頭の上にミカンをのせる

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「ブラッドランド」「ブラックアース」 ホロコーストに関する7つの思い違い

せっかくなのでこれだけでも読んでいってください。

思い違い スナイダーの主張
ヒトラーは狂人である ヒトラーはかなりの戦略家であった
ホロコーストは主にドイツで起きた すべてドイツ国外。主に占領下ポーランドと占領下ソ連で起きている
ホロコーストはドイツのユダヤ人に関わる問題だ 犠牲者の97パーセントはドイツ国外出身のユダヤ人(ほんとに?)
ホロコースト強制収容所で起きた 現実には死の穴の縁で殺害されたのがほぼ半数。それから実際に収容所の中にあったわけでない特別なガス殺の設備で殺害されている
加害者はすべてナチスだった 殺害に携わったドイツ人の多くはナチスではなかったし、そもそも殺害した者のほぼ半分はドイツ人でさえなかった。
ホロコーストは政治の領域を超えている 実際には、国家崩壊の地域で生じた特別な形態の政治を考えなければ、ホロコーストは理解しがたい
ホロコーストは理解不可能なものだ ホロコーストは理解できるし、また理解しなければならない



アウシュヴィッツを強調することはホロコーストを矮小化すること[橘玲の世界投資見聞録]|橘玲の世界投資見聞録 | 橘玲×ZAi ONLINE海外投資の歩き方 | ザイオンライン

すごい記事だったのでメモ代わりに。

ナチスドイツ統治下のドイツは形式上は民主主義国家だったから、ドイツ国内ではナチス人を虐殺することができなかった

このあたりは中国やソ連とは事情が違う。 これについては以前この本でも指摘されていた。

殺戮はドイツ国内で起きたと思われがちだが、犠牲者の97パーセントは当時のドイツ国外にいた

とはいえ、ここまで徹底的に「ポーランド」において殺戮が行われていたというのは理解できてなかった。


確かに、主要な絶滅収容所はすべてポーランド内にある

絶滅収容所 - Wikipedia

ホロコーストに関する最新の報告書のほとんどにおいて、6か所の強制収容所絶滅収容所に認定されている。それらは全てドイツ占領下のポーランドにあった。古い報告書では異なる強制収容所絶滅収容所であったとされていた。

アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所
ヘウムノ強制収容所
ベウゼツ強制収容所
ルブリン強制収容所
ソビボル強制収容所
トレブリンカ強制収容所

絶滅収容所に認定されていないマイダネツク収容所等でも大量の人間が虐殺されていたとされている

ポーランド現地調査(概要) 3月10日 アウシュヴィッツ収容所の歴史を知る 青山貞一

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アウシュビッツは非常に遠いがわざわざ全部ここに移送している

ポーランド現地調査(後半) 3月12日 ポーランド東部の3大絶滅工場、ソビボル 青山貞一

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ベルゼック・ソビボル・トリブレンカはポーランドの東端にある

このページは絶滅収容所訪問以外にも、ポーランドの美しい建物や光景も紹介しているのでそちらをみたほうがいいかも。



国家の主権が破壊されるということがいかに恐ろしいかということ

エストニアデンマークという2つの国の比較で説明する。どちらもバルト海沿岸の小国だが、両国のユダヤ人の運命は大きく異なっていた。エストニアでは、ドイツ軍がやってきたとき(1941年7月)に居住していたユダヤ人の99%が殺害されたのに対し、デンマークでは市民権をもつユダヤ人の99%が生き延びたのだ。

だがこれは、デンマークが民主的で、エストニア反ユダヤ主義が跋扈していたからではない。戦前はデンマークの方がユダヤ人に対する差別が厳しく、1935年以降はユダヤ難民を追い出していた。それに対してエストニアは保守的な独裁政権だったがユダヤ人は共和国の平等な市民とされ、オーストリアやドイツからのユダヤ人難民を引き受けてもいたのだ。

