痴漢の問題って見るたびにうんざりするんだよね……。正直通勤通学の過程においては女性の存在って全く必要ないので完全に分離してほしいですわ……。
私は電車において女性が同じ空間にいるのは単純にプレッシャーでしかない。いちど実際に全く心当たりがないのに一度間違われて以来、同じ電車に乗っている女性は恐怖の対象でしかない。その前からその可能性は常に考慮して警戒していたが、それでも実際に被害にあうと無茶苦茶気分悪かった。一か月くらいはわざわざ早起きしたりしたがストレスと体調不良で体を壊した。朝活むりー。
男である私が「いつ痴漢と間違われるかもしれない」という気持ちを一度インプットされただけで毎日の通勤がこれだけ怖くて不愉快になる。
自衛の手段が女性よりも多く、自分さえ気を付ければそうそう冤罪被害にあわないようにすることができる男の私でさえこれなのだから、一度でも痴漢されたことがあったり身近にそういう被害者がいた女性が「いつ痴漢されるかもしれない」と思いながら電車に乗るのは毎日どれほどの緊張を強いられることだろうと思う。(もちろん男が感じてるプレッシャーも軽視しないでほしいけど)男にとっても女にとっても迷惑すぎるので早く撲滅したい。
ただ、今って本当に「痴漢以外の人がお互いにけん制しあって緊張してる」状態をずっと我慢してるよね。これほんと何とかしてほしい。
マジでさっさと電車は男女完全別にしてほしい。。。(電車でなくても痴漢するやつは痴漢するという話はいったんおいておいて)実際に分けようとしたら恋人や家族連れはどうするんだとかLGBTの問題とかいろいろややこしすぎる。ほかにも男性車両側をつくることの弊害はかなり大きい。それはわかっている。自分が鉄道経営陣だったらコスト面リスク面から男女完全分離なんて絶対に無理っていうだろうけれど、それならそれで女性専用車両の割合をもう一車両くらい増やすとかしてほしいよ。
とにかくいい加減「電車の中での痴漢」問題は、「自助努力ではなくシステムで」解決する方向に運動を起こしてほしい。
twitterだと日本の女性はほとんどの割合で痴漢されるっていう世界観の人が目立つけど実際のところどうなのかな。
今ネットでは安全ピンの話が盛り上がっているのだけれど、なんかtwitterだけ見てたらほとんどの女性は男性に置換されるっていう世界観の人いるよね。
この国の女子は電車通学をすると痴漢に遭うようになる。殆どの女子は、初めて自分の臀部胸部に触る男性は、好きな人ではなく痴漢だ。「痴漢に安全ピン」を教えてくれたのは、高校の先輩で、先輩は親戚のお姉さんから聞いたと言っていた。初めて痴漢に遭った女子がそっと相談する中で伝えられてきた。続
— らめーん (@shouwayoroyoro) May 26, 2019
これいつも話を聞くたびに???ってなる。
それって、変な表現になるけど痴漢が「無茶苦茶優秀?」で一人で100人くらい痴漢するとかじゃない限り男性側も10%とか20%のやつが痴漢するってことになるんだけど、そんなんあり得るん?
このツイートする人の意識としてはそもそも男性の何割が痴漢することになってるのかぜひ聞いてみたい。「痴漢は何人くらいいて」「一人あたりが何人くらい痴漢する」というイメージなのだろうか。
統計だと結果報告には大きくばらつきがあり、痴漢経験がある女性は1年以内だけでも14~30%。全体では49%
痴漢にあった経験のある女性の割合は14~49%とバラツキがあります(49%であった資料4は路上での経験も含まれます)。(→過去1年間とそれまでの全期間のデータが混在していますので注意。コメント欄参照。
痴漢にあった場合に通報する割合は2つの調査で1割程度と一致しています
最新の調査はこちらのリンクにありますが、痴漢被害についての項目はありませんね……なんでだろ?
