
- 作者:やまさき 拓味
- 発売日: 2017/05/26
- メディア: Kindle版
1995年に少年誌では珍しい本格的競馬漫画『優駿の門』がスタート。同時期、『ビジネスジャンプ』で『優駿たちの蹄跡』も連載開始。
こちらは実在した競走馬たちを一頭一頭、作者が丁寧に取材し、作り上げた漫画である。
というわけで同タイミングでこの2作品を描いていたというのがなかなかにすごい。
もちろん『優駿の門』のアルフィーは血統は全く同じなのだが能力には大きな違いがあり、たどる道筋も異なる。
1話 ナリタブライアン、わずか8歳での死
CBスタッドの佐々木功氏の視点でナリタブライアンを回想する。
引退後、人気がありすぎたのがよくなかったのか、腸閉そくになってしまった。
ナリタブライアンは唯一、1996年天皇賞春でサクラローレルに負けた時に涙を流したのだとか。
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佐々木氏は夢で兄弟の対決を見たという……。
2話 サクラケイザンオー
SSとサクラハツユキの間に産まれた美しい馬。
しかし、運悪くローテーションに恵まれず結局G1馬になることはできなかった。
ローゼンカバリー自身もG1馬になれず悔しい思いをした馬である。
たまにこのエピソードみたいに馬をダシにしてうっとうしい話入れてくるのはご愛敬か……。
馬としてはいい迷惑だろうけれど、当時はこういう感傷で馬に思い入れしてた人は多いんだろうな。
3話 サニーブライアン
サニーブライアンは村下ファームという小さな牧場で生まれた。
たまにならいいけど2話続けてこういうくっさいエピソードやられると萎える……。
おっさんからの「近頃の若い子は……」目線がきつくてすごい臭い。
それとも「人生にはままらならないことがあるけど馬を見てると元気が出る」ってやりたいのかな……。
こういうことのために名馬を使うのと、今の二次創作どっちの方が罪深いんやろか。
5話 最長寿の訓練馬・早風
那須塩原市にある地方競馬教養センターにて1025名ものジョッキーの相手を務めた。