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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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「最後の秘境 東京藝大 ~天才たちのカオスな日常~」

これ割とおすすめ作品なのだけれどあんまり感想書く気力もないので簡単にメモ。


暗黒学校」という黒歴史作品(この作品はガチでクソ作品です)があるものの、コンスタントに良作を出し続け、ドラマ化などもされている売れっ子小説家の二宮敦人さんのエッセイ作品。(なお、作画担当の人も美大出身者で祖父の人が東京藝大の卒業生だったらしい。)


ノンフィクションで、実際に妻が東京藝大の生徒なのでそのつてでキャンパス内に入っていろいろと見て回った記録が語られている。元がエッセイなので極端にエンタメに走ってないので淡々と読めて結構好き。




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東京藝大は「美術学部」と「音楽学部」で校舎ごとわかれていている。


作者が全く芸術とかを知らない人なので、序盤は純粋にミーハー感覚で見て行って「変人が多い!」「音校の方金持ち多すぎ!」って騒いでる印象があるが、少しずつ段階を踏んで東京藝大の生徒に近づいていくというアプローチになっている。



6話では作者の妻が実際に受験した入学試験の様子が語られる。

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我々は、その道のりのことをハンター試験って呼んでます


しかし、美校の方が興味があったのだが、作者にとってわかりやすかったためか、主に音校側の話が目立つ。

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8話からは妻のつてで、いろんな人たちにインタビューをしていく。
ここからが本番になっている。



これを見ると「とにかく狂ってるくらいに特定の分野が好きな人」もいれば「学校できっちり習って順当に技術を積み上げた人」もいる。ただ、どちらにせよ「才能」とは何かという時、この作品で語られるのは理解不能なずば抜けたセンス、みたいなものとしては語られず、それよりも「延々と無限にその分野に没頭することができる人」が多いことがわかる。

最終的にはもちろん「センス」などの部分で差が出るのだろうけれど、そのセンスが開花するまでの過酷な道のりを歩き続けられることが、そういう「センス」が花開くために必要なのは、美術の世界でも音楽の世界でも変わらないということであろうか。



3巻というお手軽なボリュームで読める作品なのでオススメ。





このあたりのテーマだと「ブルーピリオド」意外にも「星明かりグラフィクス」がめちゃくちゃ好きですね。この作品はもっと連載が続いていたらさらに化けたと思うので惜しい気持ちもありますが、3巻まででも十分に面白いです。


「かくかくしかじか」も美大受験の漫画ですが、正直こっちはあんまり記憶に残ってないです。当時はこの作品すげーーー!ってなった記憶あるんですが。