http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/chousa/pdf/h29danjokan-12.pdf
暗数については、8~9割が暗数である(黙って耐えている)ということは示されています。報告ベースでは全く役に立たないですね
電車において1年以内だけでも痴漢被害にあう確率が15%~30%。全期間だと35%~50%もいるということになるでしょうか。
一方でこういうデータもあります
第4回犯罪被害実態(暗数)調査(*2)においては,調査に回答した対象者(男性1,013人,女性1,114人)のうち
過去5年間に性的事件(強姦,強制わいせつ,痴漢,セクハラ及びその他不快な行為で,一部,法律上処罰の対象とはならない行為を含む。)の被害を受けたことがあると回答したのは27人(回答者の1.3%)であった。
このうち「あなた又は誰かが捜査機関に被害を届け出ましたか。」との質問に対して,「はい」と回答したのは5人,「いいえ」が20人,無回答が2人であった。
こちらだと極端に割合が低くて1.3%となっています。 なんでこんなに数字がばらつくんだろう。
思っていたよりはるかに女性の被害者の数が多かったです。
ええええ……最悪3分の1の割合で被害にあう可能性があるとかひどすぎる。。。正直もっと少ないと思ってました。こんなに多くの女性が被害にあっていると思ってなかったので認識を改めます。
togetter.com
こんなまとめもありました。
痴漢による検挙数は知っていたので、上で書いたようにその8~9割が野放しになっていると想定して検挙数の10倍の数の痴漢がいるとしても、それでも一人平均100人以上に加害行為を繰り返してることになる。
なんでこんなに大勢の被害が出ているのにいまみたいに緩い対応でとどまってるんだ……というと、たぶん私みたいに男性側の認識が足りないせいなんでしょうね。
ちなみに統計だとよっぱらいによる痴漢がかなり多いので、まず酔っぱらって痴漢したやつの重罰化を提案したいです。
その他重要な項目
「痴漢をしたい」という欲求が先にあり、そのターゲットを誰にするかを選んでいるということです。「女性が誘惑したから痴漢をしてしまう」というのが神話
・痴漢にあっても、3割から5割の人はそのまま我慢してしまう。
・1割程度の人が痴漢被害の目撃経験があるが、「見て見ぬふり」など何もしない人が半数程度いる。
・30歳代・40歳代の会社員が、通勤時間帯に、通勤で利用している路線の電車内で、偶然近くにいた被害者に目を付けて、痴漢行為に及んだ例が最も多い。電車内の発生箇所は、左右のドアとドアの間が多い。被害女性はスカートを履いていた人が多い。
・痴漢からの自衛策としては、女性専用車両が多くの人に利用されている。
・男性の約6割が痴漢に間違えられるのではないかという不安を抱いており、痴漢そのものに不安を抱いている女性の割合と同程度か、より多い。
今までこういうこと全然理解できてませんでした。やっぱりこういうのはちゃんと数字みないとだめだなー。まとめ記事作ってくれていた方に感謝です。
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もらってばかりでは何なので、自分でも検索してみたものをまとめます。
www.tyoshiki.com
余談
ちなみに、安全ピンの件はマッチョウィンプ論争の焼き直しになってしまっている気がする metooの精神はどこに消えたんですか? 学校教育の議論と一緒でマッチョな方々が「自分の経験則」とか「自分の基準」を押し付ける人ばっかりになってるのが本当に残念で。
www.tyoshiki.com
これは何度も見てきた「初速はイキる人が多いけどすぐ失速するタイプのやつだ」と思ってるからです。初手に「実際に自分が手を動かしてるわけでもないのにイキりまくってる人が多い、反論する人を叩き潰すことに意識がいっちゃってる運動」はすぐにポシャります。外に広がっていかないから。というかイキりツイートしてる人たちも、最初からそのつもりで気に入らない男を叩くみたいな方向に使いすぎだと思うよ。
①安全ピンによって「被害者が直接自力救済をすることを推奨する」ことの気持ちがよくわからない
「日本に行って電車内で痴漢に遭ったらどうしたらいい?」という日本在住のテキサス女性(夫さん日本人)のブログ記事。
— TrinityNYC (@TrinityNYC) May 26, 2019
「Chikan」が動詞に使われていて、自衛に安全ピンの話が出てくる。そして、驚くなかれ、この記事の日付は2014年なのだ。 https://t.co/3iLGsUB0wh
痴漢を目撃したことがある男女は全体の9%(33人)程度で、複数回答可で46%(17人)が「何もしなかった」、35%(13人)が「対応する間がなかった」と回答しています(p.56)。資料3では女性への質問で、痴漢を目撃したことがある人は17人(全体の約10%)で、そのうち6人が「見て見ぬふりをした」と回答しています(p.61)。痴漢を目撃しても、助けたり、通報したりする人の数は多くない
それよりも、こっちを何とかしたほうがいいと思うんだよね……。
今のやり方って「とりあえず安全ピンを刺せ!」「安全ピンを刺すことに賛成しない奴は全員痴漢」みたいな意見述べててる狂人とかいるじゃないですか。
安全ピンに憤慨している男は全員痴漢。
— かん・とおる (@Cantor0627) May 25, 2019
痴漢に安全ピンって効果あるの?実際には刺せなくない?と懐疑的だったが、安全ピンの呟き拡散に慌てふためき、非論理的な主張をしてまで叩きまくる一部の人々を見ると、
— Eva (@evahpfbgk) May 22, 2019
実際に刺せるか否か以前に「世の中の女性は反撃の意志がある」と広まるだけでも既に効果抜群だったんだなぁと理解しましたよ。
こういう人たちって判断基準が「とりあえず男が嫌がってるかどうか」が判断基準なんですよね。割と行動原理が痴漢と同じだと思います。痴漢の動機は「痴漢をすると興奮する」が過半数らしいです。嫌がる姿が見たいわけですね。うん、そう考えると上のツイートってネットで痴漢行為やってるようなもんだと思う。自分は女だから何やっても痴漢にならないっていう認識がこういうツイートをさせるんだと思う。
こういうところを一生懸命やるんじゃなくて、声を上げたりブザーを鳴らしてくれたら絶対に見捨てないよ。サイン出してくれたら周りの人が助けるよっていうほうがいいのではないのかな。metooの精神はこの人たちの中ではもう死んだのかな?
