まぁ普段だったらスルーするんだけど、直前にすっごく良いマンガを読んだのでいちいちこういうのにも反応しておきますね。
申し訳ないんだけど、この記事読んで最初の感想は「女性特有の無神経さってあるよね」ですかね・・・。
もっといえば「人によって地雷は違う」という当たり前のことがわかってなくて「私はこれが地雷なのに、あの人たちはこれで怒らないなんて、なんて寛容なんだ!」って叫んでるように見える。エコーチェンバーに浸りきった人ってここまで視野が狭くなるのかスゲーって思っちゃった。
正直この書き手が馬鹿なのか、そうでなければ馬鹿にされてるのかなと思ったんだけど・・・
はてなの人たちすぐに受け入れちゃうのな。まじかー。
anond.hatelabo.jp
anond.hatelabo.jp
この増田ってたぶん女性が書いてるんだと思うんですが、これめちゃくちゃジェンダーの問題なので、男性が語ろうとするとかなり神経を使う話だと思うんですよ。なのにこの増田さんはやたらめったら無邪気な語りぶりで「うわあ・・・」ってなった。
最近ジェンダーの問題については、むしろ男性の方が神経質になってて、女性の方が無頓着な気がするんですが気のせいかな?
なんかね、最近は男性がジェンダー問題については語り語ることが抑圧的になってるのに対して、女性の方々は意識のアップデートがめちゃくちゃ遅れてて相対的にジェンダーの問題に対して鈍感というか無神経になってるってことって結構多くないかな。
この増田の話で最初に思ったこととして「生物学的にそんなに耐性に違いがあるわけじゃないでしょ。もしそうならとっくに知られてる話でしょ」ってこと。事実の時点で明らかに違和感あるのにそれをすぐに受け入れてしまうってのが私には理解できない。
つーかさ。はてブ見てたらわかるじゃん。男でもちょっとでも党派性が違ったり不快に思っただけで、すぐ発狂して暴言や嫌がらせの言葉を平気で投げかけてくる感情制御能力激低いオッサンがめっちゃたくさんいるでしょ。そもそもオタクに限っていえば男も嫌いなものについてすぐ文句言うじゃん。どう考えても環境要因の方が多いと思うしはてなブックマークは滅びるべきだと思う。
私も以前はこういう男女の違いって、男女の脳そのものが違うからだと思っていた時期がありました。んで、たとえば男女脳に関する本読んで感想書いたりしましたが、その時にフェミニストの方からボロカスに言われて「性の違いとジェンダーの違いは違うのでうかつに混同してはいけないんだな・・・」と反省したことがあります。
たぶん今回の増田が語ってる男女の違いもセックス(性)の問題ではなくてジェンダー(社会学的性)の違いに由来するじゃないかと思ってるんですよ。少なくともこの増田と同じことを、男性であることを明示して語ったらたぶんフェミニストの方は「ジェンダーに関して無関心だ、もっと自覚的になれ」って言うと思う。少なくとも私は言われた。
んで、私は(今から思うとこういうのもポストモダニズムとフェミニズムが合体した話だったんだと思うけど)個人的には特に反論すべき話でもないし、そういうの自覚するのは大切だなあと思ってそこは受け入れてきたわけです。
そういう経験があるので、女性(と思しき方)がこうもあっけらかんにジェンダーの違いについて無邪気な発言してるのを見ると、ジェンダーって男性だけが気を付けるべきって問題じゃないのでは・・・って思ってしまいます。「いや、このくらいいいじゃん」っていうのであれば、あの時私の記事について難癖付けてきた人はクソフェミっていうことにして無視してよかったんかい・・・てことになるのかな。よくわからんけど。
そもそも増田の言ってることって因果関係が逆では?
もう一個気になることがあります。
あのさ、この増田の言ってる話がセックスではなくジェンダーの問題だとするならば、増田の言ってることってにわたまでは?
ジェンダーの問題ってことは「女性が不快感に対する耐性が憎い」のは不快感を表明することへの社会的抑圧が低いって話だと思います。
であるならば、なんでそうなってるかという原因を考えますよね。その時に「(少なくともオタク界隈の)女性は、不快感とかお気持ちを気軽に表明してもお叱りが発生しにくい。なんなら共感されやすい」という話と「それは検索避けとかが当たり前になってたから」って話はどっちが先なんでしょうね。
興味深いことに、はてなブックマークの中でさえ女性と思しき方からの反証がたくさん提出されてますよね。だとしたら、この話って「個体差」か、せいぜい「オタク界隈の女性に特有の話」なのではないですか?