だとしたらなぜ、これほど極端なちがいが生じるのか。その理由をスナイダーは、エストニアリトアニアやラトヴィアとともに1940年にソ連に占領されたあと、ドイツの占領下に入ったからだという。この「二重の占領」によって、エストニアの主権(統治機構)は徹底的に破壊されてしまった

我々は、自分たちについても、自分たちの限界についても、現実的でなければなりません。一般的に言って、政治体制が持ちこたえたところでは、人々の振る舞いはましだったし、政治体制が破壊されたところでは芳しくなかった。仮に我々がホロコーストに似た出来事を真剣に防ごうとするなら、美徳を覚えているだけでなく、体制を維持し改善しなければなりません。

これは、以前何度か紹介していますが、ドラッカーと同じですね。
ちなみに、ドラッカー基準でいえば、「ブラック企業」というのはマネジメントの機能不全であり、
「ブラッドランド」と同じく秩序が崩壊しており、極小のジェノサイドが起きている状況だといえると思います。



絶対悪とはナチス単独を指すのではないという指摘

スナイダーが強調するのは、ジェノサイドはファシズムという「絶対悪」が単独で行なったわけではないということだ。主権(統治)が崩壊したなかで、ひとびとが生き残るためにどんなことでもやる極限状況が生まれると、そこから「絶対悪」が立ち現われてくる。これは、誰が正しくて誰が間違っているという話ではない。こうした極限状況に置かれれば、ごく少数の例外を除いて、あなたも、もちろん私も、生き延びるためにジェノサイドに加担するのだ。

とりあえず、年末に最低でも「暴政」だけは読んでおこう。

ホロコースト5W1Hについて最後に残ったもの、Whyを書くのです」

Whyを探るために、氏はまず<ホロコーストの歴史>を追いながら「7つの思い違い」を正してゆく。
ウクライナでの年末から激化した分裂抗争やロシアのクリミア併合について時事的発言を繰り返すなか、反ユダヤ主義ホロコーストの主因ではないと考える氏は、まずヒトラーの思考に寄り添おうとし、我々が看過しがちな側面に着目するようになる。つまり、ヒトラーにとっては、ドイツの敗北はユダヤ人が「自然」の秩序を支配してしまったことの証しであった。「科学嫌い」の彼は、物理的な生存と生活水準向上のための「生存圏」という強迫観念ゆえに、東方に植民地を求めた。それが頓挫したときにホロコーストは加速されたが、その前提として不可欠だったのは国家と市民の互恵的関係が毀損された「国家のない地域」であった、というわけである。ヒトラーナショナリストではなく、戦争の勝敗さえも彼にとっては二次的な問題であった。実利性のまったき欠如こそヒトラーの起こしたホロコーストの特異性であり他の「ジェノサイド」と趣を異にする点である。

http://www.keio-up.co.jp/kup/gift/blackearth.html

ヒトラーが最初のグローバル化の子なら、私たちは第二のグローバル化の子である。第二のグローバル化においては、ジェノサイドの引き金となりうるもの自体がまずグローバル化している。




彼は1947年2月に手記を書き残している。その中で最後の締めくくりに「軍人として名誉ある戦死を許された戦友たちが私にはうらやましい。私はそれとは知らず第三帝国の巨大な虐殺機械の一つの歯車にされてしまった。その機械もすでに壊されてエンジンは停止した。だが私はそれと運命を共にせねばならない。世界がそれを望んでいるからだ。」
「世人は冷然として私の中に血に飢えた獣、残虐なサディスト、大量虐殺者を見ようとするだろう。けだし大衆にとってアウシュヴィッツ司令官はそのような者としてしか想像されないからだ。彼らは決して理解しないだろう。その男もまた、心を持つ一人の人間だったということを。彼もまた悪人ではなかったということを。」と書き遺した

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%98%E3%82%B9#%E6%88%A6%E5%BE%8C

マジかよ。。