「製作費12億かかりました。プレイしてみてください」って広告を一時期めちゃくちゃよく見かけたのですが(ブロックしまくったら出なくなった)
こういうやつね。
これってそもそも平均の相場がわからないし、「12億だから何なんだよ」って言いたくなる。ただ、Youtubeでゲーム紹介してPV稼ごうとするアカウントが軒並みこれにつられて宣伝してくれてるから、売り文句としては強いのかもしれない。
制作者に直接インタビューしている記事がこちら
アニメーションのエンジンを自社開発したり、シナリオを濃くしているうちに12億かかってしまいました。当然アダルト版の描写にも力を入れています。
――公式サイトやプロモーションで、やたらと「総制作費12億円」を押し出してらっしゃるじゃないですか。
期待する反面、正直「いけ好かないなあ」と思ってた部分もあるんです。
人の心を動かすのは金じゃねえだろ! と。金を積まれただけじゃオタクは饒舌にならねえぞ! と。
マジカミPはい。
――でも、実際にお話を伺ってみると、プロデューサーさん自身が早口になる瞬間があって、だからみなさんは「自分たちが早口になるために、好きなものを作るために12億円使ってるんだなあ」と思えたんです。
マジカミがスポンサードしている記事がこちら。
制作陣がこだわりすぎて作ったため、制作費が当初予定の6倍にあたる12億円になってしまったといういわくつきのゲームです。
そもそもマジカミを開発したグリフォンという会社はどういうところなのかというと……
DMMの傘下の企業というわけではないようです。
グリフォンはサイバーエージェントとグリーが設立した会社。(現在はグリーは資本提携を解消している)
サイゲームス以外にも、サイバーエージェントのゲーム開発子会社はたくさんあるからね……しかたないね……
なぜマジカミは製作費が12億もかかってしまったのか?そもそもその価格って相場と比べて高いか?何よりその製作費は作品のクオリティに貢献しているのか?
本来の予算は2憶~4億程度だったそうです。
これは上の記事からも裏付けが取れてますね。
んで、動画によるとこれはアプリゲーだとかなり低予算の部類だったそうです。
じゃあなぜこれが12億になってしまったかということですが。
「難易度を高いことをしようとした結果、人件費やエンジン開発費用かかり、開発期間も規模も大きくなったから」なのだそうです。
自社エンジン開発もそうだけれど、「ブラウザで3Dがぬるぬる動くようにしようとした」部分が一番お金かかっているようです。
ここの難易度が高いから試行錯誤をしているうちに人件費がすごいかさんだっぽい。
ゲームで製作費がかさむってのは結局のところ人件費や開発期間のところが大きいと思うので。
特にきついのが「一回作ってたものを没にしてまた0から作り直す」という場合でも製作費はかかってるわけですからね。
他にもイベントシーンで2Dイラストをspineというツール(Live2D)を使ってたりと手間をかけているし
その他アニメーション(こっちも自社でエンジン開発)や主題歌も用意されており、さらにフルボイス。
まぁそのくらいは普通にかかるかなというところではあります。
もっと言うと、この動画によると、このクオリティを維持してるなら運営費も月1億くらいかかってるんじゃないかとのことです。
制作費12億よりそっちの方がはるかに問題では?
