頭の上にミカンをのせる

マンガアニメ大好き兼業投資家の日記です

「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」が失敗した終わり方を完璧に成功させたのが「ランス10」だと思う

隙あらばランス10語りをするブログですこんばんは。


基本的に自分で見てない作品について語るのは自分の主義に反するので、ドラゴンクエストユア・ストーリーという作品そのものについて良し悪しを断じることはしません。その資格ないしね。この記事についても「ドラクエ映画はひどいかもしれないケど見ないで勝手に語るな」という批判はもちろんお受けします。

そのうえでいろんな感想を読む限りの印象としてはドラゴンクエスト ユア・ストーリーの終わり方は「第四の壁」を壊す系のオチだったようです。しかし、その取り扱いにおいて松本人志の映画並みに出来が悪くて、プレイヤーは思い出をうんこちゃんにされた気持になってしまって憤っている、ということだそうです。
ja.wikipedia.org





「第四の壁を壊す」系の話は人気はあるのですが、奇手であるために、取り扱いを間違うと大惨事になりやすいジャンルです。観客のニーズをちゃんと認識してない監督が手を出すべきではないでしょう。

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「第四の壁の破壊」を積極的に楽しめる人たちは、映画に対して「日常との接続」もしくは「日常の拡張」を求めているのではないでしょうか。彼らにとって映画とは、つらい現実世界から逃避するための閉じた箱庭ではありません。つらい現実に接続することで現実がおもしろくなる、優秀な機能拡張ツールなのです

まして、映画の中の登場人物が観客に話しかける、くらいならまだしもプレイヤー側を映画の中に引き込む系の話はよほどうまくやらないと難しく、特に「この作品自体がゲームだった」みたいなメタフィクションは相当意識してやらないと失敗が約束されているといってよいでしょう。

もともと「あたれば大きいけど、非常に掛け金が大きくなる取り組み」なわけです。ましてドラクエの場合はオリジナルではないので、今まで積み重ねられてきたドラクエのブランドやドラクエを愛してきたプレイヤーの思い出、いろんなものが乗っていました。はてして監督にはどれほどの覚悟があったのでしょうか。

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さて、私は自分で実物を見ていないドラクエ映画の話がしたいわけじゃありません。ランスの話がしたいのです。「第四の壁を壊す」というやり方において、ここ最近で最高の終わり方を見せてくれたのがランス10だという話をします。

ランス10は「この作品自体がゲームだった」などというチープなオチではありませんし、壁の向こうにいるのがゲームの向こうのプレイヤーであるあなただ、みたいなありきたりなことはしていません。かなりユニークな方法でこの作品は「第四の壁」を壊すというか、乗り越えます。なので第四の壁を乗り越えた時に「ゲーム中の存在はただの作り物に過ぎなかった。ただのデータだった」みたいなオチにはなりません。



決してそれまでの作品中での冒険が無価値になることはない。むしろ「第四の壁を壊す」ことによって、ゲームのキャラクターはプレイヤーである我々の世界とは独立した存在として成立することができるようになります。しかも、ちゃんと丁寧にその伏線が張られています。 突如不意打ちのように観客を殴りつけるようなことはしません。 

なので、わかった後2周目も楽しめます。(実際私は8周くらいしました)



「ドラゴンクエスト・ユアストーリー」ではどうもプレイヤーが主で、ゲームの世界は「ただのデータ。ただの遊び」であり、電源を押せば消えるもの。いつか卒業して忘れ去るべきもの程度の扱いとされてしまったそうです(要確認)。これに対して、ランス10の場合はこの位置づけから異なります。

プレイしている間プレイヤーは確かに世界の中にいるし、ゲームが終わった後、電源を押したら消滅してしまう存在ではなく、ちゃんとその世界はどこかで存続しているのです。もちろんランス10でも「ゲームをプレイしている最中には」絶対的な力関係の差がありプレイヤーはいつでも世界を終わらせることができます(「なにもなかったよ…」)。しかし、ゲームを最後までプレイして、エンディングを迎えた後であれば、ランス10の世界は、ゲームを切ってもプレイヤーの意志で終わらせることはできない、独立した対等な世界になります。

さすがに100人が100人とも満足する終わり方ではなかったみたいですが、ドラクエ5と違って30年間ずっと一つのシリーズとして続いてきた作品の終わり方として「第四の壁を壊す」という奇手を用いたにもかかわらずErogameScapeにおいて多くのプレイヤーが最高にちかい評価を付け、終わった後もランスシリーズの世界を愛し続けるという結果になっています。





というわけで今からでもいいからみんなランス10をやるんだ。

(↓ DLSiteの製品紹介ページです)
ランス10
ランス10



ランス10プレイした人は私の記事はどうでもいいのでこの記事を読んでください。すべてが説明されています。(この記事もっと評価されるべきだと思うんだよ)
skipturnreset.hatenablog.com


ランス10をプレイしたことがない人は、ランス10をプレイしてから上の記事を読んでください。以上です。
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追記

NOV1975 リンク張るなら18禁って書いとけ。あと、ランスってメタネタは多数あれど、メインシナリオが画面の外に言及したことないよね?

あれ、NOV1975さんはランス10は未プレイかな?

9までは一切そういう話はなかったですが(アリスの館や周回シナリオ除く)、10では「画面の外」ではないけど「くじら世界の外」に対して明確に言及がありますよ。そして、それが間接的に第四の壁をしっかり越えてくるしその設定は「イブニクル」でも生かされてる。

これは「第四の壁シナリオ」じゃないってブコメもありますが、いやいや、これどう考えても第四の壁意識したシナリオだと思いますよ。どのあたりが違うと思ったのかコメント欄で説明してほしい。まさか直接プレイヤーに語り掛けたりしなきゃダメってこと?それは同意しかねる。

だから鬼畜王ランスとか9までしかやったことない人で、「俺は十分ランスわかってるから10をプレイする必要はない」って思ってる人ほど、10やったらよい意味でびっくりすると思います

また、10は単体でプレイしてる人でも普通に楽しめるようになってるし(もちろんプレイした後で過去作もプレイしたくなると思うけど)、上の反応で分かる通り鬼畜王や9までしかやってない人にはわからない体験ができるのでぜひやりましょう。 今はDLSiteでランス01と03が半額セールやってるし、戦国ランスは8800円→2700円まで値引きされているので、やろうと思えば夏休み中ずっと遊べるよ。




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鬼畜王ランスプレイ体験を踏まえたうえでのランス10の終わり方について語ってます。

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「第四の壁」にかかわるキャラクター、ヌヌハラ・キャベツちゃんについて語っています。

例えば……自分の好きな創作世界に入り込むことができたらあなたはいったい何をする?仲間の一人になって主人公を助けに助けて、物語にガッツリ絡むとかする?まあ、そういう人もいるわよね。でもね、私は。私は一切絡みたくなーい!私ごときが絡むとかおこがましいもんね!だって、私はランス様の冒険の異物なのよ!だから絡んだりしたらいけないの!

ヌヌハラとくじらはスタンスが真逆なのが面白い。