子育ての話になると男性vs女性の話にしたがるひとさ、おそらく自分が当事者じゃない(パパじゃない)から、もっぱら、またうるさい女どもが騒いでる、という話で片付けようとするんだろうけど、少子化続いて困るのは男も女も関係ないからね。保育園落ちて困るのは、ママだけじゃない、パパもだ。
— TrinityNYC (@TrinityNYC) 2016年3月12日
.@TrinityNYC すごく追い詰められてしまって周囲を見渡す余裕をなくしてるのかもしれないけど、実は子供が1人保育園に入れないことは多くの人に影響し、ママだけの問題じゃない。味方するといっても保育所増設を公約する議員に投票するくらいだけど..見えない味方もいると伝えたい
— 佐藤 まりあ (@buhimaman) 2016年3月12日
引用ですが、この記事で伝えたいのはこれだけです。あとは蛇足。
後はネット作法のお話です。
しかも今回は愚痴っぽいというかあんまりお行儀よくない文章になってしまったので読みたい人だけ読んでください。
「2人以上出産、女性に最も大切」大阪市立中校長が全校集会で発言 教委は処分検討 - 産経WEST
はてなブックマーク - 「女性は2人以上産むことが大切」中学校長、全校集会で:朝日新聞デジタル
このコメント好き。
合成の誤謬ではないの?人口の問題は国全体のマクロの話だから個人の生活のミクロの合計ではないということでいいんでは?
それにしても。
大抵の人は擁護にせよ批判にせよまともなんだけどね。何人か低レベルな争いをしてるのがちょっと。
あのさあ。批判でも擁護でもいいからちゃんとしてよ。
ちゃんと自分の意見考えて、ちゃんと相手の言うこと理解して、ちゃんと主張しようよ。
それがめんどくさいならせめて自分の意見をいうだけにしよう?
アホみたいな主張をしながら、自分と意見の違う意見をばかにすることだけは忘れないって何なのよ。
小学生のケンカなの?
批判している人の主な論点は以下の二点な。擁護してる人はまずこのことがちゃんと理解出来てる?
他にも細かい点はあると思う。
例えば「思ってても言うなよ」とかは割りとどうでもいい。
①教育者が、個人の意思を無視して国の政策を上から強制したり、女性の価値基準を勝手に決めつけるのを是としているのはどうか
「だからこれから子どもを作る実技の授業をおこないます」という流れはエロマンガで嫌になるほど見たぞ。
ほんとこれな。校長先生は自覚ないけど言ってることがエロ漫画とか国家総動員体制だから。
②子育てに関して女性だけが一方的に負担を負うのが当たり前のような前提のコメントはどうか。男側の負担は考慮されていないのか
男女をひっくり返せって意味じゃないよ。女性に対して被害者意識が死ぬほど強かったりミソジニー抱えまくってる人は、すぐに「男女をひっくり返したらこの話炎上しただろ」みたいな理屈を唱えたがります。もうね、思考が「男女は相容れぬもの・敵対するもの」くらいの発想だと思うんですが、そんな発想のままでモテたいとか何いってんのバカなの?と思いますがそれは置いといて。
とにかく同じ批判といってもこういう的はずれな批判をする人は、同じ批判をする側としても「無能な味方」でしかないので銃殺したいです。批判ってただ意見に反対すればいいってもんじゃねえんだよ。ちゃんと何が問題なのか真剣に考えずに気に入らないから叩くだけのやつは難癖になってしまって、余計な争いの種を巻くのでおとなしくしていて欲しいです。
じゃあ何が問題かというと冒頭で述べた話。
さっきの朝日新聞の記事にも、保育園落ちたパパが、一人親家庭なら優先されるからって、「明日にも離婚する!」とわめいてたという記述があるではないか。これはパパの問題でもあるわけでしょ。サヨクだフェミだと言ってる場合かよ、これはママ限定の話じゃないだろ、メディアもパパをもっと取材しろ。わたし個人の話で言えば、周りにいる、小さいお子さん抱えてるパパたち、みんな子供のことが優先事項トップですけどね。ママでもパパでも子供のことで頭いっぱいだ。なのに、そこからどうして、それを支援する社会的枠組みの議論になると、「やかましいママたちのものがたり」にしてパパを消すのか。
と、こういうことです。「女性だけの問題じゃねえだろ。男性もだろ。男性だけが負担するでもなく女性だけが負担するでもなく、両者が子育てについてどう向き合うかの話をしろよ。いつまでも男が働いて女が専業主婦みたいな崩壊したモデルを前提にして話をしないでくれよ」というわけです。
校長を擁護しようとするならば、人たちはせめてこれくらいの話は分かった上で主張をしなければならないと思う。
擁護してる人たちの反論「でも出生率上げなきゃ国家としてやばいよね」は一理あるけど一理しか無い、理想と現実を対立概念だと思っていると陥りがちなワナ
「でも出生率上げなきゃ国家としてやばいよね。理想論ばっかり言ってないで現実を見ろよ。」というもの。で、擁護してる人は、批判してる人たちが「理想論ばっかりいって現実を見てないバカ」に見えてるんだろう。そうだね。現実は見てるよ。でも擁護してるブクマしてる人にはわからんだろうけどそれでもこの校長先生が言ってることはそれでもおかしいんだよ。
