頭の上にミカンをのせる

マンガアニメ大好き兼業投資家の日記です

「で、結局将来的に自己肯定感を高く持ちたければどうすればいいの?」についての私の考え

togetter.com
この手の話見るたびにうんざりするのだけれど、今はさらざんまいを見るほうが大事なので、さくっと思ったこと書いておきます。

上のようなまとめは要するに「自分の周りにいる人が素晴らしい」ということを自慢したい素朴な感情なのだと思います。別にそれ自体はいいと思うんですが「自己肯定感が高い人ほど他人を否定しない」というのは、因果関係が逆なんじゃないかなと私は思っています。



つまり、「その時点」だけを見るからおかしくなるのであって、人格が長い間かけて形成されていくって考えてみてください。これは戦略や習慣の問題なんです。「他人(特に身近な人)を否定しながら自己肯定感を保つのすごい大変」だから結果として正しい戦略をとった人間が生き延びる確率が高い、ということなんじゃないでしょうか。

まず最初に人ごとに言葉のとらえ方がバラツキがちな「自己肯定感」という言葉について定義しておきます。

これは「心理的安全性」に近い意味になります。別の言葉で言い換えると「他者信頼」(他者は無意味に自分を傷つけないという信頼)です。

これはうさるさんの記事に由来する考え方です。私はこの考えを知ってから「自己肯定感」を自分だけの問題だと思わなくなりました。大いに他者に依存する考え方であり、自己肯定感が低くても自分だけを責めなくてもいいと思えるようになった。だからうさるさんにはとても感謝しています。みなさんもぜひ読んでみてほしい。


自己肯定感が「他者信頼」に依存するものだとすれば、長期的な生存戦略として「他人を否定する」ことにどれほどのメリットがありますか?

※この段落は必要な説明だから入れてますけどあんまり読まなくてもいいです。

生まれつき高い身分にいて自然と周りが傅くような立場の人なら置いといて、「生まれ育ちがそれほど他人と変わらず周囲との競争状態に置かれているのに」「他人を否定しながら、自己肯定感を高め続ける」のはかなり難しいです。それが許されるのはそれこそ世界のトッププレイヤーだけだと思いますよ。あとは北九州一家連続殺人事件の犯人のような弱いものいじめや天才やサイコパス。それからとにかく狭く閉じた世界に閉じこもって弱者にマウントすることに専念し続けていればそういうことも可能でしょう。ネットで他者とあまり関係を持たずに引きこもっていれば「暫定的に」市場原理の影響を受けずに自己肯定感を高く保っておくこともできるかもしれませんね。


でも、一般的にはある程度オープンな場で人と接する必要があります。そういう時に他者をところかまわず批判するような人間には不利益の方が大きくなります。また、狭い職場であっても家庭のように狭いところではなく自分より第三者の力が強いような環境で他者批判を繰り返すと不利益をこうむります。そうやって不利益をこうむりながら、それをはねのけられない人が、自己肯定感を高く維持できるでしょうか? 家庭関係においても、相手を否定し続けるようなことをしていて、果たして自己肯定感を高く保つことができたでしょうか。


そういうの抜きにしても、他者を否定したら、それは「参照点」として自分に跳ね返ってくるんですよ。自分に厳しくなる。他人が自分に厳しくなるだけならまだしも、自分が自分に厳しくなると休みどころがなくなってかなりしんどくなります


他者への批判的な意見をセルフまとめだのブログで書いた人がどうなるか見てたらなんとなくわかりますよね。そこでさんざん批判を浴びる。批判合戦はめちゃくちゃ体力使いますよ。それだけで1日終わるくらいに。何人からも批判や否定の声をあびながら、それに立ち向かおうとするのは本当にしんどいのに得るものがほとんどない。まぁ批判されても全然応えずになお自分が正しいみたいに思える人もいるみたいですが、それは自己肯定感が高いのじゃなくてただのバカです。自己肯定感の高さだけが高くてもバカは途中で事故って死ぬ危険が高いです。


