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KADOKAWAから「弱者にやさしくない本」がいっぱい出てることに少し危惧を感じます

kawango.hatenablog.com

立花さんは困った人に冷蔵庫を送ったとか聞きました。それは善いことではありますが、一時の助けでありません。そのひとの人生のなにがしかを引き受けたわけではありません。ぼくはこれまでの人生の中で、多くの他人の人生の一部を引き受けてきました。少なくとも立花さんよりも全然多い人数の人生を背負ってきたつもりです。あなたに「弱者のためになにをやったか」なんて問い詰められて答える筋合いはありません。そんなことをおおっぴらに宣伝するつもりはありません。ぼくが人生において黙って行動で示してきたことです。

ドワンゴ創業者としての川上さんはその通りだと思います。
ただ、元KADOKAWA代表としての川上さんの発言としてみると、ちょっと微妙な感じがする


ドワンゴ創業者の川上さんは多くの「弱者」を救ってきたのは間違いない。

似つかわしくもない贅沢な暮らしをさせてもらっているぼくが
本当にいまも弱者の気持ちが分かっているのか?
それについては自問したいと思います。

「すべては救えない」という現実を認めつつ「せめてそういう人だけでも救い上げよう」としてドワンゴやニコニコを作り出して多くの人を救った。そのことをとても尊敬しています。

個人的にはN高校の取り組みが最高に素晴らしいと思っています。
nnn.ed.jp

立花党首は口だけだと思っているし全く尊敬できないので、はっきり言って昨日の対談の結果がどうとかどうでもよいです。

私の中では立花さんと川上さんであれば、そもそも戦いにすらなってません。「川上さんの方がはるかに世の中に貢献してきたし、弱者の助けになっている。立花ごときが何を言おうがそれを否定することはできない」と断言できます。

私は以前より、ネット論客としてのkawangoさんがたぶん他の人よりも好きだと思います。kawangoさんの意見を常に支持するわけではありませんが、雲の上の存在になってもなお、あえて一人の人間としてはてなで意見を発されている姿勢をとても好ましく感じています。

では、今現在の川上さんにとっての「弱者」とは何なのか

川上さんにとっての弱者は、たぶん我々が思っているよりも範囲が狭いかなとおもうことはあります。
川上さんにとっての弱者は「能力ややる気があるのに機会に恵まれない人」なのでしょうか?

川上さん本人がいつぞやブログでも「自分が助けられる人だけを助ける」というようなことを書かれていたのを記憶しています。ドワンゴやニコニコ動画のような取り組みを行うにあたっては絶対的な割り切りが必要だった。つまり、「弱いまま、特に努力したり現実に立ち向かおうとしない人の事は助けない」ということです。そして、それは企業活動としては全く正しかったと思う。その割り切りがあったからこそ多くの人に多くの機会を提供することができた。

救える弱者だけを助け、自ら助けない弱者に無理に努力を押し付けない。ここまでは文句なしにとても素晴らしいことだと思う。

ドワンゴやニコニコの取り組みと違い、KADOKAWAのインフルエンサー絡みの取り組みはややグロテスクに感じる。積極的に弱者から搾取しようとしてるように見える

togetter.com
togetter.com
togetter.com

特に、今回話題になっている「メガバンクで11年働いたけど 世界一やさしいお金の貯め方教えます」は質が悪い以前に相当問題がある本だと思うし、その販売手法も非常に問題があるものだと私は感じます。

この人はメガバンクに11年もつとめていたのに、銀行員なら1年目でもわかる「月利3%」というありえない金利を標榜して出資を集め。結局巨額詐欺事件であるということが判明した「エクシア」をフォロワーに推奨していたと指摘されています。最も他人に資産運用を語ってはいけない類の人物です。いくらKADOKAWAの身辺調査がザルといってもこのレベルの人にKADOKAWAの名前で本を出させるのはやばくないですか?
news.yahoo.co.jp


中田敦彦が紹介している仮想通貨本にいたっては、大勢の人が詐欺被害を訴えているのがtwitter上でも多数確認できます。(※個人的な意見を言うと仮想通貨は自己責任だと思ってるのでこちらの被害者には同情はしない)。このインフルエンサー集団の本もKADOKAWAから出ています。


2つの本に共通していることは、
①明らかに実力に不相応な、不自然な数のフォロワー数を抱えているインフルエンサーの本に
②「世界一やさしい~」という名前を付けてKADOKAWAブランドで売り出していることです。
③そしてどちらのインフルエンサーも高額なオンラインサロンを経営していることです。言い方は悪いですが情報弱者から搾取するビジネスをやってる。

「世界一やさしい」という名前をつけているくせに実際はえらく初心者に優しくない本を出すじゃあないですかKADOKAWAさん。 

これは他にもあるなと思ったらやっぱりKADOKAWAから「世界一やさしい~」っていう本が出てて、その本も同じく中田敦彦が中田大学で宣伝してますね。やはりその人もオンラインサロンをやっている。


つまり、たまたまこういう粗製乱造本が出てしまったわけではなくて、意図的にそういう系統の著者の本出版することがKADOKAWA内でシステム化されていることがわかります。これから「メガバンクで11年働いたけど 世界一やさしいお金の貯め方教えます」も中田敦彦に紹介してもらう予定だったんじゃないですか?


KADOKAWAがこの仕組みを備えていることにより何が起きているか。プロモツイートを使ったりフォロワーを買って実力不相応のフォロワー数を増やしまくった「似非」インフルエンサー同士が結託して箔をつけあい、そして、KADOKAWAから出版したという実績を持って明らかに実力に見合わない超高額セミナーやオンラインサロン事業などを展開しています。もう完全に「KADOKAWAの出版」が似非インフルエンサービジネスのエコシステムに組み込まれています。


ちょっと考えたらわかると思うんですが「こんな毒にも薬にもないツイートしてるばっかりしてるだけの人が自然に13万人もフォロワーつくなんて変だな」ってわからない人がカモにされるわけです

note.com


「共創出版」や「新風社」などのころからずっとあり、幻冬舎などが手掛けている「自費出版ビジネス」をKADOKAWAがより効率的に、悪質な形に仕上げてしまっていると感じます。 いつからKADOKAWAはフォレスト出版になったんですか?フォレスト出版でも今のKADOKAWAさんよりはましだと思いますよ。



私の個人的な見方を示しますと、KADOKAWAは、今あきらかに「ろくでもない似非インフルエンサー」にろくでもない本をたくさん出版させています。これは「明らかに、弱者から搾取しようとしている」と感じます。



出版社は、こういう弱者が被害にあわないように、ちゃんと編集や校閲がチェックして最低限品質を保証された本を出し、むしろ情報リテラシーを引き上げていくことが役割だと思っていたのですが。KADOKAWAさんは違うのでしょうか。少なくともこの範囲においてKADOKAWAがやっているのは「情報リテラシーが低い弱者を食い物にすること」であると感じます。こういう本がたくさん出ることによって被害を受けるのは、「情報リテラシーが低い弱者」です。



これは、弱者を救済したいという信念を掲げてきた人が経営者の企業がやっていい行為と言えますか? 川上さん。
漫画村の被害からクリエイターを守りたいとしてネットフィルタリングまで主張していた人が、自社でやってる弱者搾取システムを容認するんですか。川上さん。



今の川上さんにとって、これらの取り組みは許容可能な営為なのでしょうか?

……といってはみたものの、もちろん、こんな部署のやってることなんかKADOKAWAの規模からしたらしょぼい規模だと思うので、そもそも会長や取締役レベルの人が把握しているレベルではないと思います。たぶん社内の事とは言え川上さんは今までこんなしょぼいことをやってるやつらがいることなんて知らなかったのではないか。



ただ、kawangoとして「自分は弱者を救おうとしてきた」という信念を語るのであれば、こういうものを会社内のシステムとして是としてしまう社風自体をもうちょっと考えてほしい……。



なので、尊敬するkawangoさんにあえて聞きたい。


これは「弱者を救いたい」というkawangoさんという個人にとってアリなんでしょうか、ナシなんでしょうか。「弱者」に本を出すという機会を提供しているのだからこれも弱者をたすける行為だからアリだと言えるのでしょうか。しかし、この取り組みでは助けられる弱者より、被害を受ける弱者の方が多くなるのではないでしょうか。そのことをkawangoさんは自分の美学において許容できるのでしょうか。



社員を食わせていくためには仕方ないんだという話をするにしては、今KADOKAWAはエルデンリングの好調などもあり圧倒的な好業績であり、こういうことをしなくても十分社員は食わせていけると思います。

kawangoさんにとって、こういう行為は己の「弱者」に関する哲学と反しないのでしょうか。私の基準ではいくら一面で弱者を救済していても、その裏で別の作者から搾取するのを是とするのであれば、それは「弱者」の事を考えている人ではなく「ただの好き嫌い」にすぎないと思います。 弱者のために活動している人ではなくなります。


「川上さんとしての」回答は特に求めておりませんが、kawangoさんとして考えてみてほしい

そもそも川上さんは今現在KADOKAWAの代表ではないので今更こういうことを言われても困るでしょう。

2014年10月 株式会社KADOKAWA・DWANGO代表取締役会長
2015年 6月 株式会社KADOKAWA・DWANGO(後のカドカワ株式会社)代表取締役社長
2019年2月カドカワ株式会社(現:株式会社KADOKAWA)社長辞任。取締役就任。株式会社ドワンゴ顧問
2020年10月 株式会社バーチャルキャスト取締役会長
2022年6月 公益財団法人角川文化振興財団理事長

これは「取締役としての川上量生さん」に対する質問になってしまうためブログやネットで質問すべき内容ではないとは理解しています。やるならせめて株買って株主総会で言えという話であることも理解しています。
現トップの夏野さんはご自身がインフルエンサーマーケティングやってらっしゃった方だしむしろ社風がこっちの方向に傾きつつある状況でしょう。夏野さんまじEVIL。そういう社風になってる状況で、川上さんにそれを止めろと言っても無理でしょう。


なので、ネット上での回答は求めてません。


ただ、一個人のkawangoとして弱者について考えてみるということであれば、この点はちゃんと考えてみてほしいというだけです。


「好きな人だけ能動的に参加すればよい」ニコニコ動画と「より広いターゲットが、受動的に受け取ることになる」出版という世界ではたぶん弱者というものの定義が異なってくることでしょう。この辺りについて、個人としてのkawangoさんが「弱者」というもののとらえ方を自分の中で変容させていったのではないか。kawangoさんの「弱者」についての考え方は変わっていないのか。むしろ変わらないほうがおかしいと思うので、どのように変わったのか。


この記事への返答としてではなく、いつかどこかで答えを示していただけることを期待しています。


id:studycalnu0220 ここまで求めるってのはある意味この人が川上さんのことをそこまで信用しているからだろうね。 本の内容まで出版社の取締役とか社長に求めて、川上さんだったら、それを受け止めてくれると思ってるんだから。

違います。アマノジャックさんは根本的に読解力が足りなさすぎる。もう少し頑張りましょう。