割と共通点は多いと思う。 でも、本質的なところが全然違う。
実際にハマった人たちの描写が両方ガッツリ描かれているものが同時期に出てきたので比較してみましょう。
◆キンプリにハマった人たちのツイート。こちらは本当にほほえましい
togetter.com
◆いっぽうこちらはキンコン西野にハマった人たちの書いたnote。こちらは本当にうわあ……ってなる。
http://archive.md/20210117231110/https://note.com/shishishiho/n/nfb2c1ad1aaf5
何がそんなに違うのか。
作品について語りまくるキンプリファンと、作品そのものについて語らないプペルファン
まずnoteを見て気持ち悪いなと思ったところ。
プペル推しの人からはチケット100枚仕入れるくらいプペルを推しているはずなのに
・自分がプペルという作品を楽しんでる描写や
・プペルという作品がいかに素晴らしいか
という描写が全くないのだ。
「プペルが素晴らしいものだ」というのが固定化されてしまっている。
作品について語ること自体が許されていないかのような印象を受けるのだ。
自分が普段好きな作品を紹介するブログ記事をずっと書いているせいか、これめちゃくちゃグロテスクに感じます。
プペル推しの人は 「作品」ではなく「自分(の信用)」を売っている
当たり前のことだが、プペルを推したければ、わざわざチケットを仕入れて売る必要は全くない。
私がプペルを素晴らしいと思ったのであれば、ブログでプペルという作品のすばらしさを語るだろう。
そもそもこの時期に手売りって普通に印象が悪い。
オンラインで販売しているし、オンラインシアターもある以上
作品のすばらしさや自分がいかに楽しんだかを語って後はオンラインチケット販売へのリンクを貼ればいい。
でもプペル側の人はそうではない。
人間関係に直接訴えかけることでそのチケットを売ろうとしている。
やってることが完全に政治家の後援会に近いのだ。
作品の良さではなくて人脈を通してプペルを売ろうとするその姿勢が気持ち悪いから「ネットワークビジネス」と言われてしまうわけですよ……。
プペル界隈では作品への愛ではなくて「サロン(教祖様)への愛」を示すことが目的になっている
「今回のU25というチームが出来たきっかけも、『キリちゃんが40万円の借金をする』というリスクを背負う所から始まったんだよ。
そして自分がキリちゃんを信用したのも、『リスクを背負っているこの人は必ずやり遂げる』と思ったから。
リスクがあるところに人は集まるんだよ。」
確かに。。。
何のリスクも背負わずに大きな結果が得られることの方が少ないですよね。
信心の度合いで格を競うという勝負になっている。
まぁスパチャの額で愛を競うような光景が当たり前のようになりつつあるこのご時世なので
この人たちがこういう思考になるのは仕方がないとは思うのだけどね。
また、キンプリ側にもこういう要素がないとは断言できない。
実際二次元コンテンツにハマって「借金をしてでも推しのグッズを買いあさって祭壇を作る」ことが愛の証明だと思ってる人もいる。
少なくとも、上のマンガの人たちからはそういう雰囲気は感じなかった。
キンプリはファンにチケットノルマを強制などしない
「チケットノルマを強制しなくても満席になってチケットにプレミアがつくのがキンプリ。チケットノルマを代理店販売と呼称して信者に押し付けた結果席がガラガラになるのがキンコン」という感じだろうか。
プペルの代理店システムだが実質的にはこんなものは代理店販売とは言わない。ただのチケットノルマである。よくて「公認の転売ヤー」であるにすぎない。
本来の代理店ビジネスは「正規価格より安い提供で代理店に提供して、正規価格で販売してもらう」である。希望小売価格は設定するが、値引きをするのも代理店の自由である。
なぜこうなっているかというと「そうしなければ客も代理店も幸せにならないから」である。
しかし、プペルはそうではない。会員に正規価格で販売し、会員は正規価格より高い金額で販売する権利を有するだけだ。
しかも、プペルを観たい人は代理店を経由しなくても普通にオンラインで販売できるのだ。
つまり、客側は代理店を経由して購入するメリットが全くと言ってよいほどない。
である以上、代理店側は金額の上乗せなどできるはずがない。
ということは、これはただのライブのチケットノルマ制である。西野だけしか幸せにならない仕組みを「代理店販売」とは言わない。
この代理店が利潤を得られるとしたらプペルがよほどヒットして転売してでも買いたいという人が出た場合だけだ。
しかし、実際は「それほどヒットしてないのに信者の組織票で数字を嵩上げしている」という状況なのだ。
そういうことに気づかない程度の頭の弱い人たち相手に「代理店販売」というおためごかしをしてチケットノルマを課しているのにいるだけなので非常に印象が悪い。
もちろん、この構造を理解して「ただのチケットノルマに過ぎない」と分かってやってるならその人の自己責任だ。
まして「友達にも見てほしいから布教用に5枚余分に買います」でも全然問題ない。
ただまぁ、実質はこれだけ違うにしても本人がプペルを推すことで幸せならそれでいいんじゃないですかね(将来どうなるかは知らんけど)
どうしても今後は西野=プペル=信者へのチケットノルマ制で売上をハックしようとした人間となり、
当然信者も色眼鏡で見られることになるのは避けられないと思います。
正直私はキングコング西野氏自身は死ぬほど嫌いなので、いますぐ破滅してほしいとは思っています。
でもそれはあくまで私の好き嫌いの話であって、好きな人がいても別にいいとは思います。
若い頃は必ずああいうのにかぶれるものだと思うし、80プペルといったところで少なくとも私よりはましです。
私は26歳の時に100万円以上詐欺で持っていかれたマヌケなので、まぁほんと人のこと言えません。
おっさんおばさんからしたらこういうのはとても愚かに見えるかもしれせんが
気分的には本当にキンプリを推してた人たちと同じ感覚で、ただキンコン西野を推してる気分でやってるだけだろうし。
その結果、交友関係が「そっち関係」に偏って人生がゆがんだとしても、まぁそれは本人の選択です。
そもそも、西野や箕輪にハマるような人たちって、表面的にはすげえバカっぽく見えるだけど、そこまで心底バカってわけでもないんですよ。
95%くらいの人はそこまでどっぷりハマることもなく、ある程度年齢が過ぎたら勝手に抜け出します。たぶん。
5%の人だけがずっと取りつかれて戻ってこれなくなる、そういう仕組みだと思います。
なので、身内がハマったわけでないのであれば、そんなに心配しなくてもいいんじゃないかな。
※30過ぎてもまだこういうのにハマってるような人はさすがに心配してあげた方がいいと思います。
もし西野や箕輪にハマっている人がいたら読ませてあげたい作品。
- 作者:細野不二彦
- 発売日: 2013/05/14
- メディア: Kindle版
最初はテレビ局の話かと思いきや、実際は宗教組織の話。
クローズドな宗教組織の行きつく先が描かれていてとても面白かったです。