シンデレラじゃない私たちは助けてくれる魔女も、王子さまもいない。
ガラスの靴を割ってしまったり、その欠点で傷ついてしまったり。けれどわたしたちは
ガラスは溶かして新しく作り直せることをしっている。
新しく靴を作ったり、別のものに作り替えたりして
自ら幸せを探しに行くんだ。
ガラスの靴は割れてもはける 1 (Feelコミックス FC SWING)
- 作者: 都陽子
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2017/06/08
- メディア: コミック
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結婚めんどくせーという女性からの「あるある」とか「共感」を起点にして描かれた漫画。
4人の女性が婚活に挑むんだけれど、
テンションがみんなバラバラでたどり着くゴールも全員違うというのが面白い。
( ;∀;)トキスデニジカンギレ
面白かったので何点か引用しておきます
ありえないものをねだると不倫になる
いつちゃんとアイロンのかかったシャツ。ハンカチ。
とれかけのボタン。なんてないセンスのいいスーツ。
いつも穏やかにほほ笑む先生。
私の好きな先生。それは奥さんが時間をかけて作り上げたもの。
意識にもよるけど、就職活動というより採用活動のつもりでやってるなら自分で育てるつもりなくて即戦力求めてちゃアカンよね。もちろん最低限のラインはあるけど「すでに結婚してる男性」を基準にしてそれを求めると、不倫に行き着くっていう強烈に皮肉がきいた展開は面白かった。
「結婚するのはめんどくさい」が「結婚しないのもめんどくさい」というジレンマ
次は一人が好きなんだけど、周りがうるさいから仕方なく結婚しようかなって思ってて
それ以上ほとんどなにももとめてない「つもりだった」女の人の話。
私が幸せだって思っていても、周りから見たら幸せじゃないんだよね。健康な男女が子供を作らないという選択肢をとるだけでもう世間にとっては幸せの形じゃないんです。周りの人間が勝手に私の幸せを否定しにかかってくる。
私は、私の幸せに周りで口出しされないための壁さえあればいい。
一人でいる限り、働いている限り。あーゆー人たちはいくらでも湧いてくる。
あのわずらわしさから解放されるなら婚活だってなんだってがんばってやる!
この人は、いざ婚活していい人に出会ったと思った後で結構苦労して結局全然最初思ってたのと全然違うゴールにたどり着く。「~だけでいい」って思ってても人間の心ってそんなに単純じゃないよね。
相手の条件を「自分がどうなれるか」に設定するか「相手がどういう人であるか」に求めるか
結婚したら好きなことしちゃいけない、なんておかしくない?
意外と結婚したら、思っていた以上にいろんなつながりができてくる。それを我慢できる、というか喜べない関係だと本当にしんどいというのが婚約段階で分かってよかったなっていうエピソード。
恋愛しようと思ってもできない人って普通にいるので、いちいち気にしないのが一番
「こんなに頑張っちゃって、滑稽だよね?いい年して。なんで自分はうまくできないんだろう。みんなは簡単にできてることなのに。」
「そんなこと。滑稽上等じゃん。普通だよ。みんなが普通にできてる(ように見える)ことができないのは自分に欠陥があるからなんじゃないかって思っちゃうよね。私も人より劣ってる気がして、そんなこと人には言えなかったな。今なら、そんなことで劣等感持つ必要はないって言えるんだけどさ。」
婚活が必要な人もいるし、恋活が必要な人もいるし、もっと仕事したい人もいる
あなたの場合は、まず楽しく異性と食事ができるところから、だと思うよ
今まで恋したこともなくて処〇で、でも恋愛怖いから恋愛すっ飛ばしていきなり結婚しようとした結果空回りしちゃうオタク女の人。めちゃくちゃ気持ちがわかるので幸せになってほしい。
婚活ってネットでは女子ばっかり不満を垂れ流すことが許されてるけど、男は男で内心うんざりしまくってる
この話って女性はあんまりいい顔しないんですが。今までお付き合いしたことがある女性って求めてくるものが多すぎるんですよね僕なり応えているつもりなんですけど、僕のできるキャパを越えていて。それでほとほと疲れてしまって割り切った結婚をしようと。
この男性、男からしたらめちゃくちゃいいやつだと思うんだけど、「なまじスペックが高い」せいであれもこれもできるだろって考えて欲張ってくる女性が多いからうんざりしてうるらしい。なにかのスペックが高いならその分苦手もあるはずなのに何かのスペックが高いと全体的に良いと思っちゃうのって、自分のスペックが平均的な人ほどやらかしがちかもしれない。
そういう人はもうとっくに売り切れてるので、凸凹を愛せるとか、足りないところはお互いに補おうって発想の人が強いのかもしれない。
男が結婚を躊躇するとき
たぶんここが一番読者をグサッと刺しに来た場所なんじゃないかなと。
もちろん僕も結婚するならあなたとしたいよ。
でも、あなたはことあるごとに僕の考え方を否定するじゃないか。
確かに僕は合理的すぎるところがあると思う。けど、君だって得意じゃないことあるだろ。
今でもしんどいのに。これから先ずっと続くのかって思うと、地獄だなって。
これな。
この作品の場合、この言葉を言われた女性はずっと「私が結婚してやるんだ」って気持ちになって、自分の理想から足りないところを矯正しようとばかりしていた。
男は女のことが好きだから合わせてたんだけど、「キャパシティ」をかなり圧迫してた。
なかなか結婚OKしない男に対して、女性の雑誌とかだと「さらにあの手この手でプレッシャーをかけろ」っていう話になりがちだけど、男性が何かしようとおもうときって逆のパターンも多い。今余裕がないから動けないのに、そこでさらに尻を叩きに来る女性ほんとに「無神経」だと思うんだよね。 男性の結婚の先送りってこういう女性の「無神経さ」が原因の場合もあるってのは知られてほしいなと思った。
男性向けデオドラント業界が必死に、「男性は臭い!ストレス臭!加齢臭!スメハラ!女性に嫌われる!」と煽っても、オタク達はデオドラントに手を伸ばさなかったのに、「DEOCOで女子高生の匂いになれるぞ!」と話題になった瞬間、オタク達がデオドラントを購入し始めたの、まんま北風と太陽なんだよな
— rei (@rei10830349) July 2, 2019
この作品の場合、男は本当に素直だし、女の人も、自分で気づいて謝って、仲良くしたいなって思ったから幸せになるといいなって思った。
僕のことふつうじゃないっていうけど。
あなたも普通じゃないよね。
だからさ。普通じゃないもの同志
地獄じゃないルートを探そうよ。二人でさ。
全体的に会話中心でサラッと読めるけどいい話だった。あと私もDEOCO買った。
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