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ピエール瀧さんの話、全く興味関心を持てなくてつらい

※本文を読まない人のために先に書いておくと、この記事は「自分の態度はむしろ良くない」という趣旨です。



私は中学の時以来テレビというものから縁遠い人間なので、ピエール瀧さんには興味関心がない。(「名前は知ってる」程度で全然思い入れがない。電気グルーヴの曲も言われたらわかるかもしれないけどそれ、と自覚して聞いたことはない)よく遭遇する会話で一番嫌いな話題は「好きな芸能人は?」というやつで、芸能人やスポーツ選手のことはほんとに全然知らない。芸能ニュース自体が大嫌いだし、芸能人を知らないというだけでマウントとってくる人ためにいるけど死んでほしいなと思っている。最近とある人からクイズマジックアカデミーをお勧めされていて、やってみたら割と面白いなとは思うものの、「芸能」「スポーツ」というジャンルが鬼門すぎてどうしてもテンションが上がり切らないところがある。



こういう人間なので、全く興味関心がない対象について騒ぎになっているのを見ると「興味のないもので周りがざわざわしているのが不快」という感覚にしかならない自分がいることに気づく。とにかくバズってる発言見たらみなさん「〇〇はあほだ」「〇〇は間違ってい」ってネガティブな言葉ばっかり発していて見ているだけで気分が滅入る。本当に、ピエール瀧関連で見かける発言の9割はただただ不愉快なだけで、何が正しいかを考える気力も起きない。

これはけものフレンズ2の9話に関する話でも同じ。


こういう状態になると「このくっそ不愉快な騒ぎが収まるなら(私にとってはどうでもいい)ピエール瀧さんはいったん公の場から完全に消えてほしいな」とすら思ってしまう。






はい。 

当たり前だけれど、これはダメな考え方であり、「図書館戦争」において痛烈に批判されていた態度です

https://s-opac.sap.hokkyodai.ac.jp/library/sites/default/files/2012-T.pdf

「メディアが規制される結果に興味を持たない人間が多かった。現状、良化法が撤廃されていないこともそうだ。言葉が規制されるということに問題意識を持つ国民が少ないから良化法は成立したままでいられるんだ。

今回の件で問題意識を持っている人のほうが正しいのはわかっています。
自分が関心がないから、とりあえず目の届かないところに置いておこうとか、ほとぼりが冷めるまで隠しておこう、みたいな考え方はまさしくゾーニング論者の人たちの考えそのものだと思う。自分が今回の事件に対して感じたことが、「とりあえずゾーニングしとけ」って言ってる人とたぶん同じ心理状態だと思う。あの人たち、建前はつくろっているけれど、要するに「考えるのがめんどくさい」「いちいちもめ事を目にするのが不快」って感情が先にあって
それから、自分の感情を正当化するためにとってつけたような心にもない理屈を述べているだけなのでしょう。いうことコロコロ変わるし大した理屈はない。

んで、オタクヘイトや女性差別への憤りあたりから理不尽な難癖をつけて騒いでいる表現規制推進派の人は、自分たちの理屈が簡単に論破されうる馬鹿げたものであることを重々承知したうえでそれでも「無関心な人が、キズナアイやらオタク的なものに対してうんざりする効果」を狙ってやっているのかもしれないですね。


少なくとも、私は今回の件で、マスコミとかレコード会社じゃなく、とにかく目につく「ピエール瀧」という存在がうっとうしいからひとまず目の届かないところにやってほしいと感じてしまっています。我ながらすごい理不尽だし不思議だけど、感情的にはそうです。「けものフレンズ2批判」についても同様で、もう「けものフレンズ」というIPそのものにうんざりしつつあります(一応全話見てますが、少なくともニコニコ動画でランキングに載っているけものフレンズ関連の動画は不愉快でしかありません。民度低すぎだろ……)

 

何度も言うけど、今回の自分の態度が良いとは全く思ってません

むしろ自分でもこういう風に思うことがあるんだな、ということをよく自覚したうえでほかの人がこういう態度になってるときに「あいつらバカじゃねえの?」っていうんじゃなくて「私もあの時こういうけだるい気持ちになって、面倒くさがってコンテンツを消す方向に加担しそうになった」ということをよく覚えておこうと思います。




でもねー。今回の件「表現規制」の問題としてじゃなくて「ピエール瀧だから騒いでるだろ」ってのが透けて見えるのでやっぱりあんまり乗れないです。以前に山口「メンバー」を擁護する人たちの気持ち悪さも見てしまったし。今ってだいたいなんでもそうで、「一定規模まで膨れ上がったら問題行動起こしても守られるし、逆に無名だったらちょっとのことでもすぐ切り捨てられる構図」を何度も見てきたから、それに対する嫌悪感のほうが強いくらいです。

「香坂大地みたいに世間的な好感度や注目度の高い人間が、メディア良化法に疑問を投げかけるようなアクションを起こしてくれたら、それだけ多くの人間がこの問題を考えてくれる。しかも世相社相手の提訴だからな、問題が長引いてる間はマスコミも注目してくれる。ま、業界ぐるみで問題提起のための狂言みたいなもんだ。形式的には香坂大地と世相社の争いでも批判は良化法が独り占めしてくれるしな」

ピエール瀧の件が起きるまではみんなも私と同じく「興味ないし、自分には影響ないから、とりあえず問題起こした人になんらかのペナルティは必要だよね」と黙認してきたわけですよね。それが前例として積み重なって今回のような件になっているわけで、なかなか簡単にはひっくり返らないかもしれないですね。




自分の気持ちを肯定はしないまでも、やはり今回の件で今更興味持てと言われてもしんどいので、あくまで「一般的な表現規制問題として、消極的に反対」くらいの立場でいようと思います。

「あなたたちにとっては重大で意義のあるものだけど、答える側がみんな同じように重大だと思う義務はないってことよ」
(中略)
「うん、それすごい正論ね。でも正論って面倒くさいのよ」
(中略)
「面倒くさいと思う人に面倒くさがるなって言っても仕方がないし、面倒くさがる人は必ずいるのよ。協力するべきなのにってブツブツ言うより、協力的じゃない人に協力させる方法を考えたほうが建設的じゃない?義理も縁もない他人に何かを頼むとき、『協力してくれるべき』とか『してくれるだろう』とか甘い見通し持ってる奴は絶対失敗するわ。協力って期待するものでも要求するものでもなくて、巧く引き出すものなのよ」
(中略)
「協力してもいいけどめんどくさいってのがあんのよ。ほら災害の募金とかでも電話するだけで募金できるシステムあるじゃない?あれ。振り込んでくださいって言われるとわざわざ銀行行くのめんどくさいってなるけど、電話で済むならしてもいいって人がいっぱいいるのよ。そういう『面倒くさい』を拾ってけてことじゃないの」

「“理解”と“納得”と“賛成”と“行動”の間にギャップがありがちな人情を理解した上で、“積極的な行動”はできなくても“丸をつけるくらいなら行う”という程度の味方を作り、さらにその背後にある、“アンケートには答えないが内心は賛成している”、“賛成しかねる部分はあるが、立論については納得する”というような消極的な賛成層を作る

それより図書館戦争のマンガ版でも読み返そう。