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「東京卍リベンジャーズ」 主人公のライバルの稀咲鉄太を見ていると、なんとなくMotherシリーズのポーキーくんを思い出す

「うっせえわ」とか「日和ってるやついる?」が流行る日本の若者、どんだけうっ憤溜まってんだよ・・・(挨拶)

somanystars.net

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「東京卍リベンジャーズ」を最新刊まで全部読みました

事前に期待してたよりはだいぶ面白かったです。


22巻までは「自分にとって大事な女性を守るため、タイムリープして過去を変えてやる!」という物語であり、23巻以降はタイムリープが出来なくなった状態で、一発勝負で友人を救うというお話になっています。


「シュタインズ・ゲート」から科学要素抜いてヤンキー要素足した感じの作品という他の人の指摘はその通りだと思うし、マガジンには「アゲイン!」という似たような作品もあるので、そっちの流れから考えることもできる。個人的な感覚としては、REゼロをヌルくした作品という評価が一番しっくりきます。


面白いんだけれどコアの部分として「この作品ならでは」というものはあまり感じなくて、既視感がめちゃくちゃ強い作品でした。

もうシュタゲが発売してから15年経ってるわけだし、この作品がヒットしたのは良くも悪くも世代が一周したって感じなのかなあと思ったりします。




最初の頃は作者さんそんなにやる気がなかったんじゃないかなと思うくらいいい加減な描写が多いが、展開が進むにつれてだんだんまともになってくるのは好印象だった

元々作者の和久井先生は「新宿スワン」など青年向けのマンガを描かれてた作者である。登場人物もやや大人がメインだった。

それを、中学生メインに変えるというのは結構難しかったと思われる。

そのせいかどうかわからないが、序盤の描写はちょっと適当に感じる要素が多かった。


冒頭で述べたタイムリープ要素は、すでにいろんな作品の蓄積があり、この過去作を踏襲した部分は面白いのだが、
一方で「12年後から中学生時代に戻る」という設定に対してあまりに無頓着すぎる点が難ありだった。

要するに「賢者の孫」と同じ問題である。

「賢者の孫」は決して面白くないわけではないのだが物語の主人公が「社会人から異世界転生した」という設定が余計だった。
「賢者の孫」の主人公は、異世界ではなく社会人経験者として当然持っているべき常識が全くなく、
「最初から異世界転生したという設定要らんかっただろ」とツッコミを入れらてしまうことになった。


「東京卍リベンジャーズ」も同様で
一応中学生時代から12年間過ごしてきた上、「大事な女性を守るためにタイムリープする」という状況なのに真剣みがかなり薄い。
主人公の中身は中学生ではなく27歳側なのに、タイムリープして中学生編になると完全に中身も中学生化してしまう。
必要があって12年後に戻った時でも中身が中学生のまんま。 全然描きわけがされていない。
そもそもタイムリープの仕組みが適当すぎるなどなど、いろいろとずさんな部分が多かった。

正直、「作者さんはあんまりやる気がないのかな?」と感じるようなところがあった。


ただし、この問題は後半になるにつれて徐々に改善されていく。

本作品では大きく分けて「5回」やり直して壁を突破することになるが、
4回目あたりからは上で上げたような問題を一つ一つクリアしていったような印象がある。


文句を言いたくなるところはかなりたくさんあるが、それを差し引いても結構面白い作品だと思う。




それはそれとして、本作品は主人公のライバルであった「稀咲鉄太(きさきてった)」くんがいいキャラクターをしていると思う

正直私はヤンキー漫画がそれほど好きではなくて、殴り合いの描写とかはあんまり興味なかった。


なんか友情と腕っぷしでどうこうするような話ならとっとと読むのやめていたが、
本作は「稀咲鉄太」というキャラクターのおかげで私でも楽しめる作品になっていた。
私の中では本作品の「ストーリー的な」魅力については、ほとんどこのキャラクターに依存してると言ってよい。




この稀咲鉄太という男は、

・主人公と同じ女性を好きになり、
・その女性が主人公の方を選んだ(というか女性は鉄太くんのことは何とも思ってなかった)ことで
・主人公のストーカーみたいになった男だ。


