頭の上にミカンをのせる

「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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そもそも「境界線上のホライゾン」ってどういう人が読んでるの?どうやって楽しんでるの?

「境界線上のホライゾン」読もうと何度か挑戦してことごとく挫折した私が、「境界線上のホライゾン」について語ります。

こういう感覚を感じているといるというわたしの話であって、作品批判のつもりは全くありません。問題があるのは作品ではなく私の方なので、むしろ楽しんでる人に「こういう風に読めばお前でもすんなり作品に入っていけるぞ」って意見を教えてほしいです。

一応この作品に関する部分で自己紹介

本来であれば、私はこの作品をすごく好きなはずなんですよ。

・私は最近になって京極堂シリーズの何作品かを楽しみながらぶっ通しで読むことができているので、「長文を読むこと自体が無理」とか、「分厚い本だったら無条件でダメ」ということは全くないと思ってます。

・もちろん好き嫌いはあるにせよ、ラノベというジャンルそのものにたいして偏見ないと思います。なろう作品も大好きです。

・ちなみに、エロは好きです。表紙がエロやってるとかは少なくとも私にとっては全く減点要素ではありません。小説でエロやることにも抵抗ないです。まぁこのキャラクターたちの胸はでかすぎて気持ち悪いってのはありますが、別にええんちゃう?アニメでみたときは賢姉の格好以外はとくに気にならなかったです。むしろ主人公が全裸とか、他にも全裸に近いキャラがおったりとか、そっち方向頑張ってる印象がありました。

・「境界線上のホライゾン」そのものについても、マンガで出ている部分については一通り最後まで読めたので作品が苦手ということもないと思います。そもそもfateシリーズとかFGOとか、「禁書」シリーズも喜んで読んでる時点で、こういう作品が嫌いな訳がない。

・歴史ものも好きです。特にヨーロッパ中世やフランス革命前後の歴史が好きで、境界線上のホライゾンが「三十年戦争」あたりの話を扱っており、3巻においては「マルデブルグの略奪」を中心に据えた話をやっている、ということを聞いて、その部分だけでも読みたいと思ったりしてます。
マクデブルクの略奪 - 境界線上のホライゾンまとめ@ ウィキ - アットウィキ

というわけで、この作品、本来であればすごく楽しめるはずだと思うのです。

にもかかわらず、ダメなんです。

何回かチャレンジしたし、アニメも1期は途中まで見たし、マンガ版は4巻くらいまで読んだにもかかわらずそれ以上進めず挫折してしまっている。


この作品を読んでるときのわたしの状態

好きな人には申し訳ないけどあくまで私の話をすると、

この作品については文章読んでてもなかなか書いてることが頭に入ってこない。 

途中で眠くなってしまい、途中で投げ出してしまう。マンガだったら理解できるけど文章だと無理。

じゃあアニメ見ればいいじゃんって思うんだけど、アニメも途中でだれてきて眠くなってしまう。

よーするに、あんまり楽しめてない。

楽しめてない状態で、この分量の文章はさすがに読めない。そんな感じで挫折してしまう。



私にとっては「味付けが濃すぎる」上に「ボリュームも多すぎる」料理という印象

とにかく、キャラクターが生きて動いてしゃべってるイメージが自分の全然頭の中にイメージできない。

といっても、キャラが薄いとか、キャラが多くて把握しにくいというわけではない。それはそれで或るんだけど、その分は「だからこその、濃いというか一人ひとり個性がはっきりしたイメージを持ったキャライラスト」が支援してくれている。 設定もしっかりしているから理解ができないわけじゃない。ある程度各キャラクターのことはイメージできてるつもり。

でも、ゴテゴテに盛りまくった物語の背景の時点ですでに結構脳みそのメモリーを消費している状態に加えて
さらにキャラクターも多数いて、そのキャラの設定も盛りまくり。すべてが過剰なまでに盛られている。

はっきり言って、頭を空っぽにして読むのがしんどい。常にマルチタスクで作業してるみたいな状態になる。

他のヘビーだけど読みやすかった作品のことを振り返ってみると

・京極堂みたいにキャラクターが少なければまだいいんだよ。うんちくとか自体は好きだからいくら知らない知識が大量に出てきても目の前のそれに集中できる。

・登場人物が多くても、歴史もののようにある程度前提知識があって、歴史背景とか、各人物を理解するのにリソースを使わないなら、それほど疲れない。

・あと、一応巻ごとにフォーカスすべきポイントが明確であれば問題ない。禁書目録は全体を通したら死ぬほど冗長で読みにくいが、巻単位を読み切ることはギリギリ可能だ。その巻の切り方がうまいからなんだかんだ言って最新刊まで読み切れている。

