2018年2月にランスシリーズ完結作「ランス10」が発売されてからもう3年以上が経ちました。
ランスシリーズ完結後のアリスソフト
ランスシリーズ制作の総指揮をとられていたTADA氏は退職されましたが、
①その後は「イブニクル2」「ドーナドーナ」「ヘンタイラビリンス(同人)」を発表しました。
「イブニクル2」クリア! 最後の最後で苦行が報われる瞬間がすごく気持ちよかった! - 頭の上にミカンをのせる
アリスソフトが新ブランド「IMYUIC」を立ち上げて同人ゲームに参入! ランスシリーズファンの私大満足の内容です - 頭の上にミカンをのせる
②ランスシリーズは別格過ぎるとして、どのゲームもそれなりに好評を得ており、さらに、長年の懸念であった「超昂大戦」もなんとか立ち上がりました。
「超昂大戦エスカレーションヒロインズ」 ランスコラボ来るぞー!!! - 頭の上にミカンをのせる
③特に「ドーナドーナ」はかなり評価が高く、今までランスシリーズに触れてこなかったユーザーを取り込めている様子がうかがえたことから新しいメンバーで新しいアリスソフトが回っていくのかな……と思っていたのですが。
④新しいアリスソフトの主力メンバーとして期待されていたお二人が退職されることに……
今回、退職を発表した二人は、「アリスソフト」の出世作として知られるPCゲーム『Rance -光をもとめて-』(1989年7月15日発売)をリメイクした『ランス01 光をもとめて』(2013年9月27日発売)の主要スタッフ。2020年11月27日発売の『ドーナドーナ いっしょにわるいことをしよう』まで、魚介氏は原画家兼イラストレーターとして、いってんちろく氏はデザイナーまたはディレクターとして、数々の本ブランド作品に携わりました。
私はこのニュースを聞いたときは「残念だなぁ」「ドーナドーナの続編は出ないのかな」くらいに思ってたのですが……
他の人はもっと深刻にとらえたようです。
「アリスソフトは大丈夫なのか?」「存続が危ぶまれる」というツイートが流れてきてちょっとモヤモヤしてしまいました。
⑤ランスシリーズの生みの親&「東のエルフ、西のアリス」と言われエロゲ業界を先導してきたアリスソフトに対し、Twitter上で存続危機みたいな話が出てくることに……
ここら辺の人が言う分には「ふーん」くらいで済ませられたのですが、
アリスソフト存続ヤバそうだけもランスとか闘神都市とかエロ無しでも行けると思うから今こそSwitch版出してくれや……
— 元鮫肌あやの (@saramimogumogu) June 16, 2021
アリスソフト、退職してるのめちゃおる感じなんか…。なにはともあえれ、こんだけ長い間存続してたのはすごいことやで。
— まつむら(ゑリハビリ) (@tandbmatsu) June 16, 2021
アリスソフトの主要メンバー多数が退職から会社の存続が危ぶまれているどころかエロゲー・ギャルゲー業界の将来すら危ぶまれてるんですね。そういえば #冴えない彼女の育てかた でギャルゲー業界に未来はないなんてセリフがどこかであったことを思い出したり。#アリスソフトhttps://t.co/1Xt0WEDQbc
— 星宿るしあ (@hotohori_rushia) June 16, 2021
すずきさんもこういうコメントをされているとちょっと心配になってしまう……。
存続が危ぶまれてるアリスソフト、奈良県橿原市という地方都市から始まったんですよね。もともと会社があった場所に行くと閑静な住宅街で、ご近所付き合いとかどうだったんだろうと思ったりしました
— すずき📊動くグラフ📈 (@michsuzu) June 16, 2021
アリスソフト(チャンピオンソフト)の創業の地、奈良県橿原市に行ってきた https://t.co/uXW7ymnL8g
これからはもっとしっかり応援しなければいけないな、と思いました。
エルフはDMMに買収され、アクアプラスはとらのあなの100%子会社になり、ビジュアルアーツも実質アニプレックスの傘下に。lightやXUSEは解散しちゃうしエロゲ業界の「兵どもが、夢の跡」感が凄い
実は私、今週は「とらのあな」が最近DLSiteと同等かそれ以上に凄いレベルで成長しているという記事を書こうと思ってたんですよね……。
秋葉原やいろんな地方で店舗を閉じているので、
店舗型運営やってたとらのあなは厳しいよねと思ったら実際は「過去最高売上」どころかまじでものすごいレベルの売り上げの伸びを達成してました。
これについて自分なりにまとめてたんですが、残念ながらねとらぼさんに先にネタ持ってかれちゃったのでnoteの方にでも書こうと思います。
何が言いたいかというと、同人業界はめちゃくちゃ好調なんですよ。ただひたすらにエロゲ業界だけが沈んでる。
ここ2~3年はDL販売シフト&大安売りで何とかごまかしてきましたがそろそろ限界が見え始めています。
商品力が極端に強いいくつかのブランド(qruppoなど)や資本力があるいくつかの系統(Visual Art's、AKABEiSOFT2、ネクストンなど)に属するブランド以外はかなり厳しいことSWAN SONG
◆エルフは2008年ころに経営破綻してDMMに吸収合併
erogetoerodouga.com
◆アクアプラスは2013年にとらのあなの100%子会社に
akiba-souken.com
◆「CROSS CHANNEL」や「SWAN SONG」などが今でも記憶に残るFlyingShineは2019年に破産。
CROSS†CHANNEL -FINAL COMPLETE-
◆「グリーングリーン」や「キラ☆キラ」などを世に送り出した「OVERDRIVE」はMUSICUS!を最後に解散。
www.tyoshiki.com
◆「最果てのイマ」や「永遠のアセリア」などを制作した「XUSE」も「神様のゲーム」を最後に解散。
ザウス廃業のお知らせ
— ザウス公式 (@xuse_corp) May 30, 2021
長きに渡り弊社をご愛顧頂き誠に有難う御座います。
この度、株式会社ザウスは廃業致しました事を皆様にご報告させて頂きます。
今までご支援、ご愛顧をして頂いた皆様、並びに製作に携わって下さった皆様に厚くお礼申し上げます。
2021年5月30日
ザウス 代表 吉田ユースケ
◆「PARADISE LOST」や「DIES IRAE」を生み出し、アニメ化までした「light」も資金が尽きて2020年に解散。(かろうじてシルヴァリオシリーズだけは資金援助を得て完結させた)
www.light.gr.jp
www.famitsu.com
主要なニュースだけ上げましたが、2019年から2021年にかけて、もっとつぶれてます。
エロゲ業界はピークから売り上げが4分の1に落ちた。フィルム市場に起きたショックと同じで、普通だったら全滅してもおかしくない
エロゲ業界は本当に厳しいんですよね……。
これって、かつてカラーフィルム業界おきたデジタル化の洗礼に似てると思います。
富士フィルムやコニカミノルタは、ここから必死に「全面的な事業転換」「医療分野へのシフト」によって生き残り戦略をはかり、現在では過去最高益を達成しているのですが
エロゲ業界は今のところこうした事業転換は全くうまくいっておらず、「FGO」だけが唯一大成功を収めた形になります。
エロゲ業界はこの先どうすれば生き残れるのでしょうか……。
という話について、語りたいことが結構あるんですが(個人的には楽観視してます)。
話をしだすときりがないので、とりあえず今回は「こういう話が出てくるの悲しいなあ……」という感想だけ書いておきます。
続き書きました。