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日本の失われた30年とは何だったのか。そして日本が「正常な状態」に戻るには何が必要なのか。間違っても「資本主義と戦うギャル」の主張するような内容ではないことだけは確かである

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先の記事では「資本主義と戦うギャル」というマンガがあまりにもでたらめを描きまくっててイラッとしたのでツッコミを入れましたが

あまりにも「資本主義と戦うギャル」のレベルが低く間違いが多すぎるせいで、細かい間違いを指摘をしているうちに、主眼論破まで至りませんでした・・・。

私程度の理解では主眼論破までは無理なのかな・・・と思ってたところ、ちゃんと主眼論破をしてくれている素晴らしい記事を書いてくれてる人がいたので紹介しておきます





まず、企業が不当に内部留保を溜め込んでいるという指摘については「じゃあ業績が下がった時給料下げたりリストラしてもいいんだな?」とか「業績が悪くても雇用を維持するという機能を蔑ろにし過ぎ」という点が重要

2001年とか2008-2009年で労働分配率が上がってます。これは、リーマンショックとかで企業が利益を落としたときです。
つまりこれは企業が利益を落としても(ついでに株安しても)、従業員の給与を維持したことを示すデータです。

(中略)

企業が不当に給与を抑え利益をかさ増しした事実はない。故に、配当を減らし賃金を増やせとか内部留保を削り賃金を増やせとかの主張は正当な根拠に拠っておらず、つまり不当な主張である


ただ、この時点で納得できない人がいるのは当然でしょう。


だって実際にアベノミクス以降、企業の内部留保は増えていて従業員の給与が増えていない(労働分配率が低下している)からです。


これを不公平だと思う人の気持は否定できないでしょう。



これだけを見ると、


・アベノミクスって所詮従業員が得られるはずだった富(家計貯蓄)を企業に移し替えただけ! 企業優遇は国民にとって悪!


と考えるのも無理はない。そして、この考え方の延長にNISA陰謀論が生まれるわけです。


・NISAによってますます家計貯蓄が投資に流れ、それは悪の企業に吸収されてしまう!


実際NISA陰謀論の人にこの部分だけ見せたら「そうだ!私が言いたかったのはそういうことだ。よくぞ言ってくれた」となるでしょう。
イデオロギーが先行したリベラルってまじでこのレベルの思考で生きてますからね。



こういう考えの何が問題なのかというと、「アベノミクス以前」を知らないかすっかり忘れてしまっていることです

・アベノミクス以前の日本はどうだったか

・バブル崩壊によって日本企業はどのようなダメージを受けたのか

・高度経済成長期の日本はどうだったのか

そういうことを理解せずに、アベノミクス以降だけ見て経済を分かったつもりになってはいけない。ちゃんと歴史に学ばないといけない。

特にバブル時代からすでに社会人だったのに、ろくに反省もせず空想的リベラルに浸ってる50代のおっさんは恥を知るべきだと思います。


むしろ日本企業は1989年から2009年まで企業の内部留保がほとんど増えていなかった=利益がほぼ0、マイナスの年もある中で、それでも従業員の雇用を守り給与を維持し続けていたし、株主にろくに還元もしてこなかった(できなかった)

このようなことは資本主義社会としてはかなり異常事態なんです。
基本的に株式会社は儲けて利益を一部還元しながら内部留保を蓄積していく仕組みです。
だからこれは投資としても経営としてもその役割を全うしてるとは言い難い状態で、だからこの期間を指して”失われた”と称するのです。


企業が本当に自分のことだけを考えているのであれば、従業員の数を減らし、給与を削り、チャンスが来たときに備えて内部留保を溜めておかないといけなかった。


でも日本企業はその道を選ばなかった。(法律の規制により選べなかった)
状況でも内部留保よりも雇用維持・給与維持を行った。実際は結構リストラしてる企業もありましたが、総体としてはこの時期の労働分配率はむしろ上昇した。


余剰を溜め込むことも許されない中で、なんとかするために、必死に構造改革(コストカットや生産性向上)を行っていたのだから
景気が回復し始めたら利益率が改善し、内部留保(利益剰余金)が増えるのは当然ですよね? ちなみに内部留保って言葉は会計上は存在しません。

リーマンまでは異常に儲からなかったので種をとっておくことすら出来なかった(故に内部留保が増えない)のができるようになったので内部留保が増える。
その中で、「異常な時期を基準として」内部留保が増える仕組みのものを指して内部留保増えてけしからんとするのはこれまた不当です。

そもそも企業の内部留保の積み上がりを否定している人は内部留保が「利益剰余金」のことであることを理解してない
利益剰余金は、企業の活動で得た利益の累積なので、利益を上げられている限り「資本準備金」などに振り替えない限り勝手に増えるんですよ。

これはたとえ企業が設備投資を行ったり、従業員への還元を強化しても、企業に利益が出ている限り増えます。つまり内部留保と従業員に還元してるかどうかは関係ないんですよ。
むしろ、内部留保が減るのはいつかというと、「株主への還元を強化した時」です。こちらは従業員への給与や設備投資が終わったあとの利益を取り崩して株主に支払うからです。

あえていうと「企業が赤字になるレベルまで従業員への給与を上げる」とすれば内部留保は減りますが
そこまで要求されるなら経営者は頑張れば頑張るほどお金が減るから企業を解散するでしょう。つまり雇用そのものが消えます。
従業員の還元を強化することで内部留保を減らせというのはそういうことです。そんなことを考えるくらいなら自分が会社の株を買って会社の利益を伸ばすことで株主への還元を強化してもらったほうが良いでしょう。

だから「内部留保」という言葉を使って人を煽ってる輩はただの詐欺師ですし、その仕組もわからずに内部留保がーとかいってるやつは「自分は人から又聞きしたことを何の疑問も持たずに拡散するだけの主体性のない馬鹿です」っていってるようなもんです。

「でも給与は下がってるのに配当はすごく増えてるじゃないか!やっぱり企業は悪だ!」という主張は「資本主義と戦うギャル」による悪質な印象操作あるいは無知の現れであり、この時点で信用する価値がまったくないと言える

配当の増加を額ではなく率で煽る「資本主義と戦うギャル」は悪質な印象操作をしている。

賃金は増えてないのの株式配当は増えててけしからんという見方はでるのはそうでしょうですが、いくつか指摘させてもらうと・・

配当金増加額の8兆円を日本国民1億二千万でわるのならいかほどかというと・・67000円ほどです。
同じ時期に日本人は一人あたり年間43万円ほど所得が減ってしまってます。

(中略)

所得が減った理由は配当増のためではないとこの視点からも言えるわけでそもそも正当に増えた配当なので分ける根拠にも乏しい

残りの36万円はどこにいった? という話ですよね。


さっきも言った通り、日本企業って今まで世界標準でみたら株主に対する配当をずっと渋り続けてたわけです。
その分まで内部留保として溜め込んで、いざ不景気が来た時でも雇用と給与を守ろうとしてきたわけです。


別に企業は従業員の敵じゃないんですよ。
給与が上がらない最大の理由は「完全雇用状態」「人余り」の方です。
なので、共産党の口車に乗って内部留保吐き出せと批判しても無駄です。
それよりも「この給料だったら会社辞めます」と従業員が転職していくほうがよほど効果的です。



ようやく日本経済は「正常な状態」になれるかどうかの瀬戸際なので、「資本主義と戦うギャル」のような悪質なプロパガンダによって邪魔しないでほしい・・・

という前提知識をちゃんと理解してもらったうえで、ようやくタイトル回収です。 

資本主義経済における企業と従業員の関係にとって、正常な状態というのはどういうものなのか。

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