anond.hatelabo.jp
https://anond.hatelabo.jp/20190530215559
はてなの皆さん、なんだかんだ言って資産運用に興味あるんじゃないですかヤダー!
正直「初心者向け」という意味では増田さんの記事に付け足す必要ないんですが、ブコメで「ウェルスナビどうなん?」とか「ソーシャルレンディングは?」とかなり危ないコメントしてる人いたので超ざっくりとですが、各投資商品の難易度と目標利回りについてまとめておきます。後ろに行けば行くほどリスクや難易度が上がりますが、その分利回り(あるいは投下できる資本量)が上がります。
もし情報に間違いがあれば即座に訂正しますのでコメントお願いします。
- LV順に並べてみる
- LV0 難易度が一番低い代わりにいろいろとお察しなロボアドバイザー(という名のラップ口座寄りの何か)
- LV1 銘柄選別の余地はあるが、基本的に年利回りと手数料、だけ見ていればそれほど深く考えなくてよい投資信託
- LV1.5 保険
- LV2 半年に数回自分で取引する必要があるが、うまくやれば投信より利回りが大きいETF。
- LV3 すべて自己責任。リターンは大きいがリスクも大きい。勝てるのは2割だけ、の世界が株式投資
- LV3.5 ある意味株より難しい。配当利回りが魅力なREIT
- LV4 不動産投資
- LVFX FXの使い道はただ一つ。「海外投資」に付随するドル転円転だけ。それ以外で儲けようとするのはやめよう
- おまけ 上の増田さんの内容まとめ
LV順に並べてみる
LV0 難易度が一番低い代わりにいろいろとお察しなロボアドバイザー(という名のラップ口座寄りの何か)
・手数料払い後の10年平均利回りはおそらく2%レベル。質の悪い奴選んだりタイミング悪いとトータルでマイナスも覚悟する必要あり。
・そもそもラップ口座という時点で個人的に無理。でも悪いとは言わない。これでも素人が株式投資やったり、銀行お勧めの投信やら仕組債買わされるよりはまし。
・資産が少額しかないのにこれをやってる人間は全員アフィリエイターだと思ったほうがいい。
・ウェルスナビなどは資産の組み入れ状況が確認できるが、中身を見ると「は??」っていう運用になってしまってることがある。
・これの利回りが10%みたいなことを言ってるアフィブログは絶対に信用してはいけない。
・手数料の説明すら読まずにAIがすごいんですーみたいな釣り文句に引っかかる人は詐欺の被害者予備軍だと思ったほうがいい。
・L〇NEスマート投資など、テーマ株投資や投信ぽさを演出してるサービスもあるけどリスクリターンで考えたら投信のほうが百倍まし
LV1 銘柄選別の余地はあるが、基本的に年利回りと手数料、だけ見ていればそれほど深く考えなくてよい投資信託
・目標とする年平均利回りは最初は3~6%。あまり欲張らないこと。
・「積み立て」「節税」との組み合わせで最大限の効果を発揮する。これらの仕組みを使わないならETFに圧倒的に劣る。
あらかじめ投信に毎月いくら積み立てるか決めてそれを絶対に守ること。強制的にやる方がいい。
・銘柄選別については増田さんの言うことがほぼ正しいと思うというか私あんまりよく知らない。とりあえずいきなり新興国比率高めるのはやめようね
・始める前に以下の本のうちどれか1冊を絶対に読むこと
図解・最新 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!
