おすすめ度★★★★
喰うか食われるか。そこに上も下もなく。
ただひたすらに食は生の特権であった。
ダンジョン飯。ああダンジョン飯
2016年くらいに一度読んで面白いのはわかってたんだけれど、なんとなく終わってから読もうと思って1巻で読むのをやめていた作品。まさかこんなに長く続くとは思ってなかった、、、
まず当初の目的である「レッドドラゴン討伐」と「ファリン救出」を行う4巻まで読みました。
この作品、めちゃくちゃ面白いです。でも、こんなに面白いのにあんまり感想書いてる人多くないなって思ってたら、自分もこの作品読んで感想書きづらいなって思った。
特定のシーンが面白いとかじゃなくて満遍なくレベルが高い作品なので、「とりあえず読んで!」しか言えないかもしれない。
これはもうプリコネなのでは?
食いしん坊のライオスと、料理大好きで生活能力が高いセンシさん。
何かと抵抗するけどなんだかんだ付き合いが良いマルシルにチルチャック……。
これはもうプリコネの美食殿なのでは?ゲテモノを喰いまくるのも美食殿っぽい……。
マルシルちゃんほんとかわいい……
というのは置いといて、この作品、自然に多様な考え方の人間が入り混じりあってて楽しい
何かを手軽に済ませると何かが鈍る。
便利と安易は違う。お前のやり方では店で野菜を買うのと変わらん。
まるまる一話使ってライオスたち以外のパーティーを描く回があったりするし
ライオスにしたところで人間というよりトールマンっていう種族名で相対化されている。
いろんな種族の人間がパーティー組んでるのを自然な形で描かれている作品はそれだけですごいよね。
「レベルを上げて物理で殴ればいい」ではなく「知識」で戦う作品なのがいいよね
マルシルとファリンの出会いを描いた17話などを見ればわかる通り、
この作品におけるダンジョン探索では、「レベル」とか「ステータス」の概念よりもはるかに知識や教養が必要となる。
チートだとか現代の知識で俺TUEEEEというのとは対極。
防御も攻撃も知識に基づいた戦略が必要となる。
生態系まで考慮して戦わないと、より強い敵を呼び寄せて全滅するリスクもある。
回復だとか倒した敵を調理して喰うなどになるとなおさら慎重さが求められる。
こういう立ち回り重視の作品って毎回毎回
一つ一つの戦闘の描写も当然丁寧になるしその都度アプローチ変わるから飽きないよね。
見る方は楽しいけど作る方は毎回毎回一つ一つ読み切り感覚で話を作っていくようなものなので
これを続けてる九井先生は本当にすごいなと感嘆します。
本来はレッドドラゴンに食われた妹を助けるためのダンジョン探索なんやで……
取りつかれていたのかもしれないな。ファリンに
ファリンにしかできないことだったとか、ファリンがいればもと楽だったとか。
今は俺たちしかいないんだから、自分たちの力で何とかしなくては
4巻でようやくレッドドラゴンを倒し、ファリンを救出するのですが
逆にいうと、ここから5巻分も何を描いていくんだろう。 すごく楽しみです。
- 作者:九井 諒子
- 発売日: 2015/01/15
- メディア: Kindle版
- 作者:九井 諒子
- 発売日: 2015/08/12
- メディア: Kindle版
- 作者:九井 諒子
- 発売日: 2016/08/12
- メディア: Kindle版
- 作者:九井 諒子
- 発売日: 2017/02/15
- メディア: Kindle版