頭の上にミカンをのせる

「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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NHKの特集「キラーストレス」で紹介されていた「マインドフルネス」についての補足

今世界で、ストレスを減らすためのあるプログラムが広がっている。欧米の名だたる大企業が次々に導入。学校でも、そして刑務所のような場所でもこのストレス解消法が使われている。最新の脳科学でも驚くべき効果が実証されたこのプログラムとは?そして、なぜ効果があるのか?一方、宇宙空間では、これとは別のストレス対策が大きな成果を上げている。宇宙飛行士たちが取り組むこの方法とは?

さすがNHKというか、ちゃんと先端の研究紹介になっていて面白かったです。

再放送は

第一回は6月22日(水)の0時10分
第二回は6月25日(土)の0時10分

なのでぜひご自身で見てほしいのですが、自分用に内容まとめておきます。


第一話で、ストレスが脳に与える深刻な影響を紹介しており、
第二話ではその対処法として「コーピング」と「マインドフルネス瞑想法」が紹介されています。

「コーピング」はご存知な人が多いと思うので「マインドフルネス」のほうを紹介します。


マインドフルネス自体は理解するのが難しい

紹介していたのは、この本の著者で熊野さん。

正直言って認知行動療法は実践がかなり難しいと感じます。それは第三世代になっても変わりません。

特にマインドフルネスの理論的基礎になっている「DBT(弁証法行動療法)」は、私が一冊本を読んでみた程度では仏教的な考え方と、科学的な理論が合わさっていて、なにがなにやらであまり理解できませんでした。

弁証法的行動療法 - Wikipedia

マインドフルネススキルとは、理知的な心と感情的な心に注意深くアプローチしバランスをとり、賢い心に到達する「手段」である。理知的な心は感情的な心によって阻害されるとされ、その2つを統合し「賢い心」を身に付けると、心のバランスがとれ安定をもたらす

マインドフルネススキルは主に「把握スキル」、「対処スキル」の2つに分けられている。

①把握スキル
・観察する
・描写する
・関与する

②対処スキル
・断定(判断)しない
・ひとつのことだけに集中する
・効果的であること

などなど、非常に奥深いというか、ぶっちゃけ内容ありすぎですw


瞑想による身体感覚の取り戻しは「マインドフルネス」のスタートラインとしてよいかも


本当はこういうのホメオパシーみたいな疑似科学につながりかねないのでちゃんと理解したいなとは思うんですが、そのあたりの検証はほかの人にお任せして、瞑想自体はやってみるといいと思います。

番組で紹介されていた瞑想を紹介します。

「過去や未来について、とりとめなく考え続けてしまうことでストレスを受け続けることになります。それらから意識を切り離すために瞑想中の呼吸に意識を集中し、鼻から入ってくる空気の温度や自分の腹の動きを感じましょう」

(1)背筋を伸ばして、両肩を結ぶ線がまっすぐになるように座り、目を閉じる
脚を組んでも、正座でも、椅子に座っても良いです。「背筋が伸びてその他の体の力は抜けている」楽な姿勢を見つけて下さい。

(2)呼吸をあるがままに感じる
呼吸をコントロールしないで、身体がそうしたいようにさせます。そして呼吸に伴ってお腹や胸がふくらんだり縮んだりする感覚に注意を向け、その感覚の変化を気づきが追いかけていくようにします。例えば、お腹や胸に感じる感覚が変化する様子を、心の中で、「ふくらみ、ふくらみ、縮み、縮み」などと実況すると感じやすくなります。

(3)わいてくる雑念や感情にとらわれない
単純な作業なので、「仕事のメールしなくちゃ」「ゴミ捨て忘れちゃった」など雑念が浮かんできます。そうしたら「雑念、雑念」と心の中でつぶやき、考えを切り上げ、「戻ります」と唱えて、呼吸に注意を戻します。「あいつには負けたくない」など考えてしまっている場合には、感情が動き始めています。「怒り、怒り」などと心の中でつぶやき、「戻ります」と唱えて、呼吸に注意を戻します。

(4)身体全体で呼吸するようにする
次に、注意のフォーカスを広げて、「今の瞬間」の現実を幅広く捉えるようにしていきます
最初は、身体全体で呼吸をするように、吸った息が手足の先まで流れ込んでいくように、吐く息が身体の隅々から流れ出ていくように感じながら、「ふくらみ、ふくらみ、縮み、縮み」と実況を続けていきます。