②なぜ大多数の男と女が「痴漢は絶対に許されない犯罪だ」という方向で一致できないか?をもう少し考えてみたい
……ああいや、これも間違いだと思う。自助努力を要求するのも助けを求めるように呼び掛けるのも、被害者にコストを書けるという点では同じだからよくない。
女性に勇気を出して声を上げたりブザーを使え、と要求するのではなく、「痴漢は絶対に許されない犯罪だ」という点にフォーカスしてそれを鉄道会社がもっと強く訴える。それによって女性が勇気を出さなくても痴漢の被害を訴えやすくするってところが大事なんだよというようなことを田房さんが言っていた。
togetter.com
この部分がしっかり固定されてない。つまり「痴漢」にちゃんとフォーカスされていないことが問題なんだろうなって思う。
女性は女性で痴漢と一対一で向き合うことを強いられて怖いから沈黙して耐えるしかなく、痴漢個人ではなく男性全般を警戒したり憎むしかない。男性は男性で冤罪のリスクが多いからそれを恐れて心理的安全が確保されないから、むしろできる限り女性から距離を取ろうとする。助けるどころではない。そんな感じ。
こういう状況なのに声の大きい女性たちは「痴漢を撲滅するためなら、そういうことができない女性のことは知らないし罪のない男性が犠牲になるのはコラテラルダメージだ」というマッチョ寄りの路線になっている。そういうすごいマッチョよりの意見を出しても余計に分断が加速するだけだと思うよね。女性からしたら「え?結局一対一で痴漢と向き合えってことですか?」「自分で自分を助けなければ自分の責任になっちゃうんですか」って余計落ち込むし、男性からしたら「怖いからますます女性から距離を取ろう」ってなる。マッチョなうえに自分が正義だと信じて疑わないで目がグルグルしちゃってる人は、そのあたりの問題が理解できずに、見当違いの批判だけにたいして一生懸命反論する。ちょっとでも批判されたらさっき上で取り上げたように「小さいことでがたがたいうんじゃねえ!」とすごい男前な反応をしてしまう。なんとも悲劇だなって感じ。
間違えて安全ピンで刺された人は刺した人を捕まえて、「やめてください」と言って非常停止ボタンを押したらええねん。
— 近藤史恵 (@kondofumie) May 25, 2019
痴漢って(というか痴漢に限らずあらゆる性犯罪は)被害者に何の落ち度もなくとも突然降りかかるのに、触られたくらいで騒ぐなとか自衛しろとか散々二次加害されてきた。だから感覚鈍っちゃってるのかな?
