この話題に関しては、ぜひアスペル・カノジョの7巻以降を読んでほしいと思う。
どうしてもということであれば最後の12巻だけでもいいから読んでみてほしい。
本作品ではいじめの恐ろしさは「いじめてる側やいじめを傍観している側では絶対にわからない」ということを強調する。
そのうえで、「いじめられる方に理由があるなんてことは絶対にないよ」と全力で言い切ってくれる。
いじめをやってる人間は、「自分がやっているいじめが悪いことだと思っていない」という様子をしっかり描いているし
いじめの告発をしたら、いじめていた側は全力で被害者ぶり、さらに仲間を通して嫌がらせをしてくる描写まである。
いじめられたことがある人にとっては読んでてつらいかもしれないが最終的にはちゃんと乗り越えてくれる。
とにかく、これほど明確に「いじめられる方に理由があるなんてことは絶対にないよ」と
力強くメッセージを発してくれている作品はなかなかないと思う。
いじめに関する作品はだいたい
「いじめをしているやつがいかに悪いか」という部分が強調されていたり
「いじめに対する報復」「ざまぁ」部分が強調されている。
本作品は「いじめを受けたことによる自己否定の感情をいかに和らげるか」こそが主役になっている点が素晴らしいと思う。
「アンダーザローズ」がそういう作品になってくれると期待していたのだが、連載が止まっちゃってるんだよね……
そういう意味で、「アスペル・カノジョ」読めて本当によかったです。