大拡散中のデマ「メディアがトリミングして(トランプ大統領就任式の)観客がガラガラだと報道」に注意 - NAVER まとめ
という騒動から飛び出してきたこのパワーワード。これは間違いなく流行る(確信)
トランプ大統領報道官が初会見で嘘→大統領顧問「嘘じゃない。オルタナ・ファクトだ」→Twitter炎上
トランプ報道官の「オルタナティブ・ファクト」で大喜利 「1984」との類似点も - ITmedia ニュース
「Alternativefacts」はすぐにTwitterの人気ハッシュタグになり、Twitter利用者は「タバコは人体に有益だ」「月曜日じゃない。まだ週末だ」など、自分たちにとっての「事実」を投稿し始めた。「spicerfacts」というハッシュタグも続いた。「ヨーコ・オノのせいでモンキーズは解散した」「KKKは平和的な社会奉仕団体である」などが#spicerfactsのハッシュタグをつけて広く共有された。
面白いのだけれど、これって大喜利にして笑っていれば良いというものでもなく、本気で少し心配になる。逆に言えば、これが笑い事で済むなら、それに越したことはないのですが。。。
本題はこれで終わりデス。
以下は「よくわからんけどネットやばくね?」ってことを長ったらしく書いてるだけです。
「オルタナ・ファクト」はpost-truthの時代を象徴する言葉
トランプの当選によって、世界は「post-truth」の時代に突入した、という言葉が誠しなやかにささやかれるようになった。
これは、個人単位で見ればネットでは昔からよく言われてきている「人は見たいものしか見ない」「ネットにおいてはその傾向は加速する」と言う話である。しかし今までは個々人のリテラシーの問題とされてきたことが、いよいよ個々人の話では収まらなくなり、社会化し、組織化され、実際の政治にまで影響を与えるまでの深刻な問題になったよ、というところが重要だ。
「ネットの集合知とは何だったのか」「ネットに集合知があるなら、その逆に集合愚もあるよね」ということである。「ネットは馬鹿と暇人のものである」が発売された頃にはまだこんな反論も可能であったが……
404 Blog Not Found:梅田望夫と中川淳一郎の共通点 - 書評 - ウェブはバカと暇人のもの
ネットが本当にすごいのは、本当は「だれのものでもない」はずなのに「だれかのもの」だったものごとばかりのこの世界で、本当に「だれのものでもない」を実現したことだ。道路ですら政府という「だれか」がいるのに、ネットにそれに相当する者は、誰もいない。なのに「おれのもの」にしようとする試みはことごとく排除されてきた。そうしようとした試みは何度もあったし今も行われている。
にも関わらず、少なくとも今のところは、ネットはだれのものでもない。それがいかにすごいことなのか。いくら頭がよくても、わからぬひとには分からない。ましてやバカと暇人には分からない。分かる必要も、多分ない。しかし十分多くの人が、それをわかった上で、「だれかのものに」ならないよう尽力した結果、ネットが今に至っているということだけは、「わからなくとも」「知って」おいてほしいものだ。
果たして今はどうなんだろう。いよいよそれも難しくなってきているのかもしれない。
ネットと現実がリンクしているとは言っても、それは個人単位であったり組織単位というレベルだったわけだけれど、それがいつのまにやら社会を直接動かす力になって、そこまでネットが発展したにも関わらず、あまりに自由にさせすぎた結果、バカと暇人「のもの」とまでは行かなくとも、それらが暴威を振るうネットがそのまま社会に溢れ出てきたよ、と。
まだこれが災厄になるとは限らないけれど、正直あまり良い方向は期待できないですね。
2017年のネットはpost truthの時代に突入するようですが、「ネットの中でも引きこもり」な私には関係なかった - この夜が明けるまであと百万の祈り
「不寛容社会」という言葉がしっくりこない - この夜が明けるまであと百万の祈り
「デマに対するネットの自浄作用」なんてものが信じられなくなってすでに久しいわけですが……
しょぼいレベルで言えば「おすすめマンガ」の検索結果がはてなのショボいまとめに占拠されているところに始まり、WelqやSilverlightやら、ホットペッパービューティーやら、カイシャの評判やら、いろいろボロボロとやばい情報が出てきてますね。
このように、もはや個々の企業を責めてもしょうがないほどに社会レベルで腐ってるわけで。すでに社会レベルまで拡大している問題に対し、個々人の有志がどれだけ頑張ってデマやオルタナ・ファクトに立ち向かおうとしても、まぁ勝てないでしょう。
法やルールもそれほど期待できません。これらの問題は「ネットが誰のものでもない」から、取り締まることは難しいです。それ故に放っておくとネットを蝕み続けるし、問題を解決しようとすると、国家、あるいはASPなどによるネット管理の口実を与えます。つまり「ネットは誰のものでもない」という最大の強みを毀損しかねません。つまり打つ手なし。
じゃあどうすんねん、って話ですが、個々人が、あるいは数人で連帯してシェルター作るしか無いんじゃないかな、と。個々では問題があっても全体としてはきれいで役に立つネット、は無理でしょう。はてなだけが悪いんじゃなくて、むしろ全体はもうどうしようもないというのは前提にするしか無くなると思います。リテラシーとか云々より、そもそもそういう腐った領域には近寄らない、みたいなことになると思います。「オルタナ・ファクト」に汚染された人たちには近寄ってはいけない。棲み分けが必要になると思います。
実はこの記事はマンガの紹介です
はい……自分でも何を言ってるのかわかりません。我ながら何言ってんだこいつ。
さて、なんでこういうことを書いてるかというと、最近読んだこの漫画が面白かったからです。
バイバイ人類 2 (ジャンプコミックスDIGITAL)[Kindle版] | ||||
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この作品は「自分の隣に、見た目は人間と同じだけれど、違った信号でコミュニケーションを取りながら、少しずつ人類を侵食していく謎の存在」の恐怖を描いた作品です。主人公たちは「やつら」との戦いに巻き込まれていくわけですが、その動機が「やつら」に取り込まれた大事な友だちを救い出したり、「やつら」から家族を守るために戦うという部分に限定されているのが今風で面白いです。
作品全体が非日常に塗り替えられる「ゾンビもの」や「パニックもの」と違って「あちらの世界とこちらの世界の境目」部分を行ったり来たりするという描写が非常に面白く、また登場する女の子が非常に可愛いのでとてもお気に入りです。