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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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「告発者、支援者、非当事者」という図式の認識そのものが問題ではないだろうか

性暴力被害者の告発をどう受け止めるのか? - キリンが逆立ちしたピアス

性的ジョークへの批判が、「はあちゅうさんの性暴力の告発」をなかったことにする方向に進まないよう、気をつけなければならない。先に述べたように、性暴力の告発の重荷は、告発の後にのしかかってくる。その状況で、何をどう批判するのかという判断が、周囲の第三者には問われる。

この記事を読んだ。


現時点での私の考え方

これについて、私自身の考えを先に書いておく。
①告発の際には、過去の所業についても一旦保留されるべきであり、それによって告発が相殺されるようなことは望ましくない。
②その人が何かの悪事をなしていたとしても、それは、その人に被害をもたらした環境がなせる業かもしれない。白か黒かがはっきりした問題ではなく、「サーキュラーな問題(システム理論的な問題)」として捉えるべきだ。
③しかし、告発者の言ってることが正しいかどうかは当然問われるべきである。「告発後」について告発者が間違ったことを言っていたらその人の信頼度は激減する。そうしなければ「セイレムの魔女裁判」になる。「告発者は理不尽から守られるべき」であるが「特権」や「免罪」を与えられるべきではない。

これが正しいとは思っていないというか、②と③がfont-daさんの意見とバッティングしており、またこの点についてfont-daさんの記事を読んで少し悩んでいる、というのが現状。



ちなみに私はNHKの貧困女子高生の時は、NHK批判をする人たちの意見も読んだ上で、自分なりに考えてそれでも女子高生を支持することを選んでいる。


2016-08-22 - 法華狼の日記

あの時はとにかくNHKを許すな!の論調が強かったからあんまり受け入れてもらえなかったけどな。 

私は、前の記事で書いているとおり、株クラスタであることもあり、「童貞いじり」の件だけで暴れている人たちよりもはあちゅうさんの今までやらかしてきたことにはよく知っていると思う。それでも今回の件ではあちゅうさんがまともなことを言っていたら、それは支持するつもりだったし、今でもそうだ。なので「#METOOはリンチではありません」の記事などについてはブコメだけど支持してる。そこで「話を逸らすな」とか「いいから黙ってろ。謝れ」って言う人には「それは違うよ」と思ってる。はあちゅうさんが過去になにをやらかしていようが、今回の告発後にまともなことを言ってたらそれはちゃんと聞くべきだ。はあちゅうさんが過去にどれだけの善行を積んでいようが、告発後にアレもこれもと根拠のない告発をしたり、差別行為をしていたら批判されるべきだ。ただそれだけの話だ。


私は当事者ではないし、支援者でもない。かといってそれ以外の人間を「非当事者」として切り捨てる視点が正しいと思わない。「当事者」や「支援者」が中核なのはわかるが「支持者」は存在しないの?要らないの?

font-daさんの記事は、当事者と支持者の関係について詳しく書かれている。 たしかに当事者と支援者がいなければ始まらない。この人達が欠かすべからざる存在であり、中核であるのはわかる。
そして、その立場の人達がどれほどの重荷を背負っているのか、それは私にはその立場になったことがないからわからない。
この点について中途半端にわかったふりをするのは失礼だろう。私にはそういうものなのかと理解するしか無い。だからfont-daさんの話はとても重要だとは思う。
だから、その当事者性の重みを理解してくれない「非当事者」だちに苛立ちを感じる心情はわかる。

支援者は、危険を冒して尾根の内側まで来ることを被害者から請われ、「どうせここまでは来られないだろう」となじられたりする。被害者は、確実に支援者が信頼できるかどうかを確認するために、尾根で支援者を試すこともある。この風が吹き荒れる尾根の上で、支援者もまた転がり落ちないように踏ん張っている。そのことにより、支援者は疲弊し、下山したくなっていく。また、よりどちらがより内斜面に近づけるのかという、支援者同士の競争もある。さらには外海の非当事者からも風が吹いていくる。「被害者を利用している」「支援者こそが状況を悪化させている」などの批判が、支援者に浴びせられる。ここで繰り返されるのは「偽善者非難」である。こうして支援者もまた、いつ転がり落ちてもおかしくない場所で、被害者の告発を支えることになる

