーツバスケットと似たようなテーマを、本田透というチートキャラや神様設定を捨ててやり直した感じ。こちらのほうが好き……といいたい気持ちもあるんだけれどゴメンやっぱ無理。中盤のイライラが半端無くて正直あんまり作品の記憶がありません。 普通に考えたら、こんな重たい話、子どもたちだけで歪みなくなんとかしろって言われても無理ですわ……。
前にも書いたんですが、だからこそこの次の作品の「リーゼロッテと魔女の森」すごく好きなんですが、連載中断してて悲しい。
「リーゼロッテと魔女の森」 - この夜が明けるまであと百万の祈り
番外:「リアルアカウント」
「その彼女はフィクションです」は好きだったんだけどな……。なんだこれ。そういえばつい先日も「Facebook警察だ!」みたいなマンガがバズってたな。あっちは一発ねただからいいとして、この作品、目的ないだろ。こういうのやったら面白いだろ、という見切り発車で突っ走ったんだと思うけど、これ着地点どうするつもりなん?何がやりたいんだ?
・リアルフォロワー診断
本人が死んだらフォロワーも死ぬ、という条件のもとでもフォロワーが1人でも残るか試すゲーム。・ノーアンサーゲーム
自分の顔を晒して、○▲☓を付けてもらうゲーム・RTゲーム
1回だけつぶやいて自分の発言がRTされた数を競うゲーム・黒歴史裁判
相手の黒歴史を暴き合って、相手のフォロワー数を減らすゲーム・悪いいね!ゲーム
自分の投稿した画像について「いいね!」「悪いね!」「どうでもいい」のどれが一番多くなるか当てるゲーム。・リア生ゲーム
「ニコ生」を一定時間放映し終了時の視聴者数を競うゲーム。・鎮静かまってちゃん
かまってちゃんを黙らせるゲーム
現実を突きつけるか、完全スルーするか、物理で殴るか、その人の精神を崩壊させるか選ぶ・既読スルー撲滅
一定時間以上既読をスルーすると死ぬ
各種スタンプを使って既読時間を延長したり相手にいやがらせをすることができる。
ところで、この形式でマンガ紹介するの、一見大変そうに見えるかもしれないけどめっちゃ楽ですね。今までいちいち1作品1記事書いてたのがアホらしくなるくらい楽。
とりあえず順番付けするだけでも自分の好みの傾向が伝えられるし、1作品あたりについても一番書きやすいところだけ書いてるだけでも文句言われなさそう。むしろもうちょっと意識して書いたら「簡潔にまとめててすごい」とか勘違いしてくれる人いそう。自分で書いてないやつの意見だよねそれ。感想書こうとした時に要点だけなんてすげえ簡単で、そこから何入れるか、とか、何は書きたいけど我慢するかとかそういうところが大変なんだけどなー(涙)
というわけで嗚呼なるほどなーって。好きなマンガについて単独で記事書かないけどランキング形式で紹介する人の気持がよく分かる。ベスト100みたいなやつはやり過ぎだと思うけど。でもアレ自分なりのやつ作ってみたいよ―。