でも、「境界線上のホライゾン」にはそういった他の長編作品や鈍器単行本作品にある救済処置がほとんど機能しない。異常なまでに多いキャラクターたちを分け隔てなくまんべんなく眺め、理解し、イベントにおいても、それぞれのキャラがそれぞれの思惑や目的を持って個別に動いているのを把握し、それがメインストーリーにどう結びつくのかまでしっかり追跡しないといけない。これ、私的には読んでいて非常に疲れる。だるい。しんどい。


他作品であれば二次創作等で補完されるべき部分まですべて描き尽くしてるような印象がある

他作品だと、話を読む順番というのはこうなっていることが多いはずだ。

1 まず原作があって
2 その原作が好きになって
3 特定の部分についてはもっと掘り下げたい、という気持ちが二次創作が生まれ、それが拡散し
4 個人ごとに、特定のキャラやシーンについては、二次創作で好みのものを自分で選別して取得することで詳細を補完して楽しむ。

ところが「境界線上のホライゾン」の場合、正直言って、まだ作品そのものが好きになってるわけでもないし、愛着がそこまで湧いてるわけでもない段階で、なぜか原作者が3や4の部分も全部のっけた状態でこちらに差し出してくるのである。 作者である川上稔さんは、キャラデザやマシンのデザインも全部やってるらしいからマジキチである(もちろん褒め言葉)。


ただ、この順番がどうも私は苦手なようです。

私はどうしても「何も、最初からそこまで詳しく説明してくれなくていいんやで……」っておもってしまう。物語の登場人物一人一人のことを知りたいと思ってないところにガンガンわんこそばのような勢いでネタを投入され続けると、さすがに辛い。



こういう作品だと、どうしても「作品そのものより歴史wikiやキャラクターwikiそのものを読んでる方が楽しい」状態になってしまう。
新約とある魔術の禁書目録8巻 - 頭の上にミカンをのせる

そればっかりやられると作者の「ぼくが考えた最強のキャラ設定ノート」を読まされてるだけになってしまうよね、と。それだけだったら最初から北欧神話のWiki読むほうが面白いから。頼むから、ストーリーもちゃんとやってほしい。

実を言うと、「境界線上のホライゾン」については挫折した後ネタ○レwikiを読んでしまっており、ある程度ストーリーは把握している。はっきり言って、鈍器みたいに分厚い割にはメインのストーリーは非常にシンプルだ。全体の目標もはっきりしている。じゃあなんでこんなに大量のページ数の中で何を書いてるかというと、本当に一人ひとりのキャラクターの会話から関係性から行動までをみっちり書いてるのだ。味方だけじゃなくて敵についても。 なにもここまでやらんでもというくらい書いている。


世界の解像度が高すぎる。正直言って「もうちょっと解像度落としてもええやん?」って思う。ドラッカーのマネジメントみたいに「境界線上のホライゾンエッセンシャル版」がほしい。というか、実際にそれをやったのがマンガ版なのだけど、これだと物足りないと感じるから私もわがままだなぁと思う。


ここまでは「私にとっての境界線上のホライゾン」なわけだけれど他の人はどうなんだろう?

実際にはこの作品はめちゃくちゃ人気シリーズである。アニメ化も2期まで続き、つい最近最新話に近いあたりのエピソードでOVAが出ることになったそうだ。

つまり、めちゃくちゃ楽しんでる人が、かなーり多いということだ。


しかし、いったいどういう人達がこの作品を読んでるのだろう。そして、どうやってこの作品を楽しんでるんだろう。そのあたりを知りたいなと思う。

Amazonレビューとか見る限りでは、昔から川上稔さんのファンだという人が多いみたいだけど、それ以外にもこの作品から入った若い人たちもいるようだ。

なんでも、今作品は「女性人気が高い」らしい。これだけではこの人の妄想かもしれないのでぜひ詳細なソースがほしいところだ。

そして、できることなら今からでも楽しめるようになりたいと思ってる。


ところで、今まで発売されてる作品のページ数全部足したらどのくらいになるんだ?

いや、これ一冊あたり1000ページとかですよね?

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あの分厚い本が、すでにこれだけ出てるのか……。 西尾維新の悲鳴伝シリーズでさえ途中で置いていかれた私には、今更追いつける気がしない……。

この分量、面白くなければ絶対に読者はついてこない。間違いなく面白い作品なのだ。その作品楽しんでる人たちに嫉妬の気持ちがメラメラと。