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読書感想文はまず「書き方」よりも「読み方」がわからないと面白くならない

読みました。

「インプットとアウトプットの訓練の重要性はますます高くなっている。読書感想文をきっかけにしてその力を養おう」という点においてparadisecircusさんの意見に完全に同意するとともに「読書感想文という現行の制度はクソだから仕組み変えるか一旦なくしてしまおうぜ」というコバログさんの意見も間違いではないと思います。

私自身は、読書感想文は「読む」方を教えるきっかけにして、「書く」方は別途別の形で訓練する。すいう運用になってほしいと思っています。



読書感想文はアウトプットよりも「読む視点」を考える切っ掛けにしたい

ところで、読書感想文の話になると、かなり多くの人がまず書き方を教えろってよく言ってる人多いですよね。

でもよく考えてください。書くことがないのに書き方だけを教えても無駄じゃないですか?「書くことがないのに無理やりフォーマットにしたがって思ってもいないことを書かされる」みたいなイメージだから読書感想文が嫌いなんですよね。ちょっとここで考え方を変えてみましょう。「読んでもどうせ書くことなんかないよ」となるのは読み方、つまりインプットの方法の方に問題があると思いませんか?



ところで、私は以前NHKで子供に読書感想文を教える番組をやっているのを見たことがあります。だいぶ前の番組ですが、感想文で「書くことがない」「何を書いたらいいかわからない」と言っていた子が、最後の方書くことがたくさんありすぎて逆に困る、という状態になっていたことがとても印象的で今でもよく覚えてています。この時先生は「書き方」を教えていたのかというと、そうではなくメインで教えていたのは「読み方」の方でした。

総合的な学習の時間 伝える極意 番組の内容|NHK for School

宮川流 感想文の極意
1) 感想文は意見

2) 「なぜ」「もしも」「どうすれば」3つのキーワードで意見を出す

3) 多く使われている言葉に注目

4) 「な・た・も・だ」で 文章を組み立てる(なぜ・たとえば・もしも・だから)

誰もが知っている「桃太郎」という物語を題材にして、こんな見方はどう?この点はどう思う?と見方を示すんですね。 で、出てくるアイデアはその子供独自のもの。そうやって読み方の視点をいろいろ教えて、いろんなアイデアを引き出したら、アウトプットの方はほとんど「接続詞」と「並べ方」だけを教えるだけで面白い感想文が出来上がっていました。シンプルな物語でも、読み手によって意味あいを変えてもいいし、それが面白いのだというところがよくわかる内容でした。

(ひねくれ者を自認する作者が、あれこれとみんなが知ってる寓話にツッコミを入れていく文章。読書感想文とは違いますがこういう読み方も有りなんだ、ってことがわかってくると本を読むのが面白いと思います)


このように、読書感想文という経験を通して教えられるのは、教科書の文章を読むのとは違う、多様な視点で物事を見ることだと思います。そこで自分なりの考えを見つける。それが面白いわけですね。 「どんな視点があるのかもわからず自由に読め」といったところで、取り組み方がわからないのだから大したものは出てきにくいはずです。そしてこの「読み方」を充実させるためにいろんな視点でものを見るためのきっかけとして「読み方のフォーマット」がすごく大事だと思うんですよね。


(上のテレビ番組で感想文の書き方を教えていた先生の本です)



あまりこういう意見を言ってる人がいなかったので簡単に書いてみました。



余談ですが。
私は「読み方=インプットの仕方」の多様性にくらべたら、アウトプットはそれほど多様ではないと思ってます。「どう言うか」はそれはそれで大切ですが、やはり「何を言うか」のもととなるインプットの部分、つまり「書く前に何を見ていたか」「どれだけいろいろ考えているか」が、長期的にはものをいってくるはずです。にも関わらずネットって妙に書き方の方の重要性ばかりアピールされてると思う。表に出てくるのはアウトプットだからどうしてもこっちの話になりやすいのかもしれませんが。

「アウトプット」の方ばかり一生懸命工夫しよう、そちらで差別化しようということばかり考えると、中身をそっちのけで書き方で区別をつけようとする結果炎上する人が大量発生するのだと思います。過激な書き方をしたり、煽るような文章を書いたほうが人に見てもらえると思ってそっち方向を頑張ってしまう。でも、やっぱり大事なのは中身の方だと思います。 炎上多い人ってやっぱりインプットが雑な人の割合が圧倒的に高いと思うのでまずはインプット頑張ってください。




読書感想文の始点はなんといっても作品を読むことです。まずマンガでも小説でもいいから、作品をしっかり読むという部分を豊かにしていくこと。この部分が楽しければ、言われなくても表現したく成るはずです。 ここで紹介してる作品何かを読んで「ちゃんと読めたら読書って楽しいそうだな」みたいなことを時々思い返したいですね。