こういう話は「いい人戦略」みたいな本でもさんざん語られてるし、けんすうさんがめちゃくちゃシンプルにまとめられてますね。

自己肯定感が高い人ほど他人を否定しないという感想に共感の声「叶姉妹が脳裏をよぎった」「5000兆円もいいが自己肯定感ほしい!」 - Togetter

他人を否定するのに一生懸命にエネルギー使うの、リターンがなさすぎてつらいけど、自分を肯定するのはリターンが大きいのかも

2019/06/22 17:20


実際けんすうさん、「戦略的に」めちゃくちゃいい人をやっていると思っていて、それに批判的な人もいるみたいですが、誰も困ってないどころか喜ぶ人が多いのだからいいんじゃないかなと思います。というか。本当に戦略的にだけやってるならこういう時に絶対コメントなんかしないはずなんですよね。なのにわざわざこういうブックマークコメントしてくれるあたり、素でいい人のような気もする……(ちょろい)

こういう「戦略」や「習慣」の問題を、道徳的なはなしとして語るのはなんかあんまり気分が良くないのでそこはしっかり「否定」しておきたいです。戦略ではなく無意識だというなら、それこそ「育ち」(文化的資本)の問題だと思います。

超情報化社会におけるサバイバル術 「いいひと」戦略

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バルタザール・グラシアンの 賢人の知恵

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岡田斗司夫の本は受けを狙ってフワッと書いていますが、このバルタザール・グラシアンの知恵は容赦なく合理に徹した本であり、一度こういう本を読むと上のtogetterを読んでもあんまりほほえましい話だなとは思わなくなるかもしれません。


つまり「自己肯定感の高さ」というのは「自分の周りの環境を安全に整えるスキル」とほぼ同じになります

結局、メンタルが鋼でブルドーザーのような突進力がある人なら、他者がどうであれば障害があってもそれを力づくで乗り越えて自己肯定感を保つことができるかもしれませんが(ワタミの社長さんみたいに)、そうでない凡人なれば、普通に考えて「他者に対して否定的でなく肯定的な方が」楽ちんだし簡単だろうと思います。特に、人と付き合うのが苦でなかったり、自分のメンツが大事だとか自分の考えに強いこだわりがないならば、絶対に他者に対して肯定的な方が自己肯定感をくじく要素は少なくなるはずです。もちろん例外的に「こちらが肯定しても相手は絶対に否定してくる」独善的な人間はいますが、そういう人を避けることさえでいれば、他者に肯定的であればうまくいきやすく、自己肯定感が高くなりやすいでしょう。

自己肯定感を算出する計算式(の試案)

つまり「自己肯定感の高さ」というのは「自分の周りの環境を安全に整えるスキル」とほぼ同じになります。

あくまでも自己肯定感は「自分の強さへの自信+コミュ力×環境変数」みたいな計算式で算出できる「結果」にすぎません。「自己肯定感」というパラメータがあってそれを自分の直接いじれる、自分の気持ちの持ちようだから自分がしっかりしないといけない、とか思っちゃうとしんどいだけなのでやめましょう。無理です。

長期的には①自分をガチで強化するか②環境を変えるか③コミュ力を上げるしかないですが、①も③も無理なら②を選べということになります。「自己肯定感が低いのは自分だけのせいじゃない」とか「自分にあった環境を整えるか、自分があった環境を選べばそれだけで自己肯定感あがる」って思ったほうが気が楽になると思います

*1




さらに詳しく考えると交流分析の話につながるのかなと思います。

いい人戦略は新しいものではなく、「交流分析」においてより深く掘り下げられています。

f:id:tyoshiki:20190622203416p:plain
http://www.koryubunseki.com/ok%E7%89%A7%E5%A0%B4%E3%80%80ok-corral/

1)「I am OK, You are OK.」は、協調、共存
2)「I am not OK, You are OK.」は、回避、孤独
3)「I am OK, You are not OK.」は、独善、排他、
4)「I am not OK, You are not OK.」は、拒絶、自閉

CP(Critical Parent きびしさ)の高さは、You are not OKの構えと関係が深く、
NP(Nurturing Parent 優しさ)の高さは、You are OKの構えとの関係が深く、
FC(Free Child 率直さ)の高さは、I am OK の構えとの関係が深く、
AC(Adapted Child 順応)の高さは、I am not OK の構えとの関係が深いようです。

今回はこれを説明するつもりはないので省略。

で、結局将来的に自己肯定感を高く持ちたければどうすればいいの?