- 作者: 山崎元,大橋弘祐
- 出版社/メーカー: 文響社
- 発売日: 2017/11/29
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
- 作者: 山崎元,水瀬ケンイチ
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2015/06/12
- メディア: 新書
- この商品を含むブログ (5件) を見る
- 作者: 水瀬ケンイチ
- 出版社/メーカー: フォレスト出版
- 発売日: 2017/12/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログを見る
LV1.5 保険
・節税しつつ積み立て。個人事業主なら詳しいと思うけど私はよくわからないです。
下手に投資するよりも保険のほうがよかったという人も聞くけどどうなんでしょうね。
LV2 半年に数回自分で取引する必要があるが、うまくやれば投信より利回りが大きいETF。
・年平均の目標利回りは7%。うまく波をつかめば12~15%
・投信と違って定期的な積み立てや節税の恩恵は少ない。何も考えたくないなら投信のほうが絶対におすすめ。
・すべて他人任せにはできないので、自分で半年に一度くらいは自分で売買を行う必要がある。
・手数料がほとんどない、というのがメリットなので頻繁に売買しないことが重要。
・タイミングにもよるが、ETFやるなら海外のものを選んだほうが良い。
・今はタイミングが悪いのでお勧めしない
- 作者: チャールズ・エリス
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2003/12/04
- メディア: 単行本
- 購入: 5人 クリック: 42回
- この商品を含むブログ (68件) を見る
インデックス投資は勝者のゲーム──株式市場から確実な利益を得る常識的方法 (ウィザードブックシリーズ Vol.263)
- 作者: ジョン・C・ボーグル,John C. Bogle,長尾慎太郎,藤原玄
- 出版社/メーカー: パンローリング
- 発売日: 2018/05/13
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
コミックでわかる 20代から1500万円!積み立て投資でお金をふやす (中経☆コミックス)
- 作者: 田中唯
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2016/09/29
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
LV3 すべて自己責任。リターンは大きいがリスクも大きい。勝てるのは2割だけ、の世界が株式投資
詳細はこちらで書いてますのでぜひ読んでほしいのですが、概要だけ述べると
www.tyoshiki.com
・目標利回りは10%以上(最低でも7%)。それ以上を目指さないなら株式投資をやる意味は全くない。
年平均7%をリターンを維持できていない人は個別株投資を引退して投信にするべき。
・個別株短期投資は95%の人間が損をし、3割は退場し。5割はゾンビになり。1.5割は仮想通貨行き。
特に、投資Youtuberの井村さんには申し訳ないけどグロース株投資は危険なので素人は絶対にやってはいけない。
・中長期投資でも2割しか生き延びられない世界。その代わり勝てる人には大きなリターンをもたらしてくれる。
・自分がどの投資タイプで行くかはちゃんと選ばないと、ここがぶれてると死ぬ。
・twitterで参考にする人を間違うと即地獄行きになるので、参考にすべきアカウントは絶対に選ぼう。
・最低でも以下の本のうち2冊は絶対に読む。読むのがしんどいという人は株式投資絶対にやらないほうがいい。
投資にあたって有価証券報告書のどちらかをちゃんと読む必要があるのにこれすら嫌、というのはなんか勘違いしてる。
- 作者: 奥山月仁
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2013/12/27
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
- 作者: さっかく
- 発売日: 2017/06/20
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
本気で成功したい人のための「中長期投資マニュアル」 ー中級者向けー
- 作者: picul
- 発売日: 2017/03/13
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
- 作者: 橘玲
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/04/20
- メディア: 新書
- 購入: 31人 クリック: 229回
- この商品を含むブログ (194件) を見る
- 作者: ジェレミー・シーゲル,瑞穂のりこ
- 出版社/メーカー: 日経BP
- 発売日: 2005/11/23
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 27回
- この商品を含むブログ (36件) を見る
LV3.5 ある意味株より難しい。配当利回りが魅力なREIT
・貧乏人でも参加できる不動産投資。不動産業界への知識が必要。
貧乏人でも参加できるとは言うが、1売買単位当たり100万単位のものがザラですが。
不動産投資と同じで、利回りよりも大量に資金を投入できて安定利回りが期待できる、という点が一番のメリット。
・ETFよりはるかにタイミングが重要であり、業界の理解も必要なので並みの個別株投資より難しい。
決算説明や、報告書を読むのが面倒という人にはお勧めできない。
・その代わりに配当は非常に魅力的で中期投資にも向いている。上級者向け。
