私がインターネットをやるにあたって最も気を付けていることがこちらの現象です。
lets-skeptic.hateblo.jp
「トンデモさんは自分に当てはまる言葉で他人を批判する」と呼ばれている投稿が必ず現れる。この原因は、自分を理解するためのスキーマを使って他人の投稿を読むために起こっているものだと考えられる。「こんなことを言うのは、こういう背景があるからだろう」という推測、つまり行間を読むのは、自分のスキーマをベースに考えているわけだ。「自分がこんなことを言うのは、こういう場面でだけだから…」というわけである。なら、自分もそういう方法(あくまで推測)で応酬してやろうとして、トンデモさんが応酬のための批判をはじめると「トンデモさんは自分に当てはまる言葉で他人を批判する」になる。
自分が誰かを批判したくなる時にちゃんと「自分自身の思考スキーマ」を自覚しないと、他人を批判しているつもりがただの自己紹介になってしまうということです。
これは大変恐ろしいことで、実際にはてな匿名ダイアリやはてなブックマークでコメントしている人は深く考えずに、脊髄反射で感情で批判するので、ほとんどがこれになっています。自分を棚に上げて相手だけを殴れるサービスだと思ってる人がいるかもしれませんが、実際は自分のことを無防備にさらけ出してしまいがちだってことです。これ本当に気を付けたほうが良いです。
特にネット上でムカついた時は、この「トンデモさんは自分に当てはまる言葉で他人を批判する」というのをお守りのように唱え、自分が今からトンデモさんになろうとしてないかを一度問いかけてみる習慣を持った方が良いと思います。
そういいつつ、私も時々できてないことあるけどな…。
- 「サルゴンの法則」は、サルゴン王とは関係ないらしいよ!
- 問題なのは、なぜ「サルゴンの法則」というのか、だれがそれを言い出したのかの出展がないこと
- 言葉はしっかり「意味」を理解して使いましょう。気に入らないものに対する雑なレッテルとして使わないように注意!
- 1/14 追記。出典はYouTuberのチャンネル名だったそうです(笑)
「サルゴンの法則」は、サルゴン王とは関係ないらしいよ!
サルゴンの法則:
— <レイフォース> (@rayforcegame) 2020年5月18日
【思想家が議論している相手について性格判断をするときはいつも、その性格判断は、自分自身について当てはまる】
英語圏でのことだが、ゲーマーを「強姦魔!」と批難する人ほど、のちに強姦罪などで捕まるケースが多かったとか・・・。 pic.twitter.com/bw8BiPi0KS
https://t.co/B4CVKAcC1H
— <レイフォース> (@rayforcegame) 2021年3月13日
サルゴンの法則:
【イデオロギーに染まった人が議論している相手について性格判断をするときはいつも、その性格判断は、その人自身について当てはまる】
”巨乳の小さな女の子”アニメを擁護に使うヤツは治療しろと責めたAbtin、14才の未成年にチ○コ画像送ったと責められる。 pic.twitter.com/t2rw8uABXJ
https://t.co/ILhr5GPSM5
— <レイフォース> (@rayforcegame) 2023年1月1日
スペイン語圏のユーチューバー“i hate your post“さん、「ロリ文化(※この場合、アニメ関連ね)やその消費者を批判する動画を投稿していたが、当の本人がリアル未成年に「性的な内容を要求」していたことをスクショ付きで告発されたとか。リンク先が記事です。 pic.twitter.com/1mRAcJWnFv
サルゴンの法則:
— <レイフォース> (@rayforcegame) 2023年1月4日
【イデオロギーに染まった人が議論している相手について性格判断をするときはいつも、その性格判断は、その人自身について当てはまる】
仁藤夢乃の例:かつて「税金が使われている地獄」と発言するも、東京都監査委員より「不適切な経費計上があった」指摘されてしまう。 https://t.co/106axok4Ni pic.twitter.com/QpkGkJH0yl
問題なのは、なぜ「サルゴンの法則」というのか、だれがそれを言い出したのかの出展がないこと
一応過去のツイートから、アメリカのオタクコミュニティで発生したネットミームであることはわかっています。
https://twitter.com/W_T_Tanker/status/1254795501087662080
お気づきかと思いますが、この「原初の定義」とレイフォースさんのツイートでは表現が大きく異なっていますね?どこかで意味が変遷しているのかな?
