まず最初に言っておくと、
この記事の主題は「ヲポコ」さんのマンガを批判することではありません。(それはもう別のところでやってるので)
タイトルにある通り「このマンガを読んだほうがいいよ」というお話です。
3話くらいまで無料で読めます。今回の件は根っこの部分では「WELQ」問題と根っこが同じだと思ってますので、はてなブックマークを使ってる人の良識を期待したいと思います。
「このマンガを攻撃的な言い方だと受け取る人たちは自分にやましいところがあるんでしょ?」みたいなコメントしてる人は自分がどれだけダサイことをしてるのか自覚してほしい
https://togetter.com/li/1730312togetter.com
はてなブックマークを見たらこれについて「どこに批判される要素があるの?」って言ってる人がえらいたくさんいるけれど
このマンガを見て批判ポイントに全く心当たりがないという人はそれはそれでどうなの?って思う。
これを「攻撃的な言い方」と受け取る人たちは、自分たちの認知・知識がおかしいと指摘されたことに気づいた、とも言えるのかな。そういう人にまで届いたのはよかった。
IDは載せませんがこういうコメントしてる人、はっきりいってクソダサイと思いますね。作者本人が「「怒りを込めた」「怒りが見えては伝わるものも伝わらない(と理解しつつ結局書いた)」と言っているのに。
それを否定するのは宇崎ちゃん騒動の時とかに「え~宇崎ちゃんのどこがエロイの~」「この絵をエロイと感じるお前がエロいだけじゃないの~」ってしらばっくれてたオタクどもと同じことしてるという自覚を持った方が良いと思います。*1
こういうお排泄物ダサい当てこすりコメントばっかり書いてたら人間性歪みますわよ。
そうじゃなくて、気に入らないならちゃんと言語化するのですわ。このように。
[GAME42]ゲーミングお嬢様 - 大@nani/吉緒もこもこ丸まさお | 少年ジャンプ+ https://t.co/AJPNzjEqpa
— 大@nani (@daiwithnani) June 14, 2021
今の私はいつまで経っても長距離因子が発動せずに怒りの純度が高まってますわ。 pic.twitter.com/vZXJeX0WgA
上のコメントを書いた人は反省して「ゲーミングお嬢様」最新話を読まれるとよろしくてよ。
話がそれましたが、マンガの「言い方」に関していえば割とどうでもいいです。
普段はてなブックマークでこれの100倍汚い言葉を投げかけられてる私としてはこんなん可愛いもんだと思ってます。
私はトーンポリシング肯定派ですが、「批判されたらすぐトーンポリシングだとすり替えるバカ」が嫌いなだけで、言い方が多少汚かろうがいい方だけで全否定はしません。
減点はするけど内容が良ければきちんと評価はするというのが私のスタンスです。 そういう点で見た時に「言い方」の問題に目をつぶるとしても、このマンガは普通に「内容面で見てもこれ微妙じゃね?」って思います。
素人が描いた知識啓蒙のマンガは「わかりやすくて面白い」かもしれないけれど、「わかりやすさ」の代わりに大事なものが失われてる
個人的な感想を述べると、ヲポコさんのマンガは「中田大学をさらに三段階くらい劣化させた」ようなレベルです。教育を目的とした漫画としては下の下の下です。
このマンガ自体は「宣伝・煽り」の側面が9割であり、教育を銘打つのであれば即アウトです。
というか、作者自身が自らマンガ中でも「明確に思想が偏っており、知識も不完全です」って認めている。さらにツイートを見ると「キャッチーさを狙って」「煽り目的で」「ヘイト感情も込めて」書いていると認めている。全然正確じゃないのは作者自身が認めてるわけですよ。
「わかりやすい」かもしれませんが、その「わかりやすさ」は「正確さ」「公正さ」というものを犠牲にしまくっています。
複雑なことを考えない人が作った「わかりやすい」は、いろんな複雑さを切り捨ててるから「正確さ」からどんどん遠ざかる。
にもかかわらず、読んだ人が「このマンガに問題はない」っていうのはどういうことなん。
それはちゃんとマンガ読んでないっていうことなので、作者さんに対しても失礼だと思います。