・いうまでもないけれど、REITが難しいからといって素人がソーシャルレンディングに手を出すのは絶対にお勧めしない。これをアフィやってる人は絶対に信用してはいけない。ビジネスモデルの成り立ちを考えればソーシャルレンディングがREITに勝る点はほとんどない。アフィリエイターがソーシャルレンディングを中身よくわからずに「利回り」と「確実なリターン」を売り文句に煽っているけど実際は超高リスクです。REITより利回りがいいソーシャルレンディングがあるとしたら「どこかでババ引く人が出てくるけど短期間だけ利回りが良い」という破綻前提商品の可能性を疑うべき。そうでないものがあるというのなら私のところにもってきてください。もし本当だったら謝罪したうえで全力で宣伝します。
図解入門ビジネス 最新J-REITの基本と仕組みがよ~くわかる本[第2版]
- 作者: 脇本和也
- 出版社/メーカー: 秀和システム
- 発売日: 2016/11/11
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
LV4 不動産投資
ごめんなさい。全然やったことないからわからないです。こわい。
LVFX FXの使い道はただ一つ。「海外投資」に付随するドル転円転だけ。それ以外で儲けようとするのはやめよう
・FXはチャートの勉強を毎日しっかりできる人か経済感覚が優れている人か、どちらか以外は軒並み死にます。株式投資以上に死屍累々。
・最も簡単に始められる上、口座開設して取引しただけで数万円のキャッシュバックがつくのでなんとなくで始める人いますが一番難易度高いです。
そもそもなぜ証券会社がアフィブロガーに紹介料1~2万+登録者にも数万円キャッシュバックしてるか考えましょう。
・ちなみにFXは難しい、の意味を理解してない人が多いですが、FXは通常時の値動きの時はむしろ勝ちやすいです。
普段から難しいならそんなに被害者は出ません。普段が簡単だからこそタチが悪いのです。このあたりソシャゲーと同じ。
そうやって、通常時にはコツコツ勝てますが、でも1年後にはみんな負けてるんです。
・勝ち続けてる知り合いが3人いますが、チャートが読めるだけでなくポジション管理が完璧です。
これはよほどのセンスがない限りある程度負けて経験を積まない限りわかりません。でもFXは一度負けた後浮上する人はあまりいません。
yoshikimanga.hatenablog.com
・しかし、この記事ではアフィ貼りませんが海外投資をする人にはFX口座開設必須だとも思ってます。
それ以外では使う必要ないんじゃないかな。これについてはすでに山ほど情報出てますから「ちゃんとした人」を見つけて情報得てください。
おまけ 上の増田さんの内容まとめ
一行でいうと「投信をNISAあるいはiDeCOで買う」が超初心者向け
①基本は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)をつみたてNISAや確定拠出年金で買う」
②MSCI All Country World Indexで米国が半分以上占めてるので、現状ではかなりの部分を依存している。他の資産クラスを含めた方が良いという場合は、eMaxis Slimバランス (8資産均等型) をおすすめしておく。バランス型ファンドは信託報酬が高いことが多いけど、これは激安だしリバランス不要というのは素晴らしい。ただし、資産配分に納得できる場合に限る。
積み立てと節税の両方をやらなくちゃあ意味がないので、仕組みは十分理解して始めよう
確定拠出年金: サラリーマンの場合は月2.3万円が上限なのと、原則として60歳まで引き出せない、取扱金融機関によって購入可能な投資信託等が決められてしまうという欠点はある。その代わり、全額所得控除になって所得税等・住民税が安くなる、譲渡所得・配当所得に所得税等・住民税がかからない、受取時には退職金控除や公的年金等控除が使えるなど、税制面のメリットは大きい。
確定拠出年金 (iDeCo) はNISAのいずれか (一般/つみたて) と併用できる。あと、国内外を問わず債券クラスを入れるなら確定拠出年金やNISAじゃなくて、普通の特定口座にしておいた方が良い。(枠に余裕がある場合を除く) 債券のリターンは小さいので、税制優遇される口座等の枠を使うのは勿体ない。
とりあえず投信始めた後に投信内で利回りや手数料を調べていくのも悪くないです
③ETF (上場投資信託) の1348 (MAXIS トピックス上場投信) を薦めている人がいるけど、出来高が小さくて流動性が低いので止めておいた方がいい。ETFを薦めるなら野村の1306 (TOPIX連動型上場投資信託) だけど、eMaxis Slim TOPIXの信託報酬が十分安いからそっちで十分
④その他
・三菱UFJ国際 eMaxis Slimシリーズ: 信託報酬最安値を目指すことを明言している。
・ニッセイAM <購入・換金手数料なし>シリーズ: 老舗。REITなんかはここが実質コスト最安のはず。最近頑張って信託報酬率減らしてきた。あと、このシリーズ名何とかならないの!?
・楽天投信投資顧問 楽天バンガードシリーズ: バンガードの鉄板ETFを買うだけの投資信託だが、二重課税・三重課税の問題点も。
⑤ETFの長所はリアルタイムで指数に対応した投資信託を購入でき、信託報酬が安めであること。短所は実際の指数との乖離が発生する (特に出来高が小さい場合、乖離率高めの傾向がある)、株式売買手数料がかかる場合があること、1円単位ではなく口数売買になること。投資信託の場合、1円単位で購入できて (最低金額はあるが) 積み立てしやすいこと、購入手数料がかからないものが多いこと。欠点は現金化に数営業日かかる点。現時点ではETFを選ぶ理由は乏しい。ETFは分配金を出すので、住民税申告不要制度を使って節税するというテクニックに使うのは良さそう
はっきり言うと、投信内でパフォーマンス上げるとか手数料下げるとかそういうつまらんことはあんまり考えないほうがいい。それやるくらいならちゃんと勉強してETF投資につなげたほうがいい、というのが私の意見です。何も考えたくないなら、増田さんの言う通りやってみるといいですね。ただしちゃんと本は読もうね。