頭の上にミカンをのせる

「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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「俺の答えがお前の答えとは限らないぞ。お前の答えはお前が自分で見つけろ」

他人の意見を必死になって否定せずにおれない時がたまーにある。

なんかそういう時って、自分が似たような問題を抱えてて、
自分は違う答えを持っているというか、違う答えが欲しい時なのかもしれないね。

特に、自分が何かを現実の壁に敗れて諦めてしまってる時に、
諦めずに挑戦するみたいなことを言ってる人がいると苛つくのかもしれない。
自分の判断や決断が正しかったと証明しないと、落ち着かないのかもしれない。
必死な問題こそ、周りのみんなが共感してくれて、同意してくれないと怖いのかもしれない。
そうでないものを叩き潰さなければ耐えられないほどに。


余裕が無いと、自分で自分に呪いをかけたり、自分だけならまだしも他人を呪っちゃうことがあるかもね。



そう考えるとあたりまえだけれど、自分が呪いに掛かりそうなときに抵抗できるように、
何か口に唱えられる呪文みたいなものを持って行くといいかもね。


私が▲▲さんに冷たいって?▲▲さんが弱音を吐露した時に黙っていたから?
そう見えたかもしれないけど私にとっては全然違ったよ。


あのね。あの時の▲▲さんの言葉は、うっかり弱さを見せてしまった言葉じゃないよ。
あれはね「自分が諦めたんだから、同じく天才じゃないお前も諦めろ」「俺だって諦めたんだ。お前も先がしれてるよ。」って言われてたんだ。
呪いにかかる寸前だった。少しでも共感したり、同調してたらきっとダメだった。
だってあの散々な仕事の帰りだったんだよ。
「自分も天才じゃないし、ここにいたって仕方ない存在かも」って思っちゃいそうな状態だったもの。



あの人は、自分がなにかから降りる、その道連れを探してる人だ。