今月の500円セールについて、他の凄腕投資家さんのツイートとか参考にしながらチェックしてみた。
今回は「テイン」株を完全に当てた凄腕投資家であるspiderさんからのおすすめ。
自分の力で勝てるようになりたい人向けの本(長期投資家向け)
- 作者:チャーリー・ティエン
- 発売日: 2018/02/18
- メディア: Kindle版
「自分の力で勝てるようになりたい」って当たり前やろって思うかもしれませんが、投資やってる人は「他人に勝たせてもらいたい」って思う人の割合の方が多いです。
インデックスだってそうだしね。自分で四季報よんで多くの企業の中から良い企業を探すってのは決して主流ではないです。
きちんと企業価値を考えて「良い会社」を見つけるスキルを身に着けたい人は少数派であるということを認識したうえで、それでも挑戦してみたい人向け。
良書。
— spider - (@spider_investor) April 2, 2021
なによりまず題名がいいですね。
AmazonでKindle版が月間セール中(499円)です。
面白かったのは「投資にふさわしくない企業」というテーマで書かれた第7章でした。
・積極的に次々と買収を進める企業
・市場シェアの拡大に必死の企業
・成長が速すぎる企業https://t.co/92WYEnwMPu pic.twitter.com/p5oxociozA
もひとつ便利なサイトを。
— spider - (@spider_investor) March 27, 2021
証券会社や銀行や保険会社等の金融系企業が出している経済リポートや市場リサーチの横断検索ができるサイトです。特定ジャンルの最新動向を俯瞰して勉強したいとき等、非常に便利です。https://t.co/FprIOiHSWF pic.twitter.com/u4A5tJ4qPb
投資本でお勧めできるのはこの本くらいですね。
初心者(または上級者)の人には苦瓜先生の本も安くなってるので悪くはないと思います。
個人的に今月一番お薦めなのはこの本。
科学の社会史 ──ルネサンスから20世紀まで (ちくま学芸文庫)
- 作者:古川安
- 発売日: 2019/01/11
- メディア: Kindle版
科学(science)──それはもともと「知ること」を意味する。哲学や宗教を包含した知的営みであった中世以前の科学は、やがてルネサンスの訪れを機に次第にその姿を変えていく。啓蒙主義、フランス革命、産業革命、そして世界大戦といった政治的・文化的出来事の影響を受けた科学は、社会的位置をたえず変化させながら「制度化」の道をたどってきたのだ。複雑にからみあうさまざまな社会的要素を解きほぐし、約400年にわたる西洋科学の変遷を明快にまとめた
私は以前から何度か書いてきましたが、百年戦争からルネサンス開始あたりまでの歴史が好きなのですが、
それはいろんな制度や常識がどんどん塗り替えられていくダイナミックな時代だったからです。(その分えぐいくらいの犠牲者が出ていますが)
そんな中世以前の時代を「知識」の側面からなぞっていくこの本はすごく面白いです。
今の時代もネットのテクノロジがいろんなものを置き換えていき、今回はコロナをきっかけに社会の成り立ちや常識が塗り替えられようとしています。
いろんなものが急激に変化して、未知なものが多くて怖い時代ですが、だからこそ過去の歴史を参考にしたいところです。
テンセント――知られざる中国デジタル革命トップランナーの全貌
- 作者:呉 暁波
- 発売日: 2019/10/11
- メディア: Kindle版
アリババのジャック・マーと比べてメディア露出の少ないポニー・マーの人間像、躍進のきっかけとなったQQやWeChat誕生のエピソード、「パクリ魔」として中国国内でも批判されている事実など、日本のメディアではほとんど報じられていない話が満載で面白かったです。
また、アリババやネットイース、盛大などとの熾烈な戦い(ほとんど三国志の世界!)、許認可当局(はっきり書かれていませんが中国共産党)との交渉など、中国企業は日本やアメリカ以上にタフな環境で戦っていることがよくわかります。よく中国企業は政府に守られているという言い方をされますが、守られる存在になるまでは本当に大変なんだとわかりました。その意味でテンセントという企業を理解する以外に、中国のネットビジネス全体を理解する上でも必読
その他の500円本
- 作者:渋谷 直角
- 発売日: 2019/03/22
- メディア: Kindle版
渋谷直角さんのマンガ本。過去作はおもしろかったけど定価で買うのはちょっと……な感じなのでちょうどいい。
www.tyoshiki.com
- 作者:架神恭介
- 発売日: 2015/04/25
- メディア: Kindle版
この本はとても笑えます。
と言っても、著者のギャグセンスが4、聖書もともとのクレイジーさが6くらいのブラックな笑いになります。
この本に書いてある事をキリスト教徒にぶつけると、ケンカになったり相手が傷付いたりすることになると思うので気を付けましょう。
万引き依存症(クレプトマニア)の著者でもある斉藤先生が痴漢について研究した本。ネットでも話題になったので知ってる人は多いと思う。
呆然としたのは、再犯防止プログラム実施中に「痴漢行為を手放すことで、あなたが失ったものはなにか」という問に対して「ある受講者から出てきた答えで、ほかの過半数の受講者もうなずき賛同していたのが”生きがい”でした(p.106)」という個所。痴漢をさせないことが「生きがいを奪う」ことだとすれば、再犯を防止することはいかに難しいことかと暗澹とする。
半額セール本