ニーメラー牧師は何千人もの人々の前に、彼自身のことを(あまりにも謙虚に)こう語った。ナチスが共産主義者を攻撃した。彼はやや不安になったが、彼は共産主義者ではなかったので、何もしなかった。そして彼らは社会主義者を攻撃した。彼は不安だったが、社会主義者ではなかったので何もしなかった。それから学校が、新聞が、ユダヤ人が、となり、彼はそのたびに不安になったが、やはり何もしなかった。そして彼らは教会を攻撃した。彼は教会の人間であった。だから彼は何かを行なった。しかし、それは遅過ぎた。
今「俺たちの産業の規模を知ってるのか!?俺たちが滅んだら日本がどうなるのか分かってるのか!?」と叫んでいる観光業界の人に「数年前に亀井静香さんが『よい談合もある』って言ってた時どう思ってましたか?そのあと民主党が『コンクリートから人へ』って言い出した時どう思ってましたか?」と聞きたい
— 遊撃部長F/S&RWAs (@fstora) July 16, 2020
GoToキャンペーンについての決断が「異常に難しい」ということを認識せず、とりあえず政権批判だけしてればいいと思ってる人多すぎる気がする。
違ってたら申し訳ないけれど、今ネットでGOTOキャンペーンについてギャーギャー騒いでる人たちの本音ってだいたいこれだと思います。
どっち転んでも大惨事なので、みんな操縦は安倍晋三さんにお任せして、何か安倍ちゃん周辺がやらかすたびに文句だけ言っていればいいという楽なポジションを取りたい
https://lineblog.me/yamamotoichiro/archives/13259307.html
私も、これが許されるならこういう態度をとっていたいと思うのだけれど、さすがに今はこういう態度は自粛してる。
全体の余裕が減ってきたら、いよいよ「責任を回避」するためにそれこそ自分たちが一番信頼できない安倍総理やら、その息のかかった人に全権委任せにゃならんような事態が起こりうるよね。緊急事態宣言周りに関していえばすでにその片鱗はあったと思うし、大阪府はすでに完全に維新に対してハンドル権を委譲してフリーハンドに近い状態にしちゃってる気がする。
それでもまだ「自分たちには関係ない。自分に関係のない観光業界が犠牲になれば自分たちは助かる」というような発想の人が結構いるのかもしれない。本当はもっと複雑に考えていろいろ計算した上でやっぱりGoToキャンペーンはやめようといってる人もいるかもしれないけれど、短文のコミュニケーションではそれはわからない。
GoToキャンペーンの話ばかりしているのは、とりあえず問題を「観光業界だけ」に限定したいという願望の裏返しなのかな?
実を言うと地球はもうだめです。突然こんなこと言ってごめんね。
でも本当です。2、3日後にものすごく赤い朝焼けがあります。
それが終わりの合図です。程なく大きめの地震が来るので気をつけて。
それがやんだら、少しだけ間をおいて終わりがきます。
最終兵器彼女 愛蔵版 (第4集) (ビッグコミックススペシャル)
- 作者:高橋 しん
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- メディア: コミック
実際は、もうすでに現時点で「観光業界に泣いてもらえれば自分たちが無傷でいられる」という可能性はほぼ消滅している。
例えば飲食業界も9月まで持たせることができない。
すべてではないが、三菱商事の資本力のバックアップがある大手レストランチェーンであるクリレスですらこのありさまだ。*1
クリレス 自己資本比率 5.2%に pic.twitter.com/xg9OuAX7OM
— sak (@sak_07_) July 14, 2020
・回復時の既存店前年比を90%に設定
— りゅんぽん (@RYUNPON00) July 14, 2020
・実質既存店前年比は、2020年7月70%、8月80%、9月90%と徐々に回復するも、2月まで90%にて横ばいで推移するものと想定
第ニ波で想定が甘いと思われる上に
3ー5の四半期だけで77億の営業損益
経費削減でも全く追い付かない
これは厳しいですね
まして中小の飲食店が生き残れる余裕はほとんどない。今は思っている以上にギリギリである。
飲食店がバタバタっと逝き出すと、それは卸から小売りにまで派生する。
この辺りの業界は、売上額とかの規模で考えるよりも雇用者数関するインパクトが非常に大きい。
観光業ですら足りないのにこのあたりの人たちが一斉に失職したら国の補助ですべてを助けることは不可能だ。
いよいよ「国がいくら頑張っても、どれだけ国債刷っても」足りない状態になる。
どうしてもというのであれば、この一時期をしのぐ国債を刷っても国家の信用を破綻させないためには臨時増税は必須になるだろう。
自分たちが見捨てた観光業~飲食業を救うために、ただでさえ苦しい家計からGoToキャンペーンなんかで批判してたよりずっと高いツケを払うことになる。
みんなでそれに合意できなければ、いよいよ自助努力ができないところから淘汰されていくことになる。
この時点で、さんざん今までいろんなものをしたり顔で切り捨ててきた私たちが今から「自分たちは助けてくれ」と言えるかといえば言えないだろう。
GOTOキャンペーンでやたらと冷酷なコメントをしてる人が多いが、そういうときのことまで考えて今コメントしてんのかと思う。
別にこれは安倍総理じゃなくてもだれが総理であってもそのくらいしか打つ手がなくなる。
この期に及んで、まだ安倍総理を批判さえしていれば世の中が良くなると思い込んでる人がいたら病院に行った方がいい。
実際は、ここまで状況が悪化するのを放置していたら、ますます安倍総理或いはその近辺の人間の権限が強化されることになる。
「国家全体の破綻を回避するために誰かがやらなければいけないこと」を「国民の感情的判断を押し切ってやる」必要が出てくるからだ。
もうとっくに何の犠牲も問題もない選択ができる状態は終わっている。
今はもうこの記事でいうところのLV3~LV4の領域だと思う。 もう「コロナの影響」は自宅に入り込んでいる。
「いまだに戸締りして自分がコロナにかからなければ何とかなる。観光業は泣いてくれ」という認識なのだとしたら、ちょっと甘いんじゃなかなと思ったりする。
正しく怖がるとか正しく悲観的になるのってすごい難しいなって思う
別に私は必ずこういうシナリオになるといいたいわけじゃない、というかこれは悪いケースを想定してる。
今は自分の無力さをかみしめつつ、いろいろと悪いことばかり考えてしまう状態だ。
かといって、思考を捨てて永江教のようにコロナの脅威はもう去った!とかいう念仏を唱える気持ちにもなれない。
自分だってどうすればいいのかは全然わからない。ただ「自分たちに選別の時が来る」可能性も考えて、誰かを切り捨てる決断を他人事のようにかんがえないようにする、くらいのことはしたい。
*1:ブコメ指摘にある通り「三菱商事のバックアップあればこそ」という見方の方が正しいとは思うけど。本当にアウトなのは「フレンドリー」など