頭の上にミカンをのせる

マンガアニメ大好き兼業投資家の日記です

「異常者の愛」6巻  作者は本当にこんな終わりが描きたかったんですか?

ほかにもいろいろ感想を書きたいものがあるのだけれど、このコミックは明日速攻で売りに出すことにしたので先に感想を書きます。
批判が強めで、読んでて不快だと思うので、この記事に関してはそっ閉じ推奨です。

最後の最後で作者が自らの作品を否定したように思えてならなかった。 

本当にそういう終わり方が描きたかったんですか?

ただの読者のくせにすごい生意気ですが、ちょっと納得いかない……

話し合えばだれとでも分かり合える。
そんなきれいごとは存在しない。
世の中にはどうしようもなく感性の外れた人がいて、
他人の幸せを引き換えにしてでも、自分の幸せを手に入れようとするひとがいて。
そんな人と遭遇するのは、事故や天災と同じ、ただの不運でしかないわけで。

ここまではわかる

大事なのは、そういうどうしても分かり合えない人がいると認識したうえで
どう対処するか。
みどうみたいなやつが現れたとき、
俺がとるべき行動の正解は、
自分で何とかしようとせず、ただ距離を置く関わらないことだった

は?何言ってんの?

関わらず、支えあえる人、心から愛せる人、
その人たちとの空間を守ることに全力を注いでいれば、
誰も傷つかなかったかもしれない。
誰も失わなかったかもしれない。
だからもう二度と間違えない。

不条理で理不尽な存在はいつでもそばに潜んでいる。
そのことだけは忘れちゃいけないんだ

いや、なにいってんのカズミくん。
そんな方法で解決できるような存在だったの?

これ逃げても無理だったからこうなったんだろ。






作者にとって、みどうくんはそんな雑魚だったの?

あなたそれでいいんですか?




たしかに主人公の主観としては、余計な接触をしてみどうの記憶を復活させてしまったことで再び惨劇が繰り返されたってある。

手を出すべきでなかったという教訓は一つとしてあるよ。

でも、一度記憶が復活してしまったあとのみどうからは距離とったくらいではなんの解決にもならんだろ。




傑作ホラー「ノーカントリー」みたいに、ちゃんと殺しきる以外に止められない悪夢の存在として描きたかったんじゃないの?
意思疎通ができない怪物としてではなく、そこにさらに愛という要素を付け加えようとしたんじゃなかったの?


違うのか……。




いやいやいや、でも都合よく犯人が諦めて自殺してくれるってのはないわ……。



これ今まで描いてきたのは何だったの? 




幼少期の記憶喪失の時点でクソマンガだとは思ってたけど、それでも1回なら許せた。

本番はあくまで大人になってからってんならそれはそれでいいと思ってた。

みどうくんさえみどうくんでいてくれればまだ読む価値がある作品だった。

みどうくんがそこで都合よく自殺してくれるような存在だったらこの物語成り立たないくらい、みどうくんはすごい奴だった。

作者さんもてっきりそのつもりだと思ってた。




違うのかよ。


みどうくんさぁ、なんで逮捕されたくらいで諦めて満足して自殺してんの?
お前今まで何があっても、絶対に折れない、絶対にあきらめない、絶対に愛を貫くっていってただろ。

どうしようもなくなったから相手に殺されることで相手の心にとどまろうとするのはいいよ?

でもそもそもお前、拷問されてるときに縄切れるんだったら普通にまだ打つ手があっただろ。

なんで諦めて殺されようとしてるの。



んで。結果としては殺されなかったんだったらまたどんな状況でもあきらめたらダメだろ。

そこで自殺するくらいだったら最初からこんな犯罪起こさなかっただろ。

何こころ折れちゃってるの? お前自分で言ったことわかってる

そんなの好きなんて言わない。

一度でも折れた心は何度でも折れるよ

そんなの信じられる?信じられるの?

間違ってる、ゆがんでる。愛じゃない、そんなのは違う。

変なのは私じゃない。私のが普通。

そんな欺瞞に満ちた恋愛ごっこなんて、そんなのそれこそ異常者の愛だ。

それなら折れちゃダメだろ。

ストーンオーシャンしろよ。

とってつけたかのようにこういうセリフ言わせてるけど、

愛したまま死ねたら、その愛はだれにも侵されない永遠になる。

そういう判断が最初からできるなら最初から黙って自殺しろよ。

みどうはそれができないからここまで頑張ったんじゃなかったのかよ。

そういうキャラとしてみどうをつくって行動させた以上

作者は責任とって死ぬまで暴れさせるべきだし、カズミはちゃんとこいつを殺しきるべきだった。

いや、刑務所内で事故に巻き込まれて死ぬとかでも全然よかったけど、

自殺だけは絶対に許されないだろ。






それはみどうという存在の根本的な否定だ。





作者として一番やっちゃいけないことだった。






この作品、いろいろとつたないところあったし

カズミくんをはじめて主人公側の人間どうでもいいやつらばっかりで

とにかくみどうくんしか価値がなかったけど

それでもみどうさえみどうであればあとはなんでも許せる、というところまでハードル下げて読んでた。

そのくらいみどうくんが一人で頑張ってた。

フェイスレス司令も満面のニッコリみせてくれるだろうくらい頑張ってた。




なのに。

よりによって作品の唯一の価値であるみどうくんという存在をぶっ壊してまで、

どうでもいい主人公のどうでもいい幸せを描きたかったの?

どうしても冒頭の陳腐な一般論を述べたかったの?

そんな一般論でみどうくんを語ってしまってよかったの?




なんで? 私にはわからないんだけど。




作者が描きたかったものが本当にそうだったなら仕方ないけれど、

少なくとも一読者としてはとてもがっかりした。

つらい