(5)身体の外にまで注意のフォーカスを広げていく
さらに、自分の周りの空間の隅々に気を配り、そこで気づくことのできる現実の全てを見守るようにしていきます。自分を取り巻く部屋の空気の動き、温度、広さなどを感じ、さらに外側の空間にも(部屋の外の音などに対しても)気を配っていきます。それと同時に「ふくらみ、ふくらみ、縮み、縮み」と実況は続けますが、そちらに向ける注意は弱くなり、何か雑念が出てきたことに気づいても、その辺りに漂わせておくようにして(「戻ります」とはせずに)、消えていくのを見届けます。


(6)瞑想を終了する
まぶたの裏に注意を向け、そっと目を開けていきます。
伸びをしたり、身体をさすったりして、普段の自分に戻ります。

うつ病などの治療を受けている方は、自分の判断で始めず医師に相談してください。

これ見た人は、「ヨガ呼吸法」や「座禅」とほとんど一緒じゃないのか?何が画期的なんだ?って思われるかもしれません。おっしゃるとおり、これ自体はそんなに特別なものではない。ただ「認知行動療法の一環」としてこういうものを取り入れているのが画期的なんだと思っています。


今までの認知行動療法って、カウンセリングとか筆記療法などを通して「問題は脳の働きなんだから脳を中心に考える」「ゆがんだ認知を正すことが目的」みたいな思想が強かったなと感じています。

でも、マインドフルネスにおいては、脳以外の肉体も大事にするし、今までの認知を否定はしないんですね(弁証法的アプローチ)。今の感じ方などは間違っているかもしれないけれど、それはそれで受け入れつつ、なおかつ身体を使いながらより自分が気持ち良い方向に向かうよう取り組むというものです。

頭でっかちになりすぎず、その人の身体感覚を積極的に取り入れているというのがポイントなんですね。医師が一方的にリードするんじゃなく、その人自身の力を信じる、という感じが東洋的ですよね。

第三世代の認知行動療法の取る方略で共通するのは、マインドフルネスにしても、アクセプタンスにしても、脱フュージョンにしても、認知の内容を変化させることではなく、不快な思考や身体感覚・感情などを回避せずに、それらに<気づくこと><受け入れること><反芻しない>など、あくまでも「機能」に注目すること。

身体感覚を取り戻した上で、それを礎に自分のよりよい認知を模索していく

マインドフルネスはこれで終わりではないです。実際にはこうやって「身体の感覚」を取り戻した後で、先ほど言ったように「弁証法」的アプローチで認知の改善を探っていくことになります。(ACT=アクセプタンスアンドコミットメントセラピーとかいう名前です)

このあたりからは、従来通り専門家との面接や筆記による自己チェックなどがからんできます。ですが、自分の身体感覚を自分で把握できるようになれば、そういうことをしなくても、なんとなく自分にとって良い状態に持って行けますよね。

だから、瞑想法をやっているだけでも大きく効果があると思います。

さらに「交流分析」から派生している「関係フレームワーク理論」とかいろいろ発展していくわけですが、だいたいこんな枠組みなのですが、そういう難しいことを言わずに、瞑想に集中させることによってマインドフルネスをわかりやすく説明しているのはなかなか良い番組だったなと思います。




余談ですが。
「マインドフルネス」については、はてなブログのなんちゃってミニマリストが元気なころに、ちゃんと勉強しないで適当なこと書いてるのが多かったです。個人的にちょっとむかついた。そういえばあの人たちどこ行ったんでしょうね。

煽り文句書いてるバカなだけの炎上ブロガーはスルーしてもいいかもしれないけれど、「自分ではいいこと書いてるつもりで、誤情報まき散らしまくりんぐ」みたいなやつのほうがタチ悪いしやはりこういうのはダメだって批判されるべきと思う。

「マインドフルネス」についてはまだまだちゃんと認識されてなくて、インチキっぽい扱いになってるけど、それってこういう人たちが都合のよいところだけつまみ食いして広めようとするところも原因の一つなんじゃないかと思ってます。

私も所詮素人なため、結構自分では正しいつもりで間違ってること書いてるので、間違ってるなと思ったらどんどんツッコミ入れてください。これは私のためなので遠慮なくお願いします。