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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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「FGOのどスケベ礼装」はアリ?それともなし?

特に読む必要はない記事です。

【大前提】「フェミニズム」と「表現規制派」「ゾーニング推進派」はちゃんと分けて考えたい

私は「フェミニズム」と「表現規制派」「ゾーニング推進派」は重なる部分もあるけど区別するべきだと思っています。むしろ、ゾーニングを強く主張する人のプロフィールを見ると「BL好き」や「腐女子」となっている方が多いという印象を持っています。 もちろんこういう人たちはフェミニズムとも相性がいいのは確かですが、雑に混同してもまともな話などできないでしょう。

例えば、先日おきたストパンの問題に関しては、普段フェミニズムに反対しているオタクの側からもこれはちょっと……とする意見が多くみられました。なので、事例によっては「フェミVSオタク」という見立てをしても意味がありません。逆にフェミニスト側の人が「表現の自由戦士が-」と言ってるのもアホだと思います。

私はフェミだとかオタクだとかいう以前に、自分が「どこまで理解してどこから先は理解できていないのか」ということをたまにでもいいから考えようとせず、「自分の知ってることがすべて」みたいになってる人間が大変嫌いです。私も含めて、基本的には「自分には知らないことがある」とか「自分も間違ってる可能性がある」ということを想定できない人間とは話したいと思いません。



表現規制ゾーニング推進を主唱する人たちのグラデーションについて

前々から思ってるんですが、「ネットでえちえちな絵を批判することに毎日必死な方々」については結構グラデーションがあるんじゃないかなぁ。

私の脳内ではこういう感じで分類しています。

ほとんど話し合いが不可能だと思われる人たち(全体の3~4%がこういう人というイメージ。ただネットではこの種の人たちが非常によく目立つ。この類の人は話しても無駄なので無視するしかない)

①男の性欲は存在そのものが悪だから徹底的に去勢したい、男をこの世から消し去りたいというレベルまでミサンドリをこじらせてるよ派。あと売名行為で過激に男批判しておけば人気になれると思ってるビジネスフェミ勢(togetterでたまに見るけどあれは演技じゃないかなあと思ってます。あえていえば勝部さんとかはそうかもしれないけどわかんない)

②とにかく男が気に入らないから男を叩きたいけど、反撃が怖いから弱そうな男オタクを叩くことで江戸の仇を長崎で討ちたいだけだよ派。あと最初はそこまででもなかったけどオタクが騒ぐからだんだんオタク嫌悪を拗らせちゃったよ派(「表現の自由戦士」という言葉を使う人はすべてここに放り込んでいいと思います)

③女の人のえちえちな絵そのものが性的搾取だったり性暴力を助長するからだめだよ派(牟田さんや新橋九段さんなどが該当するかなと思うけど、論が弱くて頭悪そうに見えます)

とてもよく目立ちますが、こういう過激な人たちはそこまで多くないと思います。ただ、④~⑤の人たちがこの人たちに煽られたり、オタク側から①、②扱いされてだんだんこっち側になっていってるような気がします。

はてブのコメントで「ここのコメント欄を見ていると、やはりオタクは害悪」みたいな発言する人間が私は心底嫌いなんですが、まぁ気持ちはわからんことはない。嫌いですけど。

なお、過激度では①がもっともえぐいですが、話し合いにならない度においては、③のほうが処置無しだと思っていてます。感情論よりも下手に理論武装して結論を固定化させてしまうと軌道修正が難しいということなんだと思います。

これはオタク側でもそうで、togetterのコメント欄にいるオタク側の人たちもあれはもう手遅れだなぁと思いながら見ていますし、私も割と頑固なところがあるので気を付けたいと思います。


話し合いの可能性は残っているけれど、話し合いにもっていくのは結構大変だと思う(全体の8割くらいがここのイメージ)

④「表現そのものは自由だと思っているし、えちえちなものは即ダメなんて思ってないよ。でも場をわきまえてないものは自重すべきだと思うよ。場をわきまえていたらOKだよ、なお『公共の感覚』は私が決めるよ」派
(明言したのは宇野ゆうかさんだけかな?千田教授もここらへんかなと思っているのですが他にも「自分の感覚が公共の感覚」だと思い込んでる人は結構見かける。)

他が目立つけど、たぶんここが一番のボリュームゾーンなんだと思ってます。

個々人ごとに「公共の感覚的にここまではOK」という基準があって、それ次第で結論が変わるため、「前提が違う」ということさえ共有できれば話し合いの余地はあると思います。とはいえ、話し合いの結果、結論が変わるかというとたいていの場合は変わらないかな、と。

ただ「お互いこういう違いがあるよね」という違いを確認することは意味がないことはなく、「同じ結論じゃなきゃ敵だ」みたいな考え方でなければ決して無駄にはならないと思います。




話し合いができそうな人たち(全体の2割くらい。ただし、自分もそれなりに礼儀をもって接する必要がある)

