頭の上にミカンをのせる

「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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「ドキドキ文芸部」2  エロゲたくさんやってきた人ほど感じるところがあると思う

もうとっくに評価が固まり切っているからいまさら言うことに意味はないだろうけれど、この作品は本当にすごかった。

ネタバレ無しでプレイすることが前提ではあるが、超傑作だと思う。

私の中では思い出補正の効果もあって、最近プレイした中では最高傑作だと思っていた「ぬきたし」を越える作品として評価する。
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きわめてメタメタしい演出とか、びっくりホラー風味の展開が注目を集めやすいが、本当に素晴らしいのはモニカという少女に尽きる。

dic.nicovideo.jp



後述するが、モニカの設定は別に目新しくない。

ただ、この設定について今までいろんな取り組みがあったがいろんな作家たちが討ち死にしてきたところを拾い上げ、ついに壁を壊してくれた感じがする。

そのことにものすごい敬意と感謝の気持ちを持つ。

これはエロゲたくさんプレイしてきた人、特にゼロ年代後半のエロゲをプレイしてきた人なら絶対にわかってくれると思いたい。

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arcadia11.hatenablog.com




完全に無料でプレイできるので、ぜひ自分でプレイしてみてほしい

steamcommunity.com


ちなみにMODもめちゃくちゃたくさんある。日本語化されているものは少ないがどれも愛がある。

dic.pixiv.net






プレイ動画

1周目以降は絶対に自分でプレイした方が良いと思うが自分でプレイするのがきついという人は
稲葉百万鉄さん(元ふひきーさん)の動画が一番お勧め。VTuberがプレイしている動画は全くお勧めしない。

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原作(英語版)に日本語字幕を付けながらプレイしている動画。英語の勉強になるかもw
www.nicovideo.jp


ドキドキ肉体改造部
https://www.youtube.com/watch?v=-zfBXM7O4Zs


ドキドキマーダーケース
https://www.youtube.com/watch?v=zJGspwzXEgo




ここから下は完全にネタバレなので、クリアした後に見ましょう。

www.youtube.com


【コメ付き】ドキドキ小ネタ集クラブ
https://www.youtube.com/watch?v=Xr2b3TcPxLc



↓動画は「ドキドキ文芸部 64bit」とか「ドキドキ文芸部 新作」とか「ドキドキ文芸部 人体実験」みたいなやつで検索してくると出てくるやつ。
ネタなのですが、99.98%のプレイヤーは全く違和感なくスルーしてしまうところまで作者の作り込みを行っているというお話ですね。

www.nicovideo.jp

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解析班
https://www.youtube.com/watch?v=VfrY4oQ1_fc




「ドキドキ文芸部」に最も近いゲーム = マブラヴオルタネイティヴ

この作品に最も近いのは間違いなく「マブラヴオルタネイティヴ」である。

というか、もうほとんどそのまんまといっても良い。

緑色の目と、赤橙色のロングヘアーを大きな白いリボンでポニーテールに結っているのが特徴。黒ニーソを着用している。
その容貌も然ることながら学業成績も優れた才色兼備である一方、明るく朗らかな性格から学校の誰からも好かれるマドンナ的存在であるらしい

(ただし、ゲームシステム上攻略対象には設定されていない)

大事なのはここだ。「一人だけ攻略対象ではない。しかし、攻略してもらえない限りゲームが終わらないキャラクター」という設定。

ちなみに「進撃の巨人」だけでなく「Reゼロ」の嫉妬の魔女もほぼ同様の設定であると推測される。


first1178.hatenablog.com

では、モニカは最後まで何も選ぶことのできない人間だったのだろうか?

それも、僕はNOだと考える。

そう、モニカは1つだけ、DDLCにおいて自分の手で選択をする場面が存在したのだ。

それは、モニカ空間で「monika.chr」を削除され、消えゆく存在となった時のこと。

そこでモニカは自分の行動を振り返り、後悔し、自分自身と向き合った。

そうしてモニカはある選択に行き着くのだ。

このゲームは、最後までプレイすると「ひぐらし」でも「ととの」でもなく「マブラヴオルタネイティヴ」の鑑スミカになる。

物語の構造もマブラヴシリーズ三部作からのオルタードフェイブルの流れをかなりきれいになぞっている。

その上で、システム面での工夫によって、マブラヴの140時間のプレイ時間をわずか20時間程度に圧縮してくれている。

さらにいえば、「モニカ空間」は「マブラヴ」シリーズでは提供できなかったものであり、単純に比較はできないが、「マブラヴ」シリーズを超えうるポテンシャルがある。


逆に「モニカ空間」や「Murder Case問題」は「エロゲ」が長い間取り組んできたネタ

「Desire」のマルチナ・T・ステラドヴィッチから始まり
「えいえんのせかい」のながもりだの
「fate hollow/ataraxia」のバゼットだの
「はるまでくるる」の冬音だの
「腐り姫」の樹里だの
「Cross+Channel」の黒須太一だの
「ととの」の美雪だの
「CARNIVAL」の理紗だの
「君が望む永遠」だの緑の悪魔だの。
「バルドスカイ」のノインツェーン空間だの。

いろんなキャラクターを思い出す。


DDLCを通じて、こういったいろんなものをこの作品を通じて思い返すことができた。
この作品はいろんなエロゲ的な文脈の集大成であると思うししかし、それらを短いプレイ時間の中にギュッと詰め込んでその先を目指していてほんとにすごい。




なんというか、エロゲやってなくたってすごいゲームなんだけれどめちゃくちゃ今まで自分がやってきたゲームについて語りたくなるような、そういうゲームだった。