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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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「花燃ゆ」 折り返し地点でのメモ

「花燃ゆ」でついに銀姫様がデレましたね。この時を待ってました。

以下は個人用のメモです。


「花燃ゆ」ようやく面白くなってきたのだけれど、歴史に詳しいわけではない私にとってはいろいろとハードルが高い作品だった。私にとって「あまり詳しくない人物が主役の大河ドラマ」は見るのがとても大変だ。登場人物が非常に多く、また入れ替わりも激しいので、ある程度事前に知識がないと追いかけるだけで精一杯で、楽しむ余裕が持てないからだ。私はあんまり一度に多くの情報を処理するのが得意ではないのです。

*1


どのあたりがしんどかったかちょっと整理してみる。

主人公に馴染みがない上に、名前や身分や結婚相手が次々に変わる

この作品の主人公である杉文は、名前や身分や境遇がコロコロ変わっていく。

吉田松陰の妹・楫取美和子(杉 文、久坂美和、すぎ ふみ・あや) - 幕末維新

杉家の四女として生まれる。名前は杉 文(あや)。なのに、兄は吉田松陰と名乗るようになりこの時点で少し頭がこんがらがってくる。
さらに兄の手伝いで松下村塾で働いているうちに久坂玄瑞と結婚して久坂文となる。ここまでですでに3つの名字が出てきてますね。
ここから兄は安政の大獄で死刑になり、その5年後久坂玄瑞禁門の変で敗れて死に、その後は毛利家の奥の院で務めるが、その際に名前を久坂美和と改める。

状況がめまぐるしく変わるし、そのたびに名字や名前も変わるしで結構たいへん。

主人公とはいっても、やはり状況を動かしているのは武士たちなので主人公視点中心に物語が動かない。いろんな武士たちの視点から物語が語られる

物語は杉文を中心として動いてくれたりはしない。今の主人公にできるのは、武士たちが中心となって動いている物語の片隅で、状況の変化に必死に適応していくことだけだ。だから、彼女をとりまく武士たちが何をやっているのか理解できないと、マクロの状況が把握できてないと、主人公視点を通してみるだけでは何が起きているのかを理解するのに十分ではない。主人公視点だけではなく高杉晋作桂小五郎など、様々な武士の視点に切り替わって、マクロの動きをつかむ必要がある。
たとえば今週は、長州の政権争いにおいて「揺り戻し」があり、そのあおりを受けて主人公は仕事を失いそうになる。でもこの状況の変化が理解できていないと「なぜいきなりクビになりそうなのか」がつかめない。
こんなかんじでカメラが頻繁に入れ替わる上、そういった複数の視点からちゃんとマクロの状況をつかめないと話が入ってこない。


マクロ状況として馴染みのない「二転三転する長州藩内の政権争い」がある

さらに、そうやって理解しなければならないマクロの状況が馴染みがない上に細かい。今週は「禁門の変」後の長州藩内の政権争いを描いていたが、その主要人物である椋梨藤太について、私は名前しか知らなかった。
椋梨藤太 - Wikipedia
なのでその人間の背景を全然知識として持っていないし、まして長州藩における佐幕派と改革派の陣容など把握できていない。さらに長州藩は情勢によって主要な人物の主義が途中で変容していくため、人物の名前だけ把握しているだけではついていけない。だが、このあたりの背景をちゃんと理解していないと、ドラマ上で何やってるのかが頭に入ってこない。


馴染みがない登場人物が多いと、人物の優先順位や、誰に焦点をあてるべきかがわからず全てを平等に見なければいけない

この後の話で最も重要になるのは「小田村伊之助」なのだが、このことを知らないと知名度の高い「高杉晋作」や「桂小五郎」の動きは追うことが出来ても「小田村伊之助」については軽視してしまい、後で彼とのやりとりを思い出せなくなるかもしれない。あるいはそういう区別をせずに、全員に均等に注意を配らなければならない。これはなかなかにしんどい。


最終的にどういう方向に進むのか、何を描こうとしているのかが見えない

いったいこの作品で何を描こうとしてるのかがまだ見えてこない。
明治維新を生き抜いた主人公の生き様を描くという話であれば、主人公の杉文は長生きである。日露戦争が終了し、関東大震災の直後まで生き延びるが、彼女の後半の人生はどんどん明治維新のメインストリームからは離れていくのであまり適しているとは思えないし、描くべきことが多すぎる。おそらく明治維新が終わり、「小田村伊之助」との再婚をするあたりのタイミングまでを描くのだろうが、だとするとクライマックスはどのあたりになるのか。
主人公が「信長」や「秀吉」だったときのようにわかりやすいゴールが見えない。ホント何を描こうとしていてどこまで行くつもりなのだろうか。よくわかんない。



というわけで、今後も躓きながら見ていくことになると思うけれど、また最終回でこの作品は自分にとってどういう作品だったのか、って語りたいと思います。



歴史の大きなうねりの中で翻弄され、何度も絶望の縁に追いやられながらも生き延びる女性の話とかすごい好き。

*1:※同様な理由で私は「ガンダム」シリーズが大変苦手である。Vガンダムはまだましなほうで、∀ガンダムZガンダムとUCは、twitterで実況しながら最後まで見たものの、結局しばらくたってみると頭のなかで物語がうまく再現できない。よーするにその時は一生懸命観ていたものの、結局自分の中で咀嚼しきれなかったということだと思う。きっとガンダムは1週間ごとにじっくり反芻しながら進めるか、2周以上見ることが必要なのだろう。なかなかそういう時間を確保することは難しい…