月刊ガンダムエース2023年9月号掲載のインタビュー記事についてのお詫び
— 機動戦士ガンダム 水星の魔女 (@G_Witch_M) 2023年7月30日
詳細は以下をご確認ください。https://t.co/E7sBLgnWjJ pic.twitter.com/kEmfOLdZ6E
へー。こういうことがあったんですね。
で、このツイートを見て、水星の魔女を「クイアベイティングだ!」って批判してる人がいるって?
クィアベイティングとは、実際に同性愛者やバイセクシャルではないのに、性的指向の曖昧さをほのめかし、世間の注目を集める手法である。性的マイノリティや、既存の性のカテゴリに当てはまらない人々の総称であるクィア(Queer)と釣りなどに使うエサを意味するベイト(bait)を組み合わせた言葉だ。由来の通り、同性愛者やバイセクシャルであるかのような匂わせをすることで、LGBTQ+の人々をはじめ、世間の人々をひきつけようとするマーケティング・ブランディング手法である。
とあるドラマ中で、同性同士の登場人物が友情以上の関係をほのめかしながらも、結末はそういった関係ではなかった。そういったドラマの構成にLGBTQ+コミュニティや作品ファンから「視聴者を誤解させる」という批判が殺到したのだ。アメリカアリゾナ州立大学のジュリア・ヒンバーグ教授が上記の流れをクィアベイティングという言葉が生まれるきっかけとなったと解説している。彼は上記のようなドラマの構成について、「クィアベイティングはさまざまな視聴者をターゲットにするため、保守的な人々を攻撃しない。その一方で、LGBTQ+のマーケットもターゲットにしたいために、彼らにも伝わる方法を使用した。」と語っており、これが計算尽くの戦略だとされ、クィアベイティングに批判が高まるきっかけとなった。
馬鹿じゃねえのかな。
ジェラルド・ワインバーグが提唱した「金槌の法則」にしか見えない
「馬鹿じゃねえのかな」って言いたいのはこの概念そのものじゃなくて、この概念を深く考えずに使ってる人たちね。
有料部分で「実際にこの言葉を使って水星の魔女を批判してる人」を何人かピックアップするけど、まぁひどい。
金槌の法則
クリスマスプレゼントに金槌をもらった子どもは、何でも叩きたがる。
以下は増田の書いた文章の引用ですが、増田の人がいってる通りで私も今回の件で「クイアベイティング」とかいってる人たちの批判はピンとこないですね。
何度も言うけど、本当にただチェックミスで本来明言を避けていたものが世に出てしまったから訂正しただけならとんだお門違いの言いがかりじゃん。
あとそもそも水星の魔女って別に教育アニメでもなんでもないよね????
なんでそこまで求めるの????
頼んでねえよ。
勝手に夢見て裏切られた気になってないかそれ。
同性婚じゃなくてどっちかがグエルあたりと結婚してても喚いてそうな人が確実に混じってる。
同性愛がテーマの一つとしてあったとしても、それに配慮したり、ましてや啓蒙するアニメだったかな。
個人的にはむしろ「性別も立場も関係ないよね」がテーマの総合的な群像劇だと思ってたし。
そもそも結婚か事実婚か知らないけど、訂正された描写って最終回ですよね。
マーケティングの事を考えてたんだったら、もっと作中でレズレズ描写を前面に押し出すだろ……。
というか、そもそもマーケティングのためにやってたんなら訂正しないだろ。
しかも作者は否定してない。法廷婚か事実婚かの違いくらいの幅を持たせただけ。
YCCを1%にするのではなく0.5%から1%のグラデーションにした日銀政策決定会合の結果よりずっと寛容だ。
作者の言いたいことは「ほぼほぼYESだけど、ご想像にお任せします」であって
「確定YES」ではないから取り消したんだよね。でも、それを取り消したら「NO」に捉えてしまう人がいると。やれやれ
それなのに「クイアベイティングだ!」と主張するのはあまりにも筋が悪いし「金槌を与えられたばかり赤ん坊」と揶揄されても文句言えないでしょ。
クイアベイティングの批判は、よほど慎重にやらないと「それを指摘する人」にも当てはまると思いますけどそういうこと考えて発言してます?
