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「Shrink~精神科医ヨワイ~」境界性パーソナリティ編|SNS社会は境界性パーソナリティの人間を量産しているかもしれない

精神科医の最初の研修でまず何を教わるか知っていますか?

「君たちがまず知っておくべきなのは、他の科と比べて精神科には若くて美しい未婚女性がたくさん来るということだ。そこで患者と恋愛関係になる可能性が1%でもあると思うのなら、精神科医になるのはあきらめなさい。なぜならそれは――」


個人的にかなりお気に入りのマンガです。今までもこのブログで2回紹介しています。


私が他の精神科をテーマにした作品と比べて「Shrink」をとても気に入っている理由について


私が本作を気に入っているのは、精神疾患や神経衰弱をテーマとした作品の中ではかなり淡々としたトーンで描かれており、安心して読めるからです。


マンガでも精神科をテーマにした作品は多いです。


ただし、単に精神科での診療を描いてもマンガとしての面白さが足りないということなのか過剰に主人公のキャラクターや、人間ドラマを強調されるものが多かったりします。(「ブラックジャックによろしく」など)障害の特徴を大げさに描かれると感じることも多いです(「どんぐりの家」など)。もちろん、これはマンガとしての面白さを考えたり、読者に興味を持ってもらうためには必要な演出だと思うので否定はしませんし名作も多いです。例に挙げた作品はどちらも好きです。


ただ、私は実際に発達障害の当事者としていろいろ経験してきたせいか、そういう描かれ方をしているものを読むとちょっと苦しくなることがあります。



「Shirink」はその点、とても安心して読めます。全体的に落ち着いた雰囲気になっており、私のような人間にはとてもあっています。精神科医である主人公は静かな情熱を持つ人間で、患者に対して強く感情をむき出しにしたりすることはありません。とにかく淡々と患者とつかず離れずの距離を守り、それでいて絶対にその患者を見放さないということを強調します。



また、主人公はあくまで聞き役、受け止め手であり、各エピソードごとに見ると、患者の視点を中心に描かれているところも良いです。「健常者から見た精神を病んだ人の様子」がコンテンツなのではなく「精神に問題を抱えている人から見て周囲がどのように見えるのか。その中で患者がどのように考え、感じているのか」「その症状によってどういう生きづらさを感じているのか」がコンテンツになっているんですね。



また、この描写によって、その後の「症状が回復していく過程」や「生きづらさが解消されていく」という描写が強い説得力を持ってきます。「心の病は医者が治すものではなく、医者の介入によって患者の生活や心の中に変化が起き、そのことで少しずつ回復していくものなのだ」ということがわかります。心がしんどい時に読み返して「こういう風に考えてみたら楽になるかな……」ってお守りみたいに使うこともできます。(もちろん本当に症状が重いときは実際に精神科医に診てもらうと良いですが)



最新話では「境界性パーソナリティ」の女性がテーマになっていますがこれがとてもよかったです。

境界性パーソナリティってイメージが難しくて、実際にあったことがある人はすぐわかるのですが、実物を見たことがない人はブログやWikipediaなどで説明を読んでもわかりにくいです。

しかし、実際に出会ってしまうとかなりの割合で振り回されて消耗させられるしその過程でうまく対応できずにその人のことを傷つけてしまったり、強い恨みを買ったりします。

結構この境界性パーソナリティの人間は割合としては多いので事前に知って気を付けておきたいところですし、

感情が不安定になっている時は自分事としてこのエピソードを読んでみると気づきがあると思います。





境界性パーソナリティとはどういうものか?


このお話で説明される境界性パーソナリティは割と教科書通りの内容になっています。

①境界性パーソナリティにとって人間とは「敵か家来」のどちらかである




②好き嫌いが極端で、かつそれが些細なきっかけで頻繁に入れ替わる。「豹変」といっても良い




③境界性パーソナリティは「遠くから見ている分には魅力的に見える」
 喜怒哀楽がはっきりしていて、好意を持っている時はそれを大げさなくらいはっきりと示してくれる。
 好きでない人に対してもバッサリ切り捨ててくれる。
 普段自分に取り立てて個性がないと思っている人間ほど惹かれてしまう。




④親しく付き合うとその感情の切り替わりの激しさに振り回される
 好きなときは過剰に肯定や愛情を示す代わりに相手にも同じだけの肯定や愛情を求め、試し行為を頻繁に行う。
 一方で嫌いになると、人が変わったかのように容赦なくこちらを傷つけるようなことを平気で行う。





⑤「愛着障害」や「見捨てられ不安」を抱えていることが多い
 境界性パーソナリティ自体は悪ではないが、これらの要素と結びついたとたんに途端に厄介な人間になってしまう





⑥境界性パーソナリティ自体はあくまで個人の偏りであり、そこから生じる二次障害が深刻
 逆に言えば、自分の傾向を把握することで、その偏りを抑えたり、二次障害をおさえることもできる。 

だいたいこんな感じですね。




今ってネットにこういう「境界性パーソナリティの特徴」を持った人を見かけることが多いと感じます

私は素人なので、あくまで上で列挙したような特徴の人が多いなということしか言えませんが、体感としてそうだとしか言えませんが。


元々こういう人はたくさんいて、それが可視化されて目立っているのか。それともSNSにどっぷりハマって他人の目を気にしすぎるあまりにこうなっていくのか。

それは私にはよくわかりません。



ただ、たとえば「kutoo」で注目を集めた石川さんや、逆にアンチフェミネタで目立っている「わかり手」さんのように、極端に「敵か信者か」で人を選別したがるようなタイプは、SNSが生み出しているのではないかと感じることが多いですね。 はてなブックマークでも党派性が強すぎてまともに思考できなくなってる人たちが多くなりました。これは間違いないです。



そう考えると、以前からそうだったものが可視化されただけではなく、SNSによってこういうタイプの人が後天的に生み出されているように私には感じられます。


友だち幻想 (ちくまプリマー新書)

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  • 作者:菅野 仁
  • 発売日: 2008/03/06
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いずれにせよ、境界性パーソナリティの人たちと接することも増えてきているように感じるし自分自身がそうなる可能性もあるのだと考えると、他人事ではない気がしますよね。



なので、境界性パーソナリティについてはSNSを使ってる人がみんな理解・意識しておいた方が良いのかもしれません。



境界性パーソナリティの人間とどのように接するべきか

現在4話構成のうちの第2話なのでまだ途中です。

完結してから改めてまとめたいと思います。




是非皆さんもリアルタイムで読んでほしいです。




過去にかいた「Shrink」の紹介記事

www.tyoshiki.com

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