(1)大前提として、うつ病になってる場合は「少しでも休みをとる」を最優先に

www.tyoshiki.com

うつ病になってるときは絶対に自分一人の力ではどうしようもないです。だからうつ「病」なんです。まずそのことを認める。これらのプロセスを「他人の力を借りて一つずつこなす」うつ病の人間に精神論説くやつは全員死ねばいいのに。

「自分にとって不要なものを捨てる」
 ⇒「自分を苦しめている強迫観念に気づきそこから離れる」
 ⇒「自分で自分にウソを付くことをやめる」
 ⇒「自分をまっすぐ見て受け止められるようになる」
 ⇒「自分で自分を否定することをやめる」
 ⇒「自分の悪い点だけでなく良い点も認められるようになる」

最低限の自己受容すらできない状態で、次のステップをやろうとしても全部失敗します。
最低限「自己否認の病」の状態を脱出することに専念しましょう。

病院に行く余裕がないならせめて何もせずに休むことに専念する。
それで半年犠牲にしてもそのあとの人生を救えるなら安いもんです。

(2)最低限回復してきたら経験値稼ぎ作業をする

焦らずに今自己肯定感を保つための障害になっているものを排除して戦略的に自分に優しい環境を作ったり自分を甘やかす習慣を持つしかないです。マジで。

簡単に言えば、まず他人を肯定しろってことです。今まで否定してたことについて、否定せずにむしろ肯定する。

よく「自己肯定ができなきゃ他人も褒められない」とかいうじゃん。
なんか知らんけどはてブの人たちすぐこういうこと言うよね。

(ヾノ・∀・`)ナイナイ

リアルではそうかもしれんけど、ネットでは絶対に先に自分が肯定する方が先。これやらないくせに「自己肯定持つにはどうすれば」とか言ってる人には私は何も言えません。


だって、自分の内面変えるのって一番難しいと思うからね。
自分にだけは嘘つくの難しいもん。少なくとも私はね。
ある程度の段階まで来たら、絶対に行動する方が楽です。にも関わらず何かしなくてはと思っていても何もする気が起きないなら(1)状態なのでまず休んでください。


ということで、まず他人を肯定するところを始めるしかない。自分の内面がかわったとしてもそんなん他人からわからんのだから。そうやってたらこっちを肯定してくれる人ぜったいでてくるから。その人たちと「I am OK, You are OK.」を一から構築していくしかない。


といっても、嘘をつけって言ってるわけじゃないですよ。

①他者を否定せず肯定するって決める。
②肯定するとしたら自分のやり方だとどうなるか、を考える。
③「褒められることを探す」か「褒められるものがある方向や場所に行く」

たとえばこの記事とかすごく参考になると思います。
ten-navi.com


その積み重ねによって、かろうじて水面に顔出せるようになったらあとは呼吸しながらちょっとずつ泳ぎ覚えていけばいいんじゃないかな、と。
なんかの宗教の回心体験みたいなのをワンチャン求めたいなら知らんけどそういうのはちょっと私にはわからないしリスク高いと思うから私は遠慮しておきます。


いやまぁ、私が言ってることは全部水島さんの受け売りなんですけどね。

自己肯定感、持っていますか? あなたの世界をガラリと変える、たったひとつの方法

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敏感すぎるあなたが7日間で自己肯定感をあげる方法

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でも、実際私は数年前から「部分的に」実践してるだけだけど大分ましになった。

でも、本当に大事なことなので繰り返しますけど、「無理」だと思ったらまず休む。絶対に出血や毒などのバッドステータス状態を放置しない。これだけは絶対に意識してほしいです。

*1:なお、こういう計算式だと認識すればネットでは「弱い犬(自己肯定感が低い人)ほどよく吠える」現象が起きる理由もわかりますよね。手っ取り早く自分の強さを偽装する=「威嚇」することによって安全性を確保しようとしてるわけです。長期的には必ず失敗しますが、短期的に成功をおさめるとそれが癖になってしまう人がいるのだと思います