というかですね。
スレミオとかで盛り上がってたオタクが期待してたのはせいぜいライトな百合であって、別にレズへのエンパワーメントとかLGBTの結婚を推進することをテーマにしてたわけじゃないと思うんだけど。この作品をレズの結婚という一要素だけで評価しちゃう人が、オタクを「記号としてしか表現を見ない」とか批判してるってマジですか?ブーメランってレベルじゃねえぞ……
この作品でそういうLGBTの結婚要素を勝手に期待してたのは、ポリコレ民とかLGBTの方々であって、それがメインのセールスポイントじゃないですよね?ガンダムってめちゃくちゃいっぱいセールスポイントありますよね。他の要素は一切無視ですか?上の増田でも書いてるけど「本当にお前ら最初から最後まで見たのか?」「1話だけ見て漠然と期待してたけど最後まで見なかった人たちじゃないのか」と言いたくはなるよね。
そういう人もタチ悪いけど、全部見たけど「クイアベイティング」とか言ってる人たちはもっとタチ悪いですね。多様性を訴えるけど実際は自分たちがナンバーワンじゃないと気が済まない人になってる自覚ないんですか。なんであなた方のため「だけ」に作品を作らないといけないんですかってなる。
もうね、とにかく雑!
「二等辺三角形を見たら全部正三角形だ!って叫ぶ」くらい雑!
ガンダムに出てくるモビルスーツを敵味方全部ひっくるめてガンダムって呼んじゃうくらい雑!
ガンダムの運営も雑だけど、この件で「クイアベイティング」って言葉をどや顔で使ってる人はその三倍くらい雑!
あとね。そういう問題について、個人単位で文句を言うのは全然いいと思いますよ。「私はこういうのが見たかったのになんで否定するんだよー」って文句いうのは全然いい。でも、それを「クイアベイティングのような都合の良い言葉によって組織化」する場合、その組織化された運動がそのあとにどういう影響をもたらすか、ということについてどこまで真剣に考えてるんだろう。どうしてそんな安易に「個人の感情」をシンプルな言葉にゆだねちゃうのさ。それはいくら何でも怠慢すぎるでしょ。私はそういう態度が気に入らないんだよ。 それは連帯の真逆で「依存」とか「服従」っていうんだよ。
「中にはとんでもないバカなおせっかいがいる。"君は小さな女の子だから、こんな重いカバンなんかもっちゃいけないんだよ。必要ないんだよ"なんていうやつだ。それから、みんなのカバンをまとめて持ってあげようという人も出てくる。大きな一つの荷物にしてしまおうってね。それは楽ちんだけど、とてもこわいことだ。どこに運ばれるかわからないんだから。やっぱり自分のカバンは自分一人で持たなきゃならないんだ。」
リアルならともかく、せめてネットにおいて「自分という一人の人間」を大事にしない人間の意見などカスですよカス。で、そういうカスが群れて「レズ描写を売りにしてLGBTの視聴者を釣って儲けようとした」って本気で言ってるなら、そんな見る目のないクレーマーは単なる「悪質な客」でしかない。 LGBTの方々が、理不尽な理由でクレーマーになるということであれば「LGBT云々は面倒なだけなので扱うのやめます」ってなるだけでLGBTの人たちにとって何一つ得することはないと思うんだけど。 Twitterで騒いでる方々はそういうことすら考えられないのかな。
そもそも、「クイアベイティング」批判するなら自分の口調には気を付けるべきでしょ
一応批判してるひとがどういう風に言葉を使ってるのか興味があったのでTwitterで「クイアベイティングだ」って騒いでる人のツイート見ましたけど……私にはこうやってTwitterで騒いでる人こそ「聞きかじった言葉を適当に使ってバズりたい」「LGBTネタを使ってバズろうとしてる」それこそクイアベイティングに見えましたね。
