言葉が足りない夫(追記)
読みました。
期待値をコントロールすること、相手目線を持つことのどちらかに失敗してる段階で話し合いをしても逆効果
まず最初に思ったこと。
私は、その場で何も言わずに文句を言うだけなのは最高に不毛だと思っています。個人的にはこのレベルの人はもう黙っとけ、としか言いようがない。
次に、はてブでよく見かけるような、はっきり言えばいいじゃん、とか話し合いしろと言うアドバイスもどうかと思う。もちろんこれは必要だけど、いきなりこれを進めるのも抵抗がある。
なぜなら、基本的にこの問題は話し合いだけでは解決しないから。
言ってわかる問題ではない・・・と言うわけではない。言えば伝わるは伝わるだろうが、しかし言って分かっただけでは解決しないのだ。言ったところで「今まで自主的にやってこなかったことなのだから、言われただけで自然にやるようにはならないだろう」と考えておくのが期待値コントロールとしては妥当ではないだろうか。
このあたりの期待値のコントロールと、それから相手の状態の理解、その両方失敗してる人が話し合いなどしたら余計泥沼になる。下手な話し合いをする前にまず準備が必要だ。
あなたの要求は、あなたにとってはちょっとしたことかもしれないが相手にとっては決して軽くない
準備とは「気に入らないかもしれないが相手の立場で考える余地を作っておくこと」である。
相手は例えばこんな感じで受け止めてる可能性がある。
1:言っていることはわかるがやりたくない(プライドや性役割の意識の問題など)
2:言っていることはわかるがやり方がわからない、経験値がない
3:言っていることはわかるが、言われた通りやってみたらうまくできずダメだしされて心がくじけた
4:言っていることはわかるが今までやってこなかったからめんどくさい
この態度が正しいとかいうことを言いたいのではない。むしろ今あなたは不満を感じているのだから間違っている。だが、間違っているから直せで直るならこの世に争いなど存在しない。
「間違っている」のは前提として、「どこがどう問題があるのか」を把握しないことには話が進まない。このあたりを把握せずに、ちょっとお願いしただけでやってくれないと不満を言ってるのだとしたらこれまた不毛なことだと思う。
そんな考え方は、仕事における部下に対するブラック上司の態度だ。部下の能力を把握しておらず、教育しないということで、単なる無能な上司の態度である。
自分たちは上司部下の関係ではない、自分たちは夫婦だ、パートナーだといいたいなら、こういう考え方から遠ざかる必要があるのではないだろうか。
というわけで、この手の問題で不満を抱く側がやらかしがちなのは、こうした相手の状態やレベルを把握することの失敗だ。そうならないように予め了解しておいておいたほうがいいのは
「自分にとっては簡単で、当たり前のようにできる、そのためやるかやらないかという意識だけの問題だと思っていること」は、相手にとっては当たり前ではない可能性が高い。
ということだ。
例えば、自分がいままで働いたことがなかったのにいきなり相手がPCを渡して明日からこれこれのタスクをやってくれとか注文してきたら何言ってんだ?って思うだろう。こんな感じで、自分からしたらちょっとしたお願いや気遣いを求めてるだけのつもりが、相手に以外と重たいタスクをフォローなしでお願いしてる可能性がある。
相手がそういう受け止め方になってないかちょっと考えてみる。
ここまで読んで「でもそれは男が鈍いからだ。女だったらそんなことはない」とかいいだす人いるかもしれないけど、これ女同士でも起きる問題だからね。問題は性別じゃなくて、二人のレベルの差だからね。この問題は、男女の問題である以前にパートナーとしての付き合い方の問題だって考えることがとても重要。
そもそもあなたあなたはなんのためにその相手と結婚したんだ。結婚式で力を合わせて苦難を乗り越えるためと誓った人は多いのではないか
「話し合い」というのは単に要望を伝えて、それでやらなかったら相手を責める、みたいな幼稚な話ではない。
そのためにはこうしたところも考える必要があるだろう。
別に考えたくないなら考えなくてもいいけど、それで問題が解決されずに愚痴を言うなら、それはもう「解決されなくてもいいやと思ってる」「最初から解決することより相手を攻撃することを目的としている」ってことだって自己啓発が大好きなアドラーのおじさんが言ってた。
抽象的だった「嫌われる勇気」の続編である「幸せになる勇気」は具体的で使える話が多い - この夜が明けるまであと百万の祈り
ぶっちゃけ、今の手持ちの武器や今現在のレベルだけで考えたら解決できない問題なんか夫婦の間には山ほどあるはずだ。結婚してないので知らんけど見てるだけでも無理ゲーと思う難易度の話を山ほど見かける。というか、そもそも夫婦二人で解決しようとすること自体無理やろみたいなやつがぞろぞろ目に入る。
そんな状況で、夫のレベルが低いからと不満に思ったとして、夫そのものを否定するのは割と自殺行為に近いこと多くないだろうか。 単に自分のタスクが増える挙句、相手からの好感度も下がるしで旨味がない。上の記事でいうと、レベル1とかレベル2の雑魚状態の夫をいくら絞っても大したもの出てこないだろうし、それならレベル上げてついでに自分への好感度稼いでおいた方が後からたくさん得るものがあるのではないか。
そもそもあなたあなたはなんのためにその相手と結婚したんだ。結婚式での誓いは嘘か。高い金かけてただの茶番やっただけにしていいのか。もったいなさすぎる。
「相手と私とどっちが正しいか」とか「何が正しいか」ではなく、とにかく自分が幸せになったもの勝ちの世界だと考えてみる
結婚するまでより、結婚してからの方が人生長い。のであれば、出来るだけ多く収穫できるようにした方が得なのではないかと思う。*2
つまり、方法に「これ」という正解はなくていろんな選択がある。なので、その中から自分がご機嫌よく、望んだ方向に収穫が多く得られるような選択ができたらいいよねってことです。
TOEICのテストが500しかない人が700点取ろうと思ったら、気持ちの問題じゃなくて英語の勉強すると思う。どれだけ高い点数取ろうという気持ちが強かろうが、単語や文法知らなかったり、訓練足りなかったら点数取れませんよね。それできるっていう奴は嘘つきでしょう?しかし夫婦の問題については、気持ちがあれば解決できるみたいに気持ちの問題にしようとする。それってみんなが嫌いな精神論で指導するクソ教師やん。結婚とか愛に幻想抱きすぎて脳みそがクソ教師と同じ構造になってるやん。「現時点ではレベルが低く、夫婦が協力しても達成できる水準が高くない」という現実から目を背けて、それを気持ちとか男女差別の問題みたいなので解決しようとし、協力しても足りないのにお互いが相手のせいにして対立し合うとか、本当に誰も幸せにならないからやめてほしい。
自分たちのレベルが低い状態で高いレベルの成果を求めるのは、あまり賢い選択だと思えない。