この手の話についてはいろんなアフィサイトやまとめブログでも情報は出てますが、この漫画は本職(ネットに強い弁護士)が実際の訴訟案件をもとに情報を提供しています。
はてなブックマークを使ってるような「他人事」にちょっかい出すのが大好きな人はみんな読んでおいた方がいい作品かもしれません。
www.dlsite.com
発信者情報開示請求にかかる費用はだいたい30万くらいだそうです
しかもこの費用は自分のブログへの書き込みということで「犯人の書き込んだプロバイダを突き止めなくてよい」「プロバイダへIPアドレス自体の開示請求自体を行わなくてよい」場合の話です。2巻を読むと、はてなブックマークやTwitterなどを使ってる場合はまずこの特定でさらに手間がかかることがわかります。さらに記事削除請求するだけでも1記事ごとに数万円の費用が掛かり、特定したうえで訴訟などを行う場合はさらに20万~30万かかるそうです。
1件訴えるだけで最低100万円からスタートというので心理的にハードル高いですね。
弁護士に依頼してから開示請求が通るまで3~4か月かかることも
もっとも、こちらは依頼した後は特にやることはないのでまだましかなと。
3~4か月かかるけど、3~4か月たったら対応が難しくなるため、とにかく誹謗中傷に対応しようと思ったらすぐに決断することが必要だそうです。(保全手続きとかもあるはずだけど)

私もとある人が増田でしつこく攻撃してくるので情報開示請求しようかなと思ったことがありますが「ログが残ってる数か月のうちにやらないと特定難しい」ということがわかったので、もうその人のことは忘れることにします。最近見かけなくなったし。
ちなみに、某noteユーザーから直接聞いた話では、はてなは「こちらの個人情報が相手に知れても問題ない」のであれば、問題発言しているユーザーの情報開示を求めたときに比較的簡単に情報開示してくれます。情報公開についての事例も公開されています。
noteは結構渋いそうです(書き手を守るスタンスのほうが重視されてる印象)。増田と同じように告発に使われることもあるため、書き手を守る必要があるからかな?
日本では民事訴訟で訴えてたとえ勝ったとしても「一般人の場合は」費用の回収すらままならない場合がある
有名人ですら数百万ですしね。ただ、SLAP訴訟で和解金を請求する形で高額の請求を行う人もいるらしく、結局費用がある人が強いですね……。
ちなみに「和解金を支払わない」場合は差し押さえがすぐに執行できる
ただし、この手続きでさらに5万~10万円かかる。
Twitterはさらに面倒くさい
などなど、いろいろと参考になる情報があります。
この漫画はこうした知識以外にも「誹謗中傷された側のメンタルケア」や「訴えられた側の悪あがき」なども描かれてて面白いです
というわけで、情報的な話は紹介しましたが本作はマンガとしてもよくできてると思います。
最終的な結論としては、やっぱりSNSの使い方には気を付けないといかんなと思いました。
SNSってのは友達や趣味の同じ人と交流する分には良いサービスですが、ニュースを見て一言モノ申すみたいな使い方をすると無限に「他人ごと」に自分の時間を吸われ続けるサービスである、と。
だから、日々流れてくるニュースとSNSを結びつけないことが大事なんですね。
①「自分にとって」必要な情報を入手するためにネット検索などを使う
②自分が興味のある情報や趣味について情報を発信し、それらを共有できる人とつながる。
これは別々に行いましょうってことです。
これらを結び付けて「人とつながるために偏ったニュースをかき集める」ようになったらおしまいだよ……って私じゃん。
私終わってるじゃん……。