一行でまとめると
「低予算開発ゲームからスタートしたけど、プレイ体験をリッチにしようとした結果開発費が予想外に高騰した」
ということですねわかります。
というわけで、グラフィックもろもろ、プレイ体験がリッチになったのは良いことですが、それと作品としての評価はまた別です。
そもそもが、それってソシャゲの考え方と逆転してるしね……
マジカミを実際にプレイした人の感想は……
シェンムーでやってだめだっただろその宣伝方法は
結局は絵+無料10連キャンペーンに勝てる宣伝って無いと思う
あれだけ意味不明エフェクト出してる3D背景に
キャラ並べまくって処理落ちしないしUIは優秀だし金かけてるのは分かる
ただその他の要素がね
エ○シーンはクオリティ高いが通常時の3Dモデルが色々酷くて魅力激減してると思う
ちなみに、わたしもこのゲームをプレイしてます。
現在チームレベル30くらいまで育てた感想ですが……
まず戦闘システムが微妙。
魔法少女たちがいろんな魔法少女の衣装をまとい、多様なスキルで戦うバトルというと聞こえはいいのですが、実際のプレイ感覚としては「宝具や令呪がないFGOっぽいバトル」あるいは「コンボやペルソナのないペルソナっぽいバトル」みたいなイメージになります。
この表現で何が言いたいかというと「既視感があるが既存のゲームと比べて何かが足りない」という気持ちになるということです。グラフィックはぬるぬる動きますが、満足度は正直低めです。
バトル以上に問題なのが、キャラ育成システムです。説明は省きますがめちゃくちゃ面倒くさい仕様になっており、せっかくガチャで最上級レアのURを引いても、FGOと違ってレベルをMAXまで育てることがほぼ困難です。にも拘わらず、イベントでURキャラが自動で手に入り、さらにこいつらは簡単にレベルMAXにできてしまう。 これによって、ガチャを引くという動機が完全に虚無となっています。
繰り返しになりますが、バトルはまじめにやれば面白いとは思います。実はかなりめに多様なスキルが用意されており、それらを組み合わせて戦うと面白い仕様なのはわかりますがバトルスキップが全くないせいでオートモード依存になるし、オートモードでやるとCPUがアホなのでひたすらに単調です。
育成要素の煩雑さがすべてを台無しにしているといっても過言ではないです。
スクエニのソシャゲ「拡散性ミリオンアーサー、乖離性ミリオンアーサー」の時と全く同じ問題を抱えており、一部のガチ勢だけが頑張る感じかなと思います。
ha-navi.com
なお、賛否両論あるようですが、シナリオについては私は好きだし、キャラグラフィックも普通に可愛いと思います。
グラフィックレベルはそれほど高くなく「12億かかってます」という広告宣伝は逆効果だと思いますが、キャラがしっかりぐりぐり動くのは良い。
ただ、FGOと違って、途中で育成が滞るとシナリオも先に進められなくなります。
このゲームでもFGO同様に石を割ってリトライすることもできるのですが、敵のリジェネ効果を上回れなくなるとそこから先のストーリーを進められなくなるんですよね。
一番の売りであるシナリオも育成のせいでダメとなるともうお手上げです。ここでも育成要素の煩雑さがすべてを台無しにしているといっても過言ではないです。
現状の問題点が改善されない限り、他人にはマジカミはあまりおすすめできません。
じゃあなんでこのゲームやっているかといいますと……。
始めたきっかけは「シュタゲとのコラボ」でした。
最近は「五等分の花嫁」とのコラボもやってましたね。(5姉妹全員ガチャで揃えました)
あと、このゲーム、筋トレしながらプレイするのにちょうどいいんですよね
各戦闘が1分~1分30秒くらい。1日のノルマは6回。戦闘シーンはすべてオートモード。
この戦闘中に腕立てとプランクとスクワットやるとちょうどいい感じです。
実際このゲームを始めた50日前から、3年ぶりくらいに腹筋を鍛えるようになりました。筋トレをやる限りは残しておいてもいいかなと思ったり思わなかったり。
……でも、昨日ついにリングフィットをてにいれたからお役御免になる可能性もありますね。
よだんですが、途中に紹介したオモコロの記事、マジカミの話よりAruFaさんの話が面白かった。
「……というかまず、自分というキャラクターがそのゲーム(アニメ)内に存在してるって思えるのがすごい」
「えっ!? どゆこと!?」
「普通は“主人公キャラを操作する”って感覚だけど、ARuFaさんは“自分がそのゲームの中にいる”って感覚なんですね」
「あっ! たしかに! どのアニメを見てる時も、好きになった子がいる世界には、必ず僕がいた!」
「……じゃあ『グラップラー刃牙』を読んでる時も、あの世界の中にARuFaくんは居るの?」
「刃牙でいうと、指がめちゃめちゃに折れるシーンとかで、観客としてゲボ吐くやつ。あれが僕ですかね。てか、どの世界にも自分がいるって当たり前だと思ってたんですけど、一般的には自分は居ないんですか?」