<お勧め度★★★★★ これはぜひみなさんに一度本屋で手に取ってみてほしい!>
「うちの部長は未来に生きている」というマンガをご存知でしょうか。
新しいもの好きの部長と、後輩君が、いろんな最先端技術にトライして、その体験を語ってくれる漫画です。似たような雰囲気の作品として前期アニメで「上野さんは不器用」って作品がありましたが、あれがドラえもんみたいな架空の未来技術の話でしたね。この作品はまさに今まさに現在進行形の技術について、「上野さんは不器用」みたいな感じで語ってくれる作品です。
普通に最新の技術を学ぶのに役に立つし、部長がかわいいのも同じなので、超お勧めです。
ワクワク5Gまんが① pic.twitter.com/SLtONWwG4x
— 春夏アキト@マンガでわかる11の最新技術 4/26 (@hal_akito) December 12, 2018
ワクワク5Gまんが③ pic.twitter.com/PkAqKg1fp7
— 春夏アキト@マンガでわかる11の最新技術 4/26 (@hal_akito) December 12, 2018
NewsPicksはこういうのでいいんだよ。これからもこういう方向性でやってほしい
この作品がNewsPicksから書籍化されていた、というのは今日本屋に行って初めて知りました。
NewsPicksは第一弾「多動力」、第二弾「ブランド人になれ!」と二作続けて不満を感じる内容だったので大変不安だったのですが、それはもともと有名人の言ってることだから売れているという要素が強い、属人性が非常に高く再現性が低い内容を、さらに「マンガでわかる」形式にしようとしたことでその属人性が薄まってしまった、ということが問題だったのだと思っています。
今回の場合はそもそも最新の事例をベースにした技術の解説ですから人を選びません。さらに上のツイートで紹介したように春夏アキトさんというすでに何作品も出しているマンガ家さんが主導権を握ってマンガを描き、このしっかりした原作をベースにして、そこにNewspicksがかかわることでそれぞれの章にガチの監修を付け、さらに丁寧な解説をプラスするという作りになっています。すべてがいい感じにかみ合っており、そのためとても読み応えのある本になっていました。
巻末の描きおろしまで含めてとても実用的で、かつ楽しいし、巻末の参考文献の充実ぶりが半端なく、非常に信頼度が高い。
ザ・テクノロジー マンガでわかる11の最新技術 (NewsPicks Comic) 春夏 アキト https://t.co/fZqsypb3r4
— 風凪空@幻想邪神(幻月の夫) (@kazanagisora) April 27, 2019
監修ガチガチで草。この人の漫画は分かりやすく描いてくれてるので入門向けとしても良い pic.twitter.com/yhpmsp5iz7
素晴らしい、素晴らしいぞ。
NewsPicksアンチの私でもこれにはたまらずニッコリだし、NPさんがこの方向で「学習マンガ」の充実を目指してくれるならめちゃくちゃ応援したい
私は今までNewsPicksについては、やたらと「意識は高い」けどコンテンツただ乗りして会員を集めていたり、その稼いだ金で作るオリジナルコンテンツは微妙、という風に受け止めており、「コンテンツを産み出す人への敬意の低さ」とか「コンテンツそのものへのこだわりの低さ」を感じてあまり好きではありませんでした。
しかし今回はめちゃくちゃいい仕事をしてくれたと思っています。感謝すら感じる。
なので、今後もNPには「再現性の少ない微妙なコンテンツを、有名人の知名度を付加価値と言い張ることで信者に売りつける」といううさん臭い商法ではなく、今回実現したようにいろんな業界の専門家とのコネクションをフル活用して、信頼度の高いコンテンツを産み出し続けていってほしいなと思います。
もちろん、今回のように「しっかりした原作がすでにあって」というケースは難しいと思うので、そういうコンテンツを作っていくための制作体制を構築していってもらえるなら、応援したいなという気持ちになりますね。 マンガ家さんたちからもそういう働きかけをしていってほしいなと思います。もし今後もこのクオリティの本が出続けるなら、「爆笑問題のニッポンの教養」シリーズを超える傑作シリーズになるかもです。
学習マンガは日本が誇るべき最強のキラーコンテンツになってほしい
togetter.com
昨日は小梅けいとさんの取り組みも話題になっていましたしね。
著作権の問題などクリアすべき課題は多いと思いますが、私は学習マンガって日本が持つ最強のキラーコンテンツの一つだと思ってるんですよね。
私は大学受験では頑張って東大に行くことができましたが、その際に学習漫画の力は絶大だったと思っています。学習マンガによって「入り口」で抵抗を感じることを防ぎ、むしろ文系科目などを好きになれていたことがすごく大きかった。古文や漢文はマンガで原作に触れているのと触れていないのでは大きな違いがあると思っています。
www.tyoshiki.com
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なので、もっともっとこういう取り組みが広まっていってほしい。そのきっかけとしてこういう作品はもっと評価されてほしいです。
最先端技術についての本の紹介記事でこういうこと言うのもなんですが、日本には「枯れた技術の水平思考」って考え方もあります。 「学習マンガ」自体はローテクですが、今氾濫してる「マンガでわかる」シリーズとかじゃなく、もちっと本格的な何かができれば、「カーンアカデミー」や各種MOOCにだって勝てるかもしれない。日本発のコンテンツが世界に逆に勝てるかもしれない。。。。
なんて妄想が膨らむくらいに今回の本は良かったと思うので、別に私のブログ経由で買ってくれなくてもいいので、せめて本屋に行ってチェックしてほしいです。
だいぶ私情が入っててひいき目で見てるかもしれませんが、ほんとにいい本だと思うんです。だから……読もう。
うちも、読んだんだからさ。
蛇足 春夏アキトさんって東方同人全盛期のころ大好きだった「happy flame time」さんのことだった~!!
http://happyft.sakura.ne.jp/dozin.htmhappyft.sakura.ne.jp
この人の八雲一家と魔理沙めちゃくちゃ好きだったんだよねー。うわー懐かしー。まさかこんな形で再びお目にかかれるとは。うーれしー!(ミーハー)