— 小渕花梨 (@Karin_Obuchi) May 20, 2019
安全ピンで刺されたくらいで何を騒いでるの?私たちはずっと「それくらい」我慢してきたよ。
痴漢に安全ピンで対抗するってのが話題になってるが、高校時代に友達(男子)が男性に痴漢されたとき、シャープペンで相手の手をぶっ刺してたな。
— epi4129 (@epi4129) May 26, 2019
やるほうが100%悪いのだから、痴漢に忖度する必要などどこにもない。 https://t.co/8lJV2VGGl6
この手の人たちは「自分はできる。だからみんなもやれ」という意識が強すぎるんだね。言われたところで「安全ピンを刺すなんてできない」女性のことはあんまり考慮してないわけだ。そんなこと言ってないっていう人いるかもしれないけどそれ自覚がないだけだからね。マッチョな人が呼びかける社会運動って、ものすごく理想が高いから最初は人気出るんだけど、持続力がなくて、運動呼びかけてた人が自分についてこない人たちに絶望したり見下したりして少数の仲間内で引きこもるようになるんですよね。そして内ゲバ起こすか、逆にそういう弱者を搾取する側に回ったりする。こういうのはもうそれこそ何回も繰り返されてるんだけれど、その都度人が入れ替わるから毎回同じ失敗が起きるんだろうなって思います。
③元ネタのマンガはそこまで過激じゃなかったのにね……
なぜこのくらいのトーンに収まりきらなかったのか……「インフルエンサー」主体で動くネットってホント残念なことになってるなという印象
フェミ(成人女性イメージ)が安全ピンを(自分で)持ち歩くと言い出しているという印象を持っている人が多そうだけど、元ネタの漫画も含めて、これは圧倒的に「かつて子供の頃に被害にあっていた女性が、今の子供に向けて」そうやって身を守ってもいいんだよ、と言っているのだよ。
— Kumiko@エンドゲーム後リハビリ中 (@Kumiko_meru) May 25, 2019
痴漢に反撃する「女」安全ピンを持ち歩く「女」と言うから勘違いする人が多いんだよなあ。武器が「安全ピン」という発想が自然なのは、それは「名札についているから」であって、安全ピンで自衛しているのは中高生、つまり子供なんだよ。何百回でも言いたいけど、痴漢の被害者は圧倒的に子供なの。
— Kumiko@エンドゲーム後リハビリ中 (@Kumiko_meru) May 25, 2019
④参考になると思ったやつ
togetter.com
togetter.com
・40年前から安全ピンによる対策の指導はあった → つまりこれを呼びかけることはただの自己満足で実効性のある対策とは言えないということが実績として示されているということである。そういうことに対して正当防衛が成立しうるかみたいなところで議論してるのほんとにアホだと思う。
・自分の「身の安全」が最優先。危機管理の問題。逆恨みされたり「複数による犯行」だった場合も怖い。怒りや悲しみの共有と共感、法的な見解等についてはいろいろな意見がもう出ていると思いましたので「合理的対処」について考えてみたい
素晴らしい。
gendai.ismedia.jp
私も痴漢についてはあまりに嫌いすぎて「痴漢は犯罪者であり人権はない」というネットの過激思想についつい同意しそうになるんですが、アルコール障害と同じく死刑にできない限りは治療「しなければいけない」ものであるという認識は重要だなと思いました。記事中でも書かれていますが厳罰はおろか社会的制裁さえ痴漢抑制や再犯防止にほとんど意味をなさず、むしろ現状のように副作用で男女ともに自分で自分の首をしめる結果になっている。
→なので痴漢に対して治療を義務付ける必要があると考えないといけないっぽい。
・痴漢の性犯罪再犯率は執行猶予者で約20〜30%、刑務所出所者で約50%1。しかもその特徴は、同種犯罪、つまり痴漢ばかりを繰り返
・「痴漢は病気」という主張は、つまるところ、刑罰と治療というダブルの取り組みによって、「被害者を出さないこと」「再犯を防止すること」が第一の目的であることを強調したい。われわれの病院では、約10年の間に500人近い「強迫的性行動症」(痴漢だけではない)の人々に治療を提供してきた。そのデータを見ると治療後1年間の再犯率は、わずか4%である5。それまで再犯率100%であった人々が、治療につながることによって再犯が明らかに抑制
・「窃触症」は、「パラフィリア障害」というカテゴリーに分類されている
・「反復性のある強い性的衝動を制御できない」障害であり、「個人的、家族的、社会的、教育的、職業的、その他の重要な分野で活動するうえで著しい問題や障害を引き起こす」もの
最も、WHOは「ゲーム障害」をどうしても設定したがっているなど、なんでもかんでも障害に指定しまうという勝手な印象もあるのでどの程度ちゃんと議論したうえで認定されたものかはわからない。
痴漢が病気とされたところで、責任能力の議論にはならない。たとえば、アルコール依存症という「病気」があったからといって、酔って人を殴ったり飲酒運転したりすれば、それは犯罪であるのと同じだ。つまり、誰も「痴漢は病気」という視点を責任能力とからめて主張していないにもかかわらず、「病気だからといって罪が軽くなるのは許せない」という反論をするのは早合点。
「痴漢は犯罪か、病気か」という二者択一ではなく、犯罪であることは当然の前提として、そのうえで病気という視点も加えよう。「刑罰に加えて、治療を」という選択肢を増やすという提案をしている
そういえば万引きを繰り返す「クレプトマニア」という人たちについて「イチケイのカラス」という作品が取り扱っていました。
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とにかくこの問題、個々人が感情論と対策を切り離すことに完全に失敗しており私も含めて「感情を満たしつつ問題も解決しろ」みたいな間違った考えていろいろ論じてしまっているなと反省しなければいけないなと。ネットの発言ほぼすべてがスラクティビズムに陥ってることはよくわかった。
追記 自分なりに調べて今後の対策についても考えました
www.tyoshiki.com
つい先日まで現状すら把握してなかったので、このあたりの認識が甘いとかはどんどん指摘してください。