16年前に発売された「ガンパレードマーチ」というゲームがある。
古いゲームながら戦闘システムからシナリオ設定から、成長システムからいろんなものが凝っていた。特にスキル獲得や武器開発の仕組みがマニアックで、人間関係をこまめに改善していったり、周りからの信頼を集めて発言力を強化することでそれらを手に入れるという、ファジーな要素を取り入れた仕組みになっていた。この辺りの仕組みは今見ても古くなってないと思う。
そしてこのゲームでその人間関係を改善していくためのステップはゲーム内だけでなく現実の人間関係でも使えるのではないだろうか。
STEP1
まず相手からの友情評価愛情評価を認識できるようになる。そして、それを相手と揃えるようにする。自分だけ好きすぎるのもダメ、自分だけが好かれすぎる関係も微妙。対等な関係というのが大事。
幸いにゲームではここがデジタルに認識できる仕組みになっているが、ここを間違えないようにするのとても大事。また、ここで対等な関係を意識するのも大事。
STEP2
次に、日頃しっかり努力して成果を上げ発言力=信頼を高める。
この「発言力」という言葉は「メディア力」とほぼ同義だと思っている。「自分が何者であるかを知って(STEP1)、それを磨くことが重要」という考え方は共通している。
<あなたの話はなぜ「通じない」のか>はネットで文章書く人の必読書 - この夜が明けるまであと百万の祈り
結局のところ、この部分がここから先の、いや全ての根っこになる。どんなモテ論もテクニックも、ここをすっ飛ばしては成り立たないだろう。
STEP3
ある程度信頼できるやつだと思われるようになった後で、自ら人間関係にテコ入れを行う。つまり相手が気に入りそうな「提案」を行なって自分をアピールしていくのだ。
この際には、場の雰囲気を読みつつ、相手の精神状態に気をつけつつ、内容だけでなく表情や声のトーンも選択する。話術のスキルも重要になってくる。(いやほんとにそういうゲームシステムなんです。めちゃくちゃ凝ってるの。)
さらに、この部分はファジー入力になる。親しくない間や慣れない間はうまくポイントがつかめないが、だんだん提案が通りやすいポイントがつかめるようになる。さらに、関係が親しくなればなるほど提案が通りやすくなるから加速度的に親しくなりやすくなる。ここは試行錯誤が必要だ。
ちなみにこの提案には常に先ほどの発言力を使用する。STEP2とSTEP3はつながっているよね。
相手が気に入らない提案をしたり失敗しまくるとすぐに発言力は下がる。また、魅力が低いと失敗したときのダメージも大きい。また、相手にアプローチしようと努力してると、自分の好感度だけが上がってしまう。つまり提案に失敗し続けるとどんどん片思いになっていき、対等な関係を目指すことは難しくなる。ここまでくると、諦めなければならないのに諦めきれなくなってくる。深みにはまる。リアルでもアルアルだよね。
だから、このSTEP3の提案において、小さなところからコツコツ成功し続けることができるかどうかが、リア充とそうでない人の一番違いだということになりそうだ。
(この前50円でなんでもやりますという同じ提案だったにもかかわらずあれだけ差がついたのは、人生の格差をまざまざと見せつけられた気分になりました。)
STEP4
提案が成功し、相手との関係が進展すると、相手からスキルや情報が得られ、さらにレベルアップしていく 。
成功すればするほど自分の武器が増えていくし、仲間も増えていく。自信も増えていく。
あとはこのサイクルを回していくだけだというわけだ。人間関係だから相手に合わせた提案のポイントや、相手からどう思われているかの把握などは常にファジーであり、しかも相手の状態は流動的だ。
だが、このサイクルを理解しておけば微調整しながら改善していけるだろう。
*まとめ
人間関係で大事なことは、
STEP1 まず他者との関係の中にいる自分を理解する。
STEP2 自分を鍛え、客観的な評価を上げる
STEP3 相手のことをよく理解しつつ自分から提案を行う。
STEP4 成功を積み重ねて武器や自信を強めていく
恐れずに提案が出来るようになるためには、日頃からたゆまぬ努力で信頼や発言力をを獲得し続けること、提案のパターンを多く持つこと、相手をよく理解して、相手にあった提案ができるようになることが求められる。いきなり全部を目指すのは難しいので、焦らず少しずつ成功を積み重ねることを目指す。
*リア充すごい
お分かりいただけただろうか。それができりゃ苦労しねえよと言いたくなるだろう。
だが、同じノリの人間同士でしか騒げないエセリア充と違い、本物のリア充は、多かれ少なかれこういう努力はしていると思われる。生まれつきスタートラインは違えども、それ以上に普段の習慣は大事だろう。
自分がこういうことをするかどうかはその人の選択次第だが、リア充について努力を否定してただ敵視するだけでは先に進めない。もしリア充になりたければ、学ぶしかない。
Ex.余談 リア充になりすぎるのも考えもの
説明は省略するが、このゲームは、下手にモテすぎると、その弊害がどうなるかも教えてくれる親切な作りになっている。リア充はリア充でとても大変そうだ。
こちら方向に使う体力や気力がなかったり、適性がない私は自分がカバーできる範囲でチマチマ頑張る程度にしようと思ったよ(^ ^)