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「15分の少女たち~アイドルのつくりかた~」は12話まで無料公開したら売れるんじゃないかと思う(暴論)

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いま週刊スピリッツで連載している「15分の少女たち-アイドルのつくりかた-」という漫画は、今月末に最新4巻が発売しますが、まだ一度も重版していません。この作品も、私は心から面白いと思って描いてるし、舞台であるアイドル業界の評判はすこぶる良いのです。つんくさんや、BiSHの渡辺さんは推して下さっている。それでも、やっぱり火がつくのに時間がかかっている。

とあったので「15分の少女たち-アイドルのつくりかた-」を面白いと思っている人間が読者の立場から思ってることを書かせてもらいます。
なお、タイトルは適当なこと言ってますが、かっぴーさんですらわからないのにどうやったら売れるかは当然わかりません。わかるなら自分で本作って売ってます。
そうじゃなくて、いち読者としてこの作品を推すことを考えたときにどういうところがネックだと感じているかだけ書きます。


かっぴーさんの作品は序盤は「読者のこと置いてけぼり」な感じがする

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ちょっと今の所は丁寧にやりすぎてペースが遅すぎるのが気になるが、最新話である12話の内容が素晴らしかったので、この作品はこれからも追い続けたいと思う。

「左ききのエレン」も同じだったんですけどかっぴーさんの漫画って「序盤は」主人公に魅力がないんですよね。

「広告業界」「アイドル業界」の描写はすっごい面白いんですけど主人公がマジで魅力が全然ない。

「15分の少女たち-アイドルのつくりかた-」の場合、マネージャーもアイドルも最初は両方とも魅力がない。アイドルものなのに!

似たような作品で「韓流アイドル業界に挑んだ少女たち」を描いた「ガールクラッシュ」と比べるともうほんとに差が歴然としてる。

こっちの作品は韓国アイドル業界に挑戦しはじめるまでにだいぶ時間がかかりますが、主人公の女の子が魅力的すぎて全然気になりません。超面白いです



おそらくかっぴーさん自身が「業界」の面白さを描くことがメインになってる気がします。作者さんはすごく楽しそうだと思う一方で「このあたりは読者を楽しませるつもりで描いてるのだろうか?」と疑問に思うような展開がちょくちょくあって気になりました。

「15分の少女たち-アイドルのつくりかた-」は、アイドル・プロデュースのお仕事漫画。実際のアイドルや芸能事務所にこれでもかと取材させて頂き描いているのでリアリティには自信がありますし、「左ききのエレン」と同じ世界線の物語なのでエレンキャラクターが出まくってます。「アイアンマン」と「スパイダーマン」みたいな距離感の姉妹作ですから、このnoteを読んでくれている方々には特に楽しんでもらえるはずです。ちなみに、今週から「アンナ・キシ編」がスタートしたもんですから、描いてる方もワクワクが止まらない。

特に4巻~9巻あたりが鬼門で「左ききのエレン」だとエレンや岸一家とのやりとりがぶっ飛んでて面白いのに対して、主人公である光一くんのパートは本当に退屈。
対比のためとはいえ「ここいる?」「光一くんがいなければ面白いのに」って感じる展開が10巻くらいまで続きます。

「15分の少女たち~アイドルのつくりかた~」は序盤はガチで面白くないです。面白いと思えるのは作者と関係者の人たち、それから前作の読者くらいだと思います

「15分の少女たち~アイドルのつくりかた~」は上で述べた「左ききのエレン」と同様の問題があって11話までは退屈だなーって思いながら読んでました。

ある程度読み進めていくまでは「業界」に興味がないとマジで楽しめない作品だと思います。

ここでいう「面白くない」というのは「出来が悪い」とか「駄作」という意味ではないです。
作品を楽しんでもらうために読み手側に求めるものが多すぎるということです。
「左ききのエレン」を読んでないと「この作者さんはこの作品で何がやりたいんだろう」すらわからないと思います。

例えば私は「FX戦士くるみちゃん」というトレーダーが主役のマンガが死ぬほど面白いと思ってるんですが
投資をやったことない人にはいまいち響かないみたいです。そういう話。

わたしはたまたまその時アイドル業界ものの漫画を続けて読んでる最中だったから読もうと思っただけでそれすらなかったら5話くらいで読むのやめてたと思う。

いま週刊スピリッツで連載している「15分の少女たち-アイドルのつくりかた-」という漫画は、今月末に最新4巻が発売しますが、まだ一度も重版していません。この作品も、私は心から面白いと思って描いてるし、舞台であるアイドル業界の評判はすこぶる良いのです。つんくさんや、BiSHの渡辺さんは推して下さっている。それでも、やっぱり火がつくのに時間がかかっている。

そのあたりはご自身でもよく理解されているんだろうな、むしろ狙っているんだろうなと思ってたのでちょっとこの部分は意外でした。「まぁ序盤の売れ行きが悪いのも計算通りですが」って言ってほしかった。だって本当に読者としてはあまり「面白くない=楽しみ方がよくわからない」「いまのとおろはかっぴーさんのファン向けだな」と感じてしまったので。


でも12話で方向性がある程度見えてきたら、そのあとは面白いよ!「左ききのエレン」が好きだった人は絶対に読んでほしい

前作と同じです。

「倫理」よりも「観客を幸福にすること」を優先する狂気の世界が舞台で、

才能はあるけれど「まだ普通の女の子」状態に「観客の期待」を浴びせプレッシャーをかけまくって中身から改造していく。

そうやって「本当のアイドル」を生み出したいと願うマッドサイエンティストならぬマッドプロデューサーとマネージャーとのバチバチバトルです。最初はバトルにすらなっていませんが、マネージャーである主人公がある程度軸を示せるようになってからようやく面白くなってきます。


作者が逮捕されて打ち切りになった「アクタージュ」という演劇漫画を思い出す。
しかも、アクタージュだってなんだかんだ師匠がいて「修行」する時間が与えられてた。
本作はそういう甘さがなくもっと過酷。
なのにアクタージュの主人公のような恵まれた才能があるわけじゃない。

人間の可能性みたいなのを追及する作品であり、ちょっと過激な人間賛歌がやりたいんじゃないかと思います。
私はこういう精神的グロを描いた作品は大好物なので、すっごく好き!アイドル業界残酷物語が好きな人はぜひ読んでほしい。