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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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グリザイアの楽園 「エンジェリック・ハウル」における一姫への違和感について

原作やり直しました。

結論として、「エンジェリック・ハウル」編における一姫は
当然ながら完璧超人ではなかった、という当たり前のことを確認しました。


(1)なんで救助全然来なかったの?

遭難場所の情報については別の記事に分けました。
「エンジェリック・ハウル」の落下場所の殺意が高すぎる件について - (修行中)

ちなみにアニメ13話で天音が語っていたように、遭難場所から天音がたどり着いた公道までの距離は15km~20km(「道があれば徒歩3時間程度」)でしたが、脱出時には、6日かかっています。「体力がなかった」ことに加え、「追手への警戒」と「方角が確実に確認できる」という条件を満たした夜にしか移動できなかったためです。


(2)一姫はなぜギリギリまで脱出しようとしなかったの?一姫は何を考えてギリギリまで我慢していたの?

全体の動きはわかりやすいです。

・最初「一週間までは救助を待つ」という方針で合意して、周辺の地位を探りつつも基本的には「待ち」の態勢。
・一週間が過ぎた後、9日めには越智先生を希望を託して送り出し、その結果を待っていたから動きにくかった。
・越智先生が戻ってきた13日目にはもはや全員で脱出を試みることが困難な状態だった。

ここまではわかる。

だけれど、一姫がこれに付き合って一緒に追い詰められる必要はない。一姫がギリギリまで行動に踏み出さなかった理由はわかるようなわからんような。



原作においては、序盤から「全員は助けられない(可能性が高い)」とハッキリ述べています。
例えば2日目。

「私達が助かる方法って…あるの?」
「あるわよ」
「どんな方法!?」
「………」
「…え?なに?あるんでしょう?方法」
「あるにはあるけど、まだ無理…今の私達では実現不可能」
(中略)
「食べ物?それが助かるためのヒント?」
「そういうこと。だからできるだけ節食しておく必要があるの」
「それで…みんなが助かるの?」
「全員が助かるとは一言も言ってないでしょう?」
「…え?」

このように、2日目の時点で、すでに全員を助けられないことを予見していたようなコメントを発しており、

その後も何回か、天音が「みんな」で助かる方法を尋ねるたびに

「…全員は無理。そういったはずよ?」 (11日目)

のような返答を繰り返している。

どうも、最初から「助かる人」「助ける人」を選別しているような印象を受けます。

このあたりから、プレイヤーとしては、
①一姫はちゃんと脱出策を持っている。
②まだ準備あるいは条件が整っていない。
③一姫の脱出策は、全員では実行できない。

ということが予想できます。



とはいえ、まず不可解なのが、9日目に越智先生を送り出す際に一姫は越智先生に対してろくに助言を与えていない。ここで越智先生が無事に脱出できたほうが良かったはずなのに、ろくな支援をしない。もちろん越智先生が女集団に嫌気が差して逃避するように出立したという要素があるにせよ、ここで妥協したり手抜きしていい状況ではなかったはずなのだが。



それならよほど脱出策に自信があるのかとおもいきや、そうでもない。脱出策は必ずしも死人が出始めた段階でもまだ助かることを確信しているのかと思いきや、

「私が死んだら、私の肉は天音が食べてね」

的なことを言っており、一姫自身、失敗して助からない可能性が高いと考えていることがわかる。



また、天音だけは絶対助けるつもりだったのかとおもいきや、「鹿肉」の時には肉の正体を知りつつ、天音に対して「食うな」と強く諌めはしませんでした。

「私はいいわ。誰か他の子にあげて」
「…どうして?(不満気」
「うかつに肉を食べると、肝炎になるわよ」
「火を通してるから大丈夫だよ…」
「私はまだ死にたくないし、生き残った後苦しむのもゴメンよ」

ここについては、天音なら絶対に食べないという確信があったんかもしれませんが。


そしてこの「鹿肉」イベントのあった日、つまり一姫と天音以外が全員「クロ」になったその日の夜に、いきなり天音と二人だけで脱出しようとします。この段階でちょうど準備が完了した、とかんがえることも出来ますが、どうも不自然です。



結局、一姫は「殺し合いが始まる」ことを予見しており、故に最初から天音と一姫だけが脱出する手はずを整えていた、と考えないと筋が通らない。が、そうするとまたいろいろ矛盾があって……という感じで、原作をやり直した結果、逆にモヤモヤしてしまいました。

(例の現場に天音を連れて行った所、原作だと納得できるやりとりがあったのかなと期待していましたが、原作でもアニメと同じような感じでした。一姫さんやっぱりかなり判断能力鈍ってたように思う)





これについては

①天音から見た一姫が万能に見えすぎていて、
②実際は一姫も天音から見えるほど、あるいは本人が考えていたほど完璧ではなかった

と解釈するしか無いかなと思います。本人もそう言ってます。

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ということで、モヤモヤする所多いですが、とりあえず一姫についてはこのくらいで。




一応消した前の記事の魚拓と
http://tyoshiki.hatenadiary.com/entry/2014/12/23/204949 - 2014年12月28日 18:03 - ウェブ魚拓

プレイやり直したログも載っけておきます
グリザイアの果実 エンジェリック・ハウル 原作プレイ実況 - Togetterまとめ