この用語を安易に使うことについてはアメリカのオタクコミュニティでも批判的な人もいるようです。
Sargon's Law という用語は、#GamerGate またはSJW検閲を扱っているオンラインサークルの外ではあいまいな参照であると思います。私は2ちゃんねるの俗語で西洋人と同じように混乱するだろうと確信しているので、そのような専門用語を避けようとします。 :)
— Lunar Archivist (@LunarArchivist) 2020年4月27日
セリエマさんが何度も強調しているように、西洋と日本のオタクの間には克服すべき言語の壁があります。これで十分だと思います。この混合物に日本語と英語のインターネット専門用語を追加しようとすると、事態はさらに困難になります。私は物事をシンプルにするよう努めています。^_^;
— Lunar Archivist (@LunarArchivist) 2020年4月27日
私が日本人に紹介することを検討する唯一のフレーズは、MovieBobとして知られているSJWによって作成された次のステートメントです: There are no bad tactics, only bad targets.(悪い戦術はなく、悪いターゲットのみです。)SJWは、その「正当な」目的のためにほとんど何でもします。 pic.twitter.com/nH52Jtv36i
— Lunar Archivist (@LunarArchivist) 2020年4月27日
ちなみにアッカド王サルゴンはローマ建国の王ロムルスのような感じで神話世界と歴史のはざまにいるような伝説上の人物であり、史上初の「帝国」を作った人物とも言われています。んで、古代の人だし伝承が神話と混ざって伝えられているせいで研究者人によって彼の功績は全然変わってきます。日本においても17代くらいまでの天皇は「墓(古墳)はあるけどそもそも実在は確定ではない」といわれているくらいですからさもありなん。
となると、あくまで推測ですが「文化人とか研究者であってもその意見にはイデオロギーが反映されやすい」とかそういう例として「サルゴンの法則」ってのが名づけられたのかな?
ただ、原初の定義を考えると、もしかしてサルゴン2世の方かもしれない…。
ja.wikipedia.org
こちらはかなり毀誉褒貶がわかれる人物であり、何か当てはまるエピソードがあるのかもしれません。シュメール人の逸話とか古代バビロニアの歴史とか全然知らないので、わかる人がいたら教えてクレメンス……。
いずれにせよこのミームを考え付いた人はそれなりの教養レベルの人たちということになりますね。アメリカのアニメオタクのレベル高くね……? 日本だったら絶対こんな名前にならないぞ……。
言葉はしっかり「意味」を理解して使いましょう。気に入らないものに対する雑なレッテルとして使わないように注意!
結論としては、この「サルゴンの法則」という言葉は出展や定義が明確になるまでは安易に使うべきではないかもしれません。
ツイフェミの方々が「マンスプ」とか「トーンポリシング」「シーライオニング」などの言葉を、よく理解せずに濫用してしまった結果、「こういう言葉を使うやつは馬鹿なんだな」という馬鹿発見器になってしまったように、気を付けて使わないと「サルゴンの法則という言葉を持ち出すやつは馬鹿」ということになりかねません。レイフォースさんは少し危険な状態にあると思います。
ですがこの言葉で表現しようとした「メカニズム」(トンデモさんが自分に当てはまる言葉で他人を批判する理由)については普遍的なものですからしっかり理解しておくべきだと思います。
参考:ゴドウィンの法則やラブジョイの法則は、ちゃんと出展や意図が明確に記載されていますよね。この状態まで進展したら使ってもよいと思います。
www.tyoshiki.com
www.tyoshiki.com
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ちなみに「ポーの法則」は「炎上した後に後釣り宣言する奴絶対に特攻効果」があるお話です。増田とかTwitterで炎上した後に後釣り宣言をする人がいたらこの法則をぶつけて死体蹴りをするのに使えますが、かわいそうなのでやめましょう。
1/14 追記。出典はYouTuberのチャンネル名だったそうです(笑)
https://t.co/ExlQpvVL1D
— <レイフォース> (@rayforcegame) 2022年12月17日
これはですね、スラングです。
英語圏のyoutuberチャンネルでSargon of Akkadってのがあって、その人がアンチゲーマーとやりとりする過程で、出てきた法則なんで俗に”Sargon's law(サルゴンの法則)”というみたいです。
コメントで教えてくれた人ありがとうございます。
やっぱり「法則」を名乗るにはちょっと弱い感じがしますね。