だが、あまりにも非当事者を軽んじたり適ししすぎたり、愚かな存在だとみなし過ぎではないだろうか。
そして、当事者にしか知り得ない重みがあるからといって、当事者を特権化し過ぎではないだろうか。
実際に「当事者」としてその重みを経験したら、手のひらを返す可能性があることを承知のうえで言うけれどそれでも、「非当事者」との壁を作りすぎているような気がする。
あなたが当事者として活動している時、非当事者には敵しかいなかったんだろうか? 支持してくれる人はいたのではないか?その人達は、何の役にも立たなかったのか? と問いたくなる。



そして、font-daさん自身、勝手に当事者にさらに余計なものを背負わせているのではないか。

尾根を越えようとする被害者は、内海や内斜面にいる被害者に背を向けなければならない。でも、ほかの被害者たちは、尾根に向かう被害者を見ている。あの向こうの世界に到達できるかどうかを、かたずをのんで見守っている。もしかすると、尾根を越えることによって、次の被害者も尾根を越えようとするかもしれない。また、尾根を越えられなかった被害者を見て、そのあとを引き継いで尾根を越えようとする被害者もいるかもしれない。尾根から内斜面を滑り落ちる被害者を受け止めようとする被害者もいるかもしれない。

これ、当事者が自覚して背負うぶんには構わないが、別に「当事者はこれを背負っている」を自明のこととして語る必要はないはずだ。
私がなにかにおいて当事者として告発をするとしたら、それは何よりも自分のためであって、別にネットの為ではない。他の人が続くかどうかなんて関係ない。


実際私は今回ヨッピーさんに対して結構強めの批判を書いた。
論が正しいかどうかというとそうではないかもしれないし、重みはぜんぜん違うのは判っている。一緒にするなと怒られるかもしれないが、どれだけ小さくてもこれも一つの「告発」だと思っている。
ブコメでみんなでわいわいとコメント書いてる人にはわかりにくいだろうが、ヨッピーさんというネットの人気者に対して、私のような小物が批判を書くのは結構しんどいことだ。
今書いているこの文だって、無知な私が、専門的な知識があり、当事者の経験をもつfont-daさんに言えることなんてないのでは、と迷いながら書いている。

実際、書き終わって投稿する時まではテンションが昂ぶっていたからなんとも思わなかったが、
起きてからその反響を見たら怖くなり、冷静になって見ると自分の文の至らなさや粗が見え、すぐに謝りたくなってしまった。
やっぱり少なからず人から批判コメントも飛んできている。 数は全然少ないが、わたしにも「小さな告発をした人間としての責任」を問うブコメをしている人もいる。
ただ、こういう「小さな告発」をする際に、別に周りのことを背負うつもりなんて無いしそんなものを押し付けられて貯まるか、と私は思っている。
私は、私の怒りや納得できない気持ちを表明するだけだ。 
それで書いてる内容が間違ってたら批判されるのは当たり前だと思ってるし、書いたことによって誰かに対して責任を負うつもりもない。
それは、文章読んだ人間がそれぞれ好きなように受け止めて考えろよ、って思う。



などなど、いろいろとモヤモヤしている。


「告発者」と「支援者」の関係も重要性もわかるのだが、別に我々が全員「支援者」の立場になる必要はないし無理でしょうそれは

我々は「参加者」ではあるが、別にそこまで引き受ける必要はない。「支持者」にはなっても、「支援者」を求めるのは無理がある。
蒸し返すようで申し訳ないけれど、ヨッピーさんの誤りは、全員に「支援者」を求め、「支援者じゃない人間はすべて非当事者という敵」という図式で認識したことだと思う。


これも前の記事で書いたけれど、そういうことがお望みであるなら、NPO法人とかの組織を作って、メンバーに制限をつけたらいいだろう。
そして「カタリバ」などのように、支持者についても「1口1000円からの支持」などのハードルを付けたらいい。それなら、非当事者は口を出す資格はない。

実際、今回の動きを見ていたら、そのくらいギチギチに絞ったほうが良かったのではないかとすら思っている。
そうすればはあちゅう叩きをするような人もいない代わりに、フミコフミオさん、田端さんなどのゲスな方々も発言しなかっただろうし。



……いったい、どうすればよかったんだろうね。


まとめ

今回の件はともかくとして、「支援者」にはなれないけれど「支持者」として関わる道は無いものか。それともやはり「支援者」でない「非当事者」は要らないのか。
それについて、font-daさんの考えをお伺いしてみたいのです。多分、この問題、貴方が一番くわしく、きちんとした知見をお持ちだと思っているので、是非お聞かせ願いたいです。

もちろん「◯◯は嫌いだけど支持する」は答えではないと思っています。
こう言ってた人たちは、それでも敵ではなかったはず。
この次にどう進めばよかったのでしょうか。私には良い答えが思い浮かびません。