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「13歳からわかる読解力」など、子供向けだけれど大人が読んでも面白い「読解力に関する本」4冊を紹介します

togetter.com

こういうの見ると子供の頃にかえって、子供の時に読みたかったって気持ちになりますね。

しかし、実際には子供の頃に親から渡されてもこんなタイトルの本だったら絶対読まないだろうな…。

子供の頃は背伸びしたがりだから大人向けの本が読もうとしてたと思う。

そう考えると、ある意味、大人が「子供の頃に身につけられなかったこと」を学び直すためにこういう感じの本を読むのは正しいやり方なのだと思う。



というわけで。



私が実際に読んだ本で、「これは大人が読んでも面白いし役に立つ」と思った子供向けだけれど大人が読んでも面白い「読解力に関する本」を紹介しておきますね。




入門書として最適な本だと思います。
本のサイズが小さくページ数も130ページ程度。文字数は少ないのですが大事なことがギュッと詰まっています。それぞれがダイジェストになっていて、テンポよく読めるのでこの本を入口として自分を点検し、興味を持った本を掘り下げていくといいでしょう。しかも、この本では読む力の鍛え方だけでなく、読解力を高めるためには周辺の能力も必要だということで書く力、考える力、伝える力、悩む力の伸ばし方も段階的に展開していきます。音読の使い方や、読書ノートの取り方など「トレーニング」のやり方についても具体的に書かれており、大人が読んでも役に立つと思います。「客観的に自分を見られるようになると勉強が楽しくなる」という節の部分が印象に残っていますね。

私が考える教養とは、

教えてもらうと理解できて
それが他の知識とつながり
・世界の複雑ななりたちなどを考える糧になるもの

です

対人関係に特化した読解力を身に着けたい人向けです。
「他の人の言ってることに共感できない」「自分の気持が伝えられない」と悩む子どものために、感情を伝える表現に特化して読解力をつけようというコンセプトの本です。先生が子どもと対話する形式で話が進みます。

・まず題材として選ばれている小説が優秀です。この本を読むだけで小説を読むことが好きになるんじゃないかと思います。
・また、表面的な文字列に反応して相手がいいたいことの本意が取れない人に「文脈」という考え方を教えたり
・語彙力があるだけでこれだけ対話が楽になるよということを教えたりします。
・特に終章の宮沢賢治「なめとこ山の熊」について語り合う部分はぜひ読んでほしいと思う秀逸な内容となっています


「そもそも読解力とはなにか」を考えたい人にはこの本がおすすめ。
作者が学者さんでAIと人間の違いを研究している人なので、PISAのデータなどを元にして「読解力とは何か」を分析しています。本を読む人が好きな人ルートと、本を読むのが苦手な人のルートを分けて読解力の鍛え方が違うという前提も独特ですね。そのうえで、対話形式で読解力を鍛えるための考え方を一つ一つ伝えてくれるし、図解も多いので非常によみやすいでしょう。最終的に、人間が文章を読む時に持ちがちなバイアスを意識しつつもそれを否定せず「主観を足がかりに客観的に読む」という考え方を提示してくれます。めちゃくちゃおもしろいです。


「読解力」の定義が明確でおもしろかったので紹介しておきます。
本の最初に「読解力は2Dの文章を頭の中で3Dに立ち上げてイメージできる能力」と定義しこの定義に基づいて、どのようにして子どもたちの読解力を伸ばしていったかの実践例を書かれています。すべて真似する必要はありませんが、音読や学習まんが、映像などをつかってイメージする力を鍛えることを推奨しているところはすごくおすすめです。

この定義かなりいいなと個人的に思っています。というのも、はてなブックマークの人たちは言葉を「イメージ」ではなく「文字列」として弄ぶ癖が強いですよね。その人が何を言いたいのかを無視して言葉尻を捕まえてケチをつけるということをよくやりがちですが多分そういうことやるひとって自分は読解力があると勘違いしてるんじゃないですかね。はてブの人がやってる些細な表現に噛みつくやつは読解力と真逆の、イメージ力が貧困すぎるゆえに読解力が乏しい人のやる行為である、くらいに考えたほうがいいんじゃないでしょうか。