そうやってすぐ「現実主義 VS 理想主義」とか「建前 VS 本音」とか「国家と個人」とか「男 VS 女」みたいな対立や二元論に持って行こうとする人たち。 端的にいって間違っているし、あんまりこういう言葉は言いたくないけどお前ら脳みそ使う気あるのかと言いたい。
夢と現実は対立関係ではない - この夜が明けるまであと百万の祈り
「正論」とはきちんと考えるべきことであって、「理想」とは違います。だから、現実問題がどうという話ではなく「正論に沿う」形で議論をしなければなりません。資金の余裕がないという「現実」からその「正論」をいかに解決するか、スペースの余裕がないという「現実」からその「正論」をいかに解決するか、なのです。つまり「正論を取るか、現実を取るか」という話ではない
その答えを実現するためにどうするか、というのが社会人の仕事であって、「それは正しい答えだが、回答はしたくない」みたいな姿勢は、仕事をしているうちには入りません。
こういうことね。
擁護してる人たちの「少子高齢化対策は必要だ」と言うのは一件正論に見えますが、条件が足りないわけです。
取り組むべき課題に対する認識が甘い。
就労環境も、家族の役割意識も、子育てに関する環境も、昔に戻すことなど出来ない。
さも自分は現実を分かってて、現実分かってないやつをバカにするような顔をしていらっしゃいますが、
本当に現実を見てないのはどちらですか?あなたこそ「あなたにとって都合の良い理想」を現実だと混同してませんか?
あなたの言っている現実とはいつの時代の現実ですか?
そういう現実を踏まえた上で「少子高齢化対策」のために「女性は二人生むべきで生まない人は寄付云々」という主張が妥当だと本気で言っているのですか? そこんところどうなん?
ブコメが100文字と言ってもまず逆張りをどうしてもしなければならないほどの理由があるの?
とかいろいろイラッとするわけですよ。
私は今回の件は批判寄りだけど、かと言って感情論だけで言ってる人は批判か擁護か関係なくダメだと思う。
まぁ露骨に今回は批判してる側よりになっちゃってますけどね。
でも、私は校長先生を批判してる意見だったら何でもあり、とは思わないし
校長先生を擁護してる意見は何でも叩こうとかは全く思ってないです。
私が一番うんざりするのは、批判側だろうが擁護側だろうが、話の中身すら検討せず
ただ「批判側か」「擁護側か」とかもっと言えば「敵か」「味方か」くらいしか判断できない人たちです。
もうね、こういうの見るたびに、0か1の2ビットしか脳みそ動かしてないのかと。
そうじゃなくてさ、争いが起きてる時は
「論点は何か?」「何が問題になっているのか」「自分の考え意外に相手の主張で参考になるところないか」
みたいなことを考えようよ。
「議論」というものに望むにあたってどういう意識を持つか
議論というのは形式的には「討論」「議決」「対話」に分類されます。
「議論」という議論はありません。
ネットは議論に向かないというが、それはあなたが「議論」のイメージがしっかりしてないんだから無理に決まってるでしょう。
「討論」がやりたいならジャッジする人がいるところでやりなさい。
あなたがジャッジではない。それが理解出来ないなら無理です。
「議決」がやりたいならまずあなたが提供できるリソースを示しなさい。
何かにコミットできない状況で「議決」を呼びかけたって、誰も乗ってきませんよ。
そう考えれば、ネットで出来る「議論」はというのは「対話」しかない。
これは上で書いたような「正論(共通課題)」を見出し、それについての手段を検討することです。
で、本当に対話をするつもりがあるのならば、
もし少子高齢化をなんとかしなければならない、というのであれば
①まず最初にいろんな「現実」の情報を持ち寄ってくる。その上で
②「女性に出産や進学辞退といった不利益を強制されることなく」
「男性も国から出産についてノルマを強制されたりすることなく」
「少子高齢化に対応するにはどうするべきか」 という課題を設定して
③後はどういう手段があるかを意見を出し合う。
って流れになります。
こういうの、就活の時にグループディスカッションでやるので、
今までやったことない人は就活っていい訓練の場になると思います。
そういう意味でも就活そのものを避けてネット飯とかいう人、もったいないと思うよ。
せっかく話をするならちゃんとやろう。
どうせモテないし結婚したり子供産んだりしないんだから好き勝手に感情ぶちまけます、みたいな人は
「議論」の邪魔でしかないから黙ってろ。
オタクの問題もそうだけどね。まぁこっちは男オタクが女オタクの存在を認めないとかフェミニストが女のオタクもいることを認めないとかそういう話でまぁもともと全く益のない議論だからフェミバッシングしてる頭の悪いオタクもオタクバッシングしてるフェミも両方くたばれというだけの話なのだけれど、子育ての問題はそうは行かない。
大事な話なんだから、ちゃんと「議論」しましょうよ