もちろん、別にこれがフィクションだったり「FGOのキャラの元ネタ解説」とか「ウマ娘の元ネタ解説」とかならそこまで厳しくは言いません
そういう話であれば、間違ってても傷つく人もそんなに多くないだろうから構わないと思います。
しかし「性教育」とか「性犯罪に関する法律」はそれなりに慎重な議論が必要です。
ちゃんとした知識もいるし、正確さも求められます。
そして、申し訳ないけれど、ヲポコさんはこういうデリケートな「性教育」について他人に啓蒙する意図で論じるべきレベルにないと思います。
こういうものをありがたがって拡散する人は、「善意のつもりかもしれないけど無能で有害」です。
フィクションとかにはやたら厳密に倫理とか正確さ求めるくせに、肝心の性教育そのものについてはまったくそのチェックが引っかからないってのは「逆」じゃないですかね。
ヲポコさんのマンガは、いつぞやの表現規制問題の時に汐街コナさんと一緒です。マンガを描くこと自体は自由だれどこういう漫画を持ち上げる人は無責任すぎると思う
wideangle 法律の話までするなら最低限の理解くらいしてから出直してくれないか。
hatahata_chan 表現の自由を規制しろ!ってかなりナイーブな話なのに、論拠がほとんど主観というのが恐ろしい、、
はっきり言って、ヲポコさんのマンガも、言い方なんて些末な問題はどうでもよくて、不正確な記述が多すぎるのでこりゃあかん、となります。
極論すれば、このヲポコさんのマンガが「アリ」なのであれば、ナカイドの動画だってはちま寄稿だって「アリ」になると思います。*2
性教育のことを真剣に考えてるのであれば、ヲポコさんのマンガを擁護するのではなくて、ちゃんとした性教育のマンガを読んでそれを紹介した方が良いです。
ヲポコさん自身が善意の人なのか悪意の人なのかとかはどうでもいいです。
単純に、ヲポコさんは「その話をする能力が足りてない」点が問題です。
ヲポコさんの話は「サンプル数1」であり、彼女自身の偏ったインプットと主観が強い素人理論なのだけれど、その自覚が弱いという点だけが問題です。
投資家に例えるのであれば、「株を買ったことがある」「特別良いパフォーマンスはあげてない」「でも絵は上手い」みたいな感じです。
投資の話を聞くときに大事なのは「マンガが上手い」の部分ですか? 違うよね。
「パフォーマンスが高い」という条件と「自分のスタイルと合うかどうか」の2点が大事だよね。
ここ勘違いしたらダメだと思うわけですよ。
「フェミニズム論争」の時の汐街コナさんの時は、描き手・読み手双方がその勘違いをやらかしたため、
「間違った論理だけれどマンガがわかりやすくて面白いから支持をする」という人がいたせいで炎上騒ぎになりました。
いい加減、こういうのやめませう。
つい最近も「はたらく細胞」について「薬剤師さんが描いた漫画はわかりやすくてよかったしおそらく正確だろうけれどやはりこういう内容はプロの監修を受けることが必要なんだな」って話をしてたばっかりじゃないですか。
ファンアートや二次創作は医療監修を経ていないものもありますので、ご注意ください。読者の皆様による本作の二次創作を否定する意図はありませんので、個人的な利用の範囲内でお楽しみください。今後とも『はたらく細胞』シリーズの応援をよろしくお願いいたします。(2/2)
— 月刊少年シリウス編集部 (@shonen_sirius) June 9, 2021
性教育に関しても、同じように考えた方が良いのではないでしょうか。
すでに「性教育のプロ」がちゃんと監修して作成されたマンガがたくさんあるわけですよ。
まずはそういう漫画をよみませう。
そして、そういう漫画を読んだ上でこのマンガについてジャッジしませう。
真剣に性教育を考えてるんだったら、このヲポコさんのマンガは「いったん保留」とすべきです。
少なくとも、優先順位は相当下に来ないとおかしいと思う。
結論:人生にとって重要な話は「素人のマンガ」ではなくて「プロの監修が入ったマンガをよもうね。
今って個人でも簡単にマンガ描いて出せるような時代になってきたかましたが、
だからこそ逆にこういう分野では「プロの監修が入ったマンガ」の価値が上がってくると思います。