このブログは本来はマンガブログなのですが、
年末まではワールドエンドエコノミカの方を重視したいので、こんな感じで最近読んだマンガについて簡潔に感想メモを書いていきます。
作品紹介ではないので、読んでもわからん、という人はごめんなさい。評価の★だけ参考にしてください。
とりあえず5作品。
①「7つの魔剣が支配する」1巻(★4)
「ラノベ好き書店員大賞2019」で優勝した作品のコミカライズを、「未来日記」のえすのサカエさんが担当というぜいたくな作品。
前作「ねじまき精霊戦記アルデラミン」も壮大な世界観をしっかりと描き切り最終的にSF要素も絡んでくる非常に面白い作品だったので本作も期待している。
yoshikimanga.hatenablog.com
「学園もの」ではあるが、主人公無双ものではない。
レベルの高い同級生と拮抗して「パーティーで大きなものと立ち向かう」という意識が外に向いた作品になっている。
タイトルにある「魔剣」は装備ではなく秘奥義をさすが、現時点では主人公パーティーは所有していない。
このことからも、学園に閉じた話ではなく、前作同様に非常に大きな世界観を持った作品であるということがわかる。
その上で、立ち上がりが遅かった前作以上にエンタメ要素が強く、しょっぱなからド派手なバトルが見開きコマで展開されて飽きさせない。えすのサカエ先生はもともと漫画コマを豪快に使う人であり、主人公の性格も今までのえすの先生の作品の主人公キャラに近いため、非常に相性の良いコミカライズだと思われる。実に楽しみ。

- 作者: えすのサカエ,宇野朴人,ミユキルリア
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2019/10/10
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
②「姫様、拷問の時間です」1巻(★1)
「極道めし」のアレンジバージョン。アイデアはとても良かったし絵もよかったので★1。
でも正直3話で飽きる。姫様のキャラクターが弱すぎる。
ただ、これは単行本で買うたぐいのものではなく、連載を読んで楽しむたぐいのものなのだろう。
この作品を読むと、改めて「かぐや様は告らせたい」という作品がいかに面白いかわかる。「勝ち負け」の駆け引きが存在する設定を作るのは意外と難しそうだ。
また、同系統の作品としては「魔王城でおやすみ」という作品があるが、こちらは全く飽きないのでやばい。
この作者さん、毎週毎週あれだけ面白いネタをひねり出してきるけど、いつか脳の血管が切れてしまわないか心配になるレベル。

- 作者: ひらけい,春原ロビンソン
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2019/09/04
- メディア: コミック
- この商品を含むブログを見る
③「娘の友達」1巻~2巻(★2)
表紙の絵は立体感があってとても魅力的なのだけれど、実際の作品の絵はなんか平べったい感じで同じ角度の絵が多く、またシーンによって「え?これ同じキャラ?」となって作画が安定しないのでとても不安定な気持ちになる。2巻において表紙の女の子(きーちゃん)が抱えてる闇(毒親による徹底管理)があっさり露呈する。きーちゃんは逃避先として、唯一の友達である「みーちゃん」やその父親に依存しているのだと思われるが、主人公は完全にドツボにハマっており、後々地獄になることが見えている。
人物描写が恣意的で「空白だらけ」なので、作中描写に納得性が全くなくとても気持ち悪い。(誉め言葉)「きーちゃん」が学校でどういう生活を送っていたのかも全然わからない。娘である「みーちゃん」の動き方もわからない。「人ってみんな、どうやったら自分が愛されるかってことしか考えてないんですよ」の言葉通り、みんな自分のことしか考えてなくて相手が全く見えてない、というのを意識して描いているのだろうか? おそらく、最終的に主人公が「愛されたい」「愛されなくなるのが怖い」という気持ちを手放して「きーちゃん」や「みーちゃん」のことを本当にしっかり見ることができるか、が作品のポイントになってきそうな気がする。

- 作者: 萩原あさ美
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2019/08/08
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
④「ファンタジー老人ホーム ばるはら荘」(★3)
異世界でわざわざ介護をやるというドMな設定が面白くて購入。
なんでわざわざ介護やるかというと、主人公は勇者たちに滅ぼされた魔王の孫娘で老人ホームに就労されているのは、当時魔王を倒した勇者パーティーだから。つまり、かたき討ちのために職員として入り込んだという形。
しかし、この施設は思っていたのと全然違っていた。今でも元勇者パーティーは戦闘力を保有しており、ボケた状態で暴れたりする「老害」と化しており周りに迷惑をかけるので、「介護職員」も彼らを御せるように戦闘スキルを持ったエリートたちだった。
主人公は彼らの信頼を得なければ全くスキがなくてかたき討ちどころではないので、この特殊な介護施設で、介護士としてのスキルを積むことを決意したのであった……。
基本的にはコミカルなんだけど、だんだんと異世界ネタを交えつつきっちり「現実のプロの介護士」としての知恵やスキルが紹介されていくようになります。主人公の性格も基本的に曲がったことは良しとしないで一つ一つ患者さんとぶつかりながら覚えていくので「おたんこナース」が好きな人にはこの作品もかなりグッとくるんじゃないかな。この作品は続きも読んでみたいなと思いました。

ファンタジー老人ホームばるはら荘 1巻 (ブレイドコミックス)
- 作者: 岡村アユム
- 出版社/メーカー: マッグガーデン
- 発売日: 2019/11/09
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
⑤俺が童貞を捨てたら死ぬ件(★2)
一昔前に流行った「タイムスリップ」ものと「バタフライエフェクト」を合わせた作品。(この作品自体ちょっと古い)
この作品の場合「このままだと15年後に死亡するというビジョン」が見えてしまう。それは単なる気のせいではなく確かに未来で起きることのようだという確信がある。そのために、なんとかして原因を推測し「死亡フラグ」を回避しようとするのだが、一つの死亡フラグを回避すると、また別の死亡フラグが立つ。
何度か死のビジョンを見た後、「どうやら死亡フラグは自分が童貞を捨てることだ」と判断しフラグが回避されるまで童貞を貫こうと決意する、という話。
もちろん実際は、童貞云々は全然関係ないんですけどね(笑)
「マブラヴ・オルタネイティヴ」が好きな人には、「あっこれは!」ってわかるような作品だけどそれ以外の人にはお勧めしにくい。

俺が童貞を捨てたら死ぬ件について(1) (メテオCOMICS)
- 作者: もりた毬太,若林裕介
- 出版社/メーカー: フレックスコミックス
- 発売日: 2016/04/20
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る