⑤性的な表現の基準は常に変わるし、常に批判にさらされるものだけれど、「無条件でOK」と主張するのはさすがに甘すぎるので、その都度世間と対話しながら落としどころを探く必要はあると思うよ派(岡田育さんや大野左紀子さんなど)

基本的に一つの案件ごとにちゃんと個別に考えている人たちはここに属すると思ってます。

個別事例についてきちんと把握しており、事実に基づいて話ができる可能性がある一方、逆に自分側がいい加減なことを言うとボロが出ます。togetterにいるオタクたちはここら辺の人たちにはあんまりつっかからないか、レッテルを張って外から喚くだけ、というイメージです(自分側にぼろが出るから)



FGOのどスケベイラストに対する態度を見ると「公共の感覚」というものの曖昧さについて考えざるを得ない

んで、なんでこういう話を書いているかというと、ここでようやくタイトルの話になります。以前からとても不思議なのですが、表現規制を一生懸命訴える人たちって、高い確率でプロフィールでオタクを自称しており、かつ「FGO大好き」であることをアピールしていると感じます。

ちなみにFGOはDL数が1000万を超えている超人気コンテンツですから、「影響力」あたりを基準に考えるのであれば、それこそ、批判によって取り下げとなったストパンのポスターなどよりよほど「公共」だと思います。そんなFGOには、礼装イラストやキャラデザインでえちえちな絵がたくさんありますが、この人たちはそういうのは全然OKなわけですね。

そのあたりを考えると「公共」とはいったい何なのかなって思ったりもします。



また別の話になりますが、FGOのどスケベイラストのために課金までできる人でもキズナアイがNHKで起用されることについてはめっちゃ怒ることもあるというのが面白い。

以下はあくまで一例なのですが、例えばこういう意見をもらったことがあります。

わたしは萌えコンテンツが嫌いなおばさんではありません。一般に言えば痴女みたいな格好とわかっていても、例えばFGOというソシャゲでジャックザリッパーなどの露出高めのキャラをほしくて課金したこともあります。あれくらいキャラ立ちと個性尊重がはっきりあれば怒ってこんな議論に加入したり、NHKへの通報というか抗議もしませんでしたよ。

http://tyoshiki.hatenadiary.com/entry/2018/10/23/132509

この意見によれば、「公共性」とかは関係なくて「キャラの扱い」が大事らしいですが、「え、それ単に自分がキャラについてよく知ってるか知らないかだけの話じゃないの?自分の知識の有無で基準ブレまくりってあまりに危うくない?」って思ってしまいます。 
オタク側の擁護にも同じような論調はよく見られますよね。 「ストパンの設定ではこれはパンツじゃなくてズボンでもなくてスク水だ」とか。それ知らない人からしたら全然意味のない話だと思うんですが……。

こんな感じで、個々人の知識とか興味の程度で好き嫌いを決めてるだけなのに「私の感覚は公共の感覚」と思いこみ、あまつさえ「私の感覚に反する=公共の感覚的にNG」と判断してNHKに抗議までできてしまうその思考回路が私には全く理解できないです。これは規制反対派であろうと、オタク側の擁護であろうと同じです。

こういう現状では「市民的公共性」の確立など夢のまた夢でしょう。


とはいえ「公共」というものは考えざるを得ないのがやっかい

自分たちで話し合って決められない時にどうなるかというと「公権力に決めてもらう」という流れになりやすいのが難点です。

誰の言葉だったか忘れましたが「自分で決めなければ、他人に決められてしまう」みたいなニュアンスの名言があったはずです。この件も、私たちがちゃんと決めないと政府に決められてしまうでしょう。んで、政府に決められるとまぁ規制寄りになります。


で、話し合うためには「他人を否定する」ことをメインにするのではなく、「自分がどういう基準やどういう価値観を持ってるかをちゃんと開示する」必要があります。なので、もっとみんなFGOのどスケベ礼装とかストパンについて話し合うことによって、己をさらけ出していきましょう。

男とかオタクを全否定すれば求める世界が待っている、フェミを否定すれば自分の望む世界が得られると思ってる人は、「市民VS政府」という構図をまったく意識せず踊らされてるだけだと思ってます。要するに「自分の好きな表現は一切規制されるおそれはないが、自分の嫌いな表現は行政が寄生してくれるはず」という脳内お花畑の思考になってるってことです。そんなわけないからね。規制される時は自分の好きな表現ごと根こそぎ批判されるからね。

そうならないように、気に入らない表現であっても、ここまではOK、ここからはNGみたいなのを、自由がある時にちゃんと話し合って決めておく必要がありますよって話ですね。

えらそーなこと言ってますが、私は私で④みたいな感じで、自分の好き嫌いでこれはアリ、これはナシってのを決めてます。基本的に二次元の話だったらどんなエログロでもありだと思ってますが、逆にAKB48などのアイドルに関してはめっちゃ考え方が保守的です。それについて他人を納得させられるほど考えてるわけじゃありません。



それはそうと、これちょっと面白そう。期待してます

https://mantan-web.jp/article/20190303dog00m200044000c.html