頭の上にミカンをのせる

「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

最近のこのブログのお気に入りは「アークナイツ」です
アークナイツ
kindleセールの紹介
新NISA解説ブログ
発達障害

広告でよく見かける「社畜と少女の1800日」(完) 感想: 凄く面白かった!という作品ではないけれど「じわっと胸が暖かくなる」良い作品

最近広告でよく見かけるようになった作品。

6巻まで無料(会員登録が必要)で読むことができるという大盤振る舞いだったので読んでみたが、結局最後まで一気に読みました。

link-a.net



凄く面白かった!という作品ではないけれど「じわっと胸が暖かくなる」良い作品でした。


「途中で衝撃的なイベントがあって、それが解決する」というカタルシスはないけれど丁寧な作品です。

一つ一つ目の前で起きる問題を堅実に解決していき、大事な日常を過ごす様子が描かれておりとても好感度が高いです。


特に7巻から10巻あたりが素晴らしい。
ヒロインのユリが、将来のことに悩みながら友達と一緒に楽しそうに学園生活を送ってるあたりが一番のお気に入り。


主人公のユリが不幸な生い立ちではあるのだけれど、この作品には主要人物には悪い人間が全然いません。
みんなまじめに自分の問題に前向きに向き合ってそれを乗り越えていこうとする人たちばかりでした。




そんな良い人たちばかりの世界でも特にユリはさいしょから最後までめちゃくちゃ良い子であり、娘というより孫を見ている気持で行く末を見守っている感覚だった。
「君に届け」とか好きだった人にはこの作品の雰囲気も心地よいと思います。




個人的には「家族計画」の高屋敷茉莉を思い出して、懐かしすぎて途中で涙が出そうになりました。
al.dmm.co.jp




スタート地点は最近微妙に流行になってる気がする「おっさんが少女を拾って育てる話」系統

本作品は、ゲーム会社でプログラマをやってる主人公・東根の元に、突如中学生の少女・ユリが来訪するという話である。

ユリは、「高校の時同級生だっただけの女性」の娘である。

父はすでに死亡しておりシングルマザーの家庭で育っていたが、母親は失踪する。その際母親から「東根くんを頼れ」とだけ聞かされて彼の家を訪れる。

東根は特に義理はなかったがこの少女を保護することにし、娘として大事にしながら育て、関係を構築していく。




www.tyoshiki.com
このあたりまでは「ひげを剃る、そして女子高生を拾う」と似たような感じ。



第三者に通報されて引き離されそうになる

東根とユリは、対外的には「叔父と姪」という関係で通していたが、

ユリが通っている学校の教師に二人の関係がばれる。

この教師は東根と交際していたのだが、東根の態度に不安を覚える中で別の男性と付き合うことになり、その男性が東根を「淫行条例違反」の疑いありとして通報した。

f:id:tyoshiki:20210615135533p:plain
「社畜と少女の1800日間」 5巻

ja.wikipedia.org



中年男性と少女の場合は、問題がなくとも「強制的に」引き離される仕組み

問題となる行為がなかったことや、ユリの母親が東根に娘の世話を託した書面などがあったためこの疑いはすぐに晴れた。

しかし本人たちの希望に関わらず、ユリは強制的に児童相談所に保護され、東根のもとからは切り離される。

f:id:tyoshiki:20210615135754p:plain

ja.wikipedia.org



疑いが晴れても、中年男性では少女の身元引受人になれないので仕方なく……

ユリは「一時保護」されるが、このままだと別の児童福祉施設に移されてしまう。その前に何とかして彼女の身元引受をする必要がある。しかし、どうもこれが認められないらしい。

f:id:tyoshiki:20210615140952p:plain

東根は自分の上司である女性・桐谷に助力を求め「二人は近々結婚するから」という嘘をついて児童相談所の許可を受け取り、身元引受人となる。

fujisawa.vbest.jp

f:id:tyoshiki:20210615141807p:plain
大丈夫なのかこのあたりの描写は……児童相談所はちゃんとチェックしないのか?



養子縁組をしなくとも未成年後見人という制度があるのだが特に使うことはなかった

ここでいう保護者というのは「親権者」以外に「未成年後見者」というものが制度として存在する。その後もずっと続く親にならずとも、未成年の間に保護者となることができる。

chester-souzoku.com

f:id:tyoshiki:20210615140214p:plain

9巻まで読んだけれどこの辺りははっきりしないまま最後まで中途半端な状態で物語が進む。




10巻以降はユリの母親、里美がどうやって生きていたかが判明する

f:id:tyoshiki:20210615143930p:plain

f:id:tyoshiki:20210615144121p:plain

f:id:tyoshiki:20210615144223p:plain



12巻 ついにユリが高校を卒業することになり、一度は別れようとするのだが……

f:id:tyoshiki:20210615144651p:plain



最後の方はかなり駆け足気味の展開になっているので好き嫌いは分かれそうかな。
f:id:tyoshiki:20210615145453p:plain



主人公の東根は恋愛面については、作者の板場先生がもともとエロ漫画家ということもありお色気シーンはあります。
ただし主人公である東根はユリとの間では父親としてのスタンスを崩すことがなく、「親子」の物語になっていたと思います。
しっかり絆を丁寧に築いたうえで、たどりつくべきところにたどり着いたという、とても納得度が高い作品でした。


読んでるときは激しいイベントはなかったように思ってたけれどけれど、
よくよく思い返してみるとかなり大変な出来事は多かった。

目の前の困難やトラブルを一つ一つの問題を乗り越えていってるような感じがとてもよかった。
このあたりはマンガとしてとても上手に描かれていたんだろうなあ……




comic.k-manga.jp
6巻まで無料で読めるし、最大60%ポイント還元でマンガが読めるので、このマンガに関していえば「まんが王国」で読むのがお勧めです。



参考 日本の法律では親の子に対する権利がめちゃくちゃ強いので、虐待するような親であっても他者に助けを求めるのはとても難しい

「成人男性と未成年の女性との同棲は犯罪ですか?」弁護士Q&A | Legalus

bokukoi.hatenablog.com

realestate.yahoo.co.jp

oshiete.goo.ne.jp

www.shinginza.com

親が反対している場合は民法821条の問題になるし、本人が同意していない場合は刑法224条の出番だが、今回はそのどちらも関係がない。

平成34年3月までは,18歳,19歳の未成年者でも親の同意なく家に帰さないと未成年者誘拐罪(刑法224条後段)が成立しえます。