そして、もしこの話が「オタク界隈の女性に特有」の話であるならば、「それは検索避けとかが当たり前になってたから」であって、さらにそれは男性オタクが女性を攻撃してたからだーとか、繊細なジャイアン避けだったーとか当時のネットの仕組みがもともと今とは違うので、当時の仕組みに最適化しただけだーとかいろいろ可能性があるわけじゃん。
そういうの全部すっ飛ばして「男は忍耐強い、女は繊細なの」って……ないわーまじでないわー。
2000年前半のはてな村は「腐女子の同調圧力よくない!」「検索避けとか無駄!」「リンクは自由だから宣言しても無駄!」という主張が活発だったが、
— 仲💮村 (@natukusa) 2022年12月12日
pixivやニコ動で「腐女子叩き」が起き始めた頃のはてなーは神妙な顔で「由々しき問題、棲み分けが必要」と真顔でいう奇妙な転換があったんだが、
結局この手の文化の排他的な慣わしとは、「周囲や社会が彼女らの文化を排他的に扱うから、彼女ら自身も内面化して排他的になった」わけだが、
— 仲💮村 (@natukusa) 2022年12月12日
あの時のはてなは「なぜそういう習わしが定着せざるを得なかったのか?」を考えずに、「奇妙な人らの奇妙な風習を俺らの場に持ち込んだ」と考えてたので、
いざpixivなどでBLや女性向け文化も作品が横並びになったときに自分たちに生じた「なんだこの作品は」という感情に対して無抵抗だったし、そのまま素直に「棲み分けしろ」と口にしたんだよねと
— 仲💮村 (@natukusa) 2022年12月12日
それは排他的コミュニティの排他行為の背中を押し、援助する言説なのにな
だから一連の話を「特異な人(たち)だけに生じる、奇妙な現象であると考えて、自分には起き得ないし今後も生じない」と考えるのが、加害行為を行う次くらいのヤバい
— 仲💮村 (@natukusa) 2022年12月12日
ただし間にはすごく深い谷はある…でもいつ橋がかかるかはわからんよ?橋を渡らない、橋をかけないために考えるのが人の知性と理性だよ
つまりこの増田の主張は因果関係が真逆だと思うんです。
別の言い方をすると「ガバ推論」。
さらに言うと、このあたりガバ推論から始まって、ガバ推論にさらにガバな推論が追加されてる気がする。
自衛ってものに対する認識が女性の場合「殴られないように回避する」なんだけど男性向けだと「殴られてから対処する」なんだもん。公式タグに乗っける理由もこれで分かった、見せたい人を静止、悪く言えば邪魔をする文化がないんだ。あまりにも力技だけで世界が構築されてる。全員強化系を極めたウヴォーギンって感じだ。
なんか重要な経緯が全部すっ飛んで「私こんなすごいこと思いついた!」って言ってて、アホのはてブ民がそれをうのみにしてるという地獄絵図なんなの……。
ぶっちゃけ、なんかこの増田を見てたら、以前見て「うわあ・・・」ってなったこのセルフまとめを思い出して「うーん。保留」ってなるんだけど。*1 でもみんな割とこの増田を見て納得してる人が多かったので、マジか・・・こんな胡散臭い話が今後拡散されていくのか・・・って気持ちになってる。(これ絶対類似の話題になったときに引用される奴だよね
*1:こういう素人が思いついちゃったとかいっちゃう「男女の違い、わかっちゃった」的な話を信じるの。はてブ民がバンドワゴン効果に弱すぎてすぐデマに引っかかる情弱であるということのこの上ない証拠だと思いますね…。まぁはてブ民って例の人が書いた無茶苦茶的外れなすき家の記事でも「おおすごい!」って取り上げてたから「自信満々に語られたら嘘でも簡単に信じる」ってのは前からわかってるんだけど。そのくせちょっと自分たちのことを悪く言われたらすぐにけんか腰で殴りかかってくる。何を考えて「男は忍耐強い」とか口にしてんだろ。鏡を見ろ鏡を。