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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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発達障害

「発達障碍者には人の気持ちを察したりすることができない」わけではない(「アレキシサイミア」について)


これよく言われますよね。
アスペルガーを戯画化したマンガなどでも、やはり定型発達者の人間から見た視点で書かれるから、発達障害の人は「人の気持ちがよくわからない」んです、って扱いで描写される。

でも、当事者としてはいつも違和感がある。本当にそうかなっていつも思ってる。ポイントがずれてるっていつも思ってます。発達障害の人がうまくコミュニケーションを出来ない理由。定型発達者との最も基礎的な部分でのズレは「気持ちが読み取れない」ことではないと思うんです。

発達障害者も心の中では「気持ちを読み取る」は一生懸命やってるし、結構読み取れている。でもそれをうまく相手に伝えられないんです


私の認識ではこちらのほうが近いです。ぜひこの記事読んで欲しい。

http://ameblo.jp/kanrinin-hp/entry-11255356136.html
http://ameblo.jp/kanrinin-hp/entry-11257292243.html

発達障害の特徴を語るときに「人の気持ちや感情を、(文脈・表情や身振りなどから)読み取れない」といわれることがありますが、これも誤りではないと思うのですが、より正確な表現があるように、ぼくは感じます。むしろ「他人の行動から伝わる気持ちに対して、『わたしはそれを受け取りましたよ』という態度・言動が出来ず、トラブルになる」ではないかと感じています。


②成人の発達障害者の多くは、「人の気持ちを読み取ろう、意図を感じ取ろうと、懸命に神経を高まらせて努力している人たちで、むしろ、そこまで気遣うのはしんどいのでは!?」と感じるような人たちです。なのに彼らは、「気遣いがない」「気持ちを分かってくれない」と言われてしまう。


③定型発達者は、相手の気持ち・感情を読み取ることだけではなく、「そこを受け取ってますよ」「私は気にしていますよ」という態度を相手に伝えようとする。発達障害者はこのように人に相手の気持に自分が反応ていることを伝えようとする考え方、行動言動が乏しいため、誤解を招きやすい。

④結果としてただでさえ、無意識ではこうしたことが出来にくい特性があり、意識下で必死に論理思考で読んでいる当事者さんは、「気持ちを汲んでくれない」とばかり言われるので、「もっと、相手の気持ちを正確に読み取らなければ」と過剰適応に走っている。

発達障害の人は人の気持ちを察したりすることが出来ないわけじゃない。むしろ普通の人よりもよほど必死に察しようとしていたりする。文章でのやり取りだと、発達障害者ってものすごく丁寧だったりします。必要以上にこちらの意図を読み取ろうとする。

実際私は発達障害だったけれど(その時はまだ自覚なし)、大学受験の時の国語の成績などは全国模試でも100位以内に入ったことがあるくらい得意でした。相手のいうことを読み取れないわけではない。国語力自体は訓練すれば人並み以上になることだって出来ます。

でも、受け取った気持をその後相手にうまく返せないんです。相手の気持を受け取れないわけじゃない。キャッチは頑張ればできる。問題は返球の方なんです。投げ返す方がヘッタクソなんです。頑張ってちゃんと返そうとするとものすごく疲れてしまうんですよ。

そのせいか、普段は受け取ったものを自分の中で処理してそれに終わりにしてしまうなんてことがよく有ります。ちょっと気を抜くと、すぐに自分では理解しているつもりになってそれを相手に確認したりしなかったり、自分の中だけでさっと理解してそのまま思考を進め、ずれたまま結論まで先走ってしまうんです。

その結果として、「普通の人」から見た時に、こいつは人の気持ちがわからないやつだ、とか話が通じない、いつもずれたことばかり言ってる変なやつだ、という扱いを受けることになります。





余談 専門家の少ないはてな村

やっぱりこういう記事を探すと、はてなではなくてAmebaに成るんですよね……。こういうときはてなというサービスの良さと限界について思います。

以下はよく調べずに自分の観測範囲というか見たいようにみたはてなについて語りますが、はてなというサービスにおいて「発達障害」について記事を書く人はじつはかなり多いです。ただ、みんな当事者として記事を書くひとなんですよね。生の感情が伝わる切実な文章が多く、共感はできるのですがどうしても当事者として、自分の主観を元に語りますからすごく偏ってます。そういう人の意見を読むことはとても大事だとは思うのですがそういう記事って、当事者の人たちの間でしか共有されないんですよ。リーチの範囲が狭い。


これは発達障害というテーマに限らずはてなというサービスの特徴です。「当事者」たちが当事者として己の感情を文章として発信し、他の当事者と感情を共有する。そういうことに特化したサービスだと思うんです。

専門家として客観的な意見を書く人、当事者と外部者の橋渡しをデキるような記事を書く人、リーチ力が高い文章ははてなにはあまり見当たりません。はてなでそういう「外にリーチする」書き手が多く存在するのはテクノロジの分野くらいでしょう。


日常レベルの、個人の感情を発信したい人たちによる日記以上の私小説未満の著作物。そういうニッチなものに興味がある人たちの集まり。それがはてなブログ。「メディア」を目指す人より「個人の感情のストック」として使う人が多いような場所。mixi難民と相性が良かったのもそれが理由でしょう。


リーチ範囲の狭いニッチなコンテンツを、ごく限られた人たちが共有・やり取りすることを目指したブログサービス。だからスケールする力も弱いし、マネタイズもそんなに強くないらしい。他のWebサービスやってる人からオワコンとか言われちゃう。 


それでも、私はそんなはてなが好きです。 サービスのお世話にずっとなってきたし、これからもしばらくはお世話になるんだと思います。本当にありがとう。そしてこれからもよろしく。