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そうだね、からくりサーカスだね。



彼は腕っぷしが強くないかわりに陰でいろいろと謀略を巡らせて戦う。
この人物が陰で暗躍してくれるおかげで、ストーリーがかき回されて、それに対応する形で物語が盛り上がる構造になっている。




性格がアレなので嫌われがちなのだろうけれど、

タイムリープというチート能力使い放題の主人公と違って自分の才覚ひとつで主人公と立ち向かうのから、むしろこちらの方が偉い。

自分ひとりで考えて、何度主人公に自分の計画を阻止されても即座にリカバリーして自分の目的を達成しようとする姿は主人公のライバル・敵役としては相当レベルが高いのではないだろうか。

稀咲くん自身が自分でも「そうありたい」と言っていたとおり、メガテンシリーズの「ダークヒーロー」的な存在感があった。

作品が終わった後でもっと評価されてほしい。



んで、この稀咲くん、どこかで見たことあるなあと思ったら「Mother」シリーズのポーキー君みたいだわ

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MOTHER2ではラスボス(ギーグ)の手下、そして、MOTHER3ではラスボスそのものであるポーキー。
私は、MOTHER2もMOTHER3も、実はポーキーの物語なのではないかと思うのである。

本作品において、「ギーグ」的なポジションに「佐野万次郎」という人間がいる。

こいつは強すぎて、自分自身の強さを制御できない。

しかもメンタルが激よわで、周りが支えて上げないとすぐに闇落ちして破壊の化身と化す。



稀咲くんはこの「ギーグ」こと「佐野万次郎」を自分のために利用しようとする。

そして、ループの展開次第によっては稀咲くん自身がラスボスの立場になることもある。



稀咲の行為は間違いなく他人の迷惑を省みない最悪なものであるが、根本には主人公に対するあこがれや嫉妬のようなものがあった。

このあたりを考えると、フェイスレス司令というよりも、むしろMotherシリーズのポーキーくんの方が近いような気がする。

MOTHER2のクリア後、最後に「ここまでおいで! おしりペンペーン」と書かれたポーキーからの手紙が自宅に届く演出がある。ポーキーはネスと遊びたかっただけなのではないだろうか……。結局その手紙以外、ポーキーのその後については触れられない

MOTHER3の中盤で訪れるある塔の中に、ポーキーの部屋がある。ポーキーはその部屋の中で、昔ネスが使っていたヨーヨーを「ともだちのヨーヨー」として、誰にも触らせないようにケースに入れて保存していた

終盤で訪れるニューポークシティには、ポーキーが作った映画館があり、スクリーンではMOTHER2の世界を冒険するネスの姿が上映されていた。それだけではない。ポーキーの住まうビルの中には、ネスの冒険の思い出の品を集めて展示した部屋まで存在する。

大好きな友達(ネス)に対して素直になれず、両親にも遊んでもらえない、寂しさを抱えた子どもだったのだと思う。時間と空間を移動し、普通に子どもらしく遊ぶことができず、寂しくて、遊びたくて、MOTHER3の世界をめちゃくちゃにした。

みたいなことを思った人が他にいませんかね……。

とにかく、私にとってはこの作品の最大の功労者は稀咲くんだと思ってるので、もうちょっと大事に扱ってほしかった。




ただ、「東京卍リベンジャーズ」は、このあたりのキャラのさらなる可能性を描く前に、稀咲くんをあっさりと退場させてしまった/(^o^)\オワタ

もともと作者さんはそこまで稀咲くんを深みのあるキャラクターにするつもりもなかったのかもしれないですけど。

いずれにせよ、稀咲くんはあっさり退場してしまいました。


正直めちゃくちゃがっかりした。


最終章では「マイキー君」という友達を救う話になるんですが、私正直マイキー君にはあんまり興味がないんだよね……。


彼がポーキー君が恐れ、あこがれた「ギーグ」並みのキャラクターであればよいのだが、
正直マイキー君はそういう恐怖の存在ではなくて、ただのガキだと思うので。



ランス第二部のような盛り上がりは期待できないかなあって思ってます。

23巻以降の高校生編は私にとっては完全におまけ程度の価値しかなく、完結編が出たらマンガ喫茶で読むくらいでいいかなあと思っている。