- 作者:やまさき 拓味
- 発売日: 2017/05/26
- メディア: Kindle版
これで終わり。好き嫌いで言うなら1/4くらいは好きでないエピソードがある一方、同じく1/4は好きなエピソードがありました。
良くも悪くも、作者の主観がとても濃く出ており、一人の個人がどういう風に名馬たちにドラマを見出そうとするのかのサンプルとしては興味深い作品でした。
「新・優駿たちの蹄跡」が4冊分出ているけれど紹介するかどうかは未定。
2話 男勝りの牝馬・ファインモーション
ピルサドスキーの半妹。母親は名牝ココット。ダイワスカーレットの前に有馬記念に手が届きそうになっていた牝馬(?)
牝馬が頑張るとすぐこういう人間を出してくるのやめれ……。
3話 シンボリルドルフの同期・リキサンパワー
札幌記念(JPNⅡ)、日経賞(JPNⅡ)、フェブラリーS(JPNⅠ)で優勝。
個人の支援によって最後まで生き延びることができた。
5話 マルゼンスキーには勝てなかったけれど内国産馬として頑張ったヒシスピード
ヒシスピードの仔を委託されていた武田牧場の話。
当時10しか馬房がない時期に、ヒシスピードの馬主・阿部氏の助力を得て牧場を拡張、さらにヒシスピードの産駒50頭余りを託される。
今でもしっかりと地方競馬で奮闘している。
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6話 カブラヤオー
今でもミホノブルボンと並んで最強の逃げ馬と呼ばれることが有るほど強かった馬。
デビュー2戦目から9連勝で皐月・ダービーを制した馬。菊花賞はケガで回避。
5巻に登場していたアイフル、ハッピープログレスが死亡している……
この作者ほんま……自分の若いころの若者はガチガチに美化して、2000年代の若者はくさしてくるのほんとに鼻につくなぁ……。
でもこれだけ主観ガチガチだからこそ思い入れたっぷりに作品を作れるんだろうか。
先にこのあたり読んでたら優駿の門を読む気が失せていたと思うので先に読んでよかったですわ。
7話 華麗なる一族・ハギノトップレディ
華麗なる一族(かれいなるいちぞく)とは、1957年にイギリスから輸入されたサラブレッド、マイリーから発する牝系のこと。山崎豊子が野心的な財閥一族を描いた「華麗なる一族」が発表されたころにイットーが活躍したことから、当時関西テレビで競馬中継で解説をしていた詩人志摩直人が用いた表現。
・ヤマピット
・最優秀3歳・古牝馬イットー
・最優秀4歳牝馬ハギノトップレディ
・宝塚記念優勝馬のハギノカムイオー(サルノキング事件のアレ)
・最優秀古牝馬・最優秀スプリンターダイイチルビー
・JBCスプリント優勝馬のマイネルセレクトなど。
ハギノトップレディ自体は桜花賞とエリ女、高松宮杯を勝った馬。
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