なんでこの人たちは自分たちはそういうあさましい心がないって胸を張って言えるんだろう。 むしろ、自分たちがそういうあさましい人間だから、自分たちの基準で考えて「こいつはバズるためにLGBTの話題を煽るクズだ」って見えてるだけじゃないんですか?って皮肉の一つも言いたくなります。
もうちょっと自分の心の中の利根川と向かった方がいいと思いますよ。私はずっとこの自分の中の利根川と格闘してるんだよ……そういう葛藤もなく我は正義でございってトーンでしゃべってる人を見ると呆れてため息が出ます。
少なくともガンダムというコンテンツで「LGBT受け要素」を前面に押し出すことで収益の拡大を狙ったと考えるのは、いくら何でも自分たちの存在感を過大評価しすぎだと思うしその誇大自己妄想ぶりがめちゃくちゃオタクっぽい
これも増田からの引用だけど反差別界隈の連中が一番勘違いしてるのこれな。
「理解を求めるって他者に過度の配慮を求めるのと違うと思っているんだけどな」
別に文句言いたい人は言えばいいんだけど、まずそういう「他人が作った言葉」に安易に頼る癖をやめましょうよ。
友達がいるなら考えてほしいんですよ。
いきなり「クイアベイティング」なんて言葉を使って話をしようとか思いますか?
「こういう言葉使ったら引かれるかも」って思えないならあなた相当コミュ障ですよ。
あなた方がやってるのは、ガンダムを知らない人に早口でフッケバインだかなんかそういう話をする人と同じなんですよ。
ガノタ以外には全く分からないし興味もないし面白くないことを語ってどや顔するガノタくんの顔を思い浮かべてください。
今あなた方はそれと同じ顔をしてるんですよ。
いいですか。
「クイアベイティング」なんてワードで盛り上がってるあなたたちは正義の人なんかじゃなくて、ただのポリコレオタクなんですよ。
「クイアベイティング」なんてワードは、オタクが他人にマウントを取るためだけに生み出したマウント専門語彙でしかないんですよ。
ここを勘違いしてはいけない。
どんな属性であれオタクというのは他人から見たらキモイ(=理解しがたい)存在なんだよ。
この言葉を「自分が問題を理解するための補助線」として使うのは全然いいよ。でもね、他人に話すときに、そのまんまその言葉使うやつはどんなジャンルであれ身内にしか通じないミームに頼らないと会話ができないただのキモオタなんですよ。
ちゃんと理解できてる自信があるなら、ちゃんとその問題に興味ない人でも理解できる言葉でしゃべる努力しようよ。
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オタクがオタクの言語で早口で語ってたら「気持ち悪い」って思われるのが当たり前。
今どきアニオタだろうがキモオタだろうが、そのあたりはわきまえてる。
あなた方は並みのキモオタですら理解できてることが理解できてない上級キモオタかもしれない、くらいの自覚を持つべき。
下手にポリコレは正義だと思ってる上にtwitterにしか友達がいないから自分たちのキモさを客観視できてないんですよ。
補助線としてその言葉を知っておくくらいならいいけど、他人に説明するときはちゃんと自分の言葉でしゃべろう。
正義という言葉は自分のコミュ障ぶりやオタク臭さを消してくれる便利な消臭剤じゃない。臭み抜きは自分で頭使ってやらないとダメ!
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私が言いたいのはそういうことです。
おまけ:独自の視点で水星の魔女について論じておられる方のブログ
shinichiroinaba.hatenablog.com
私はこういう人の文章を読むのが好きです。
クイアベイティングとかいう言葉をおもちゃにして深く考えずに群れてる人間は嫌いです。
ちなみに私は水星の魔女の終わり方は全然気に入っておらず、批判する立場です(過去記事参照)ので、間違っても「水星の魔女を擁護したいオタク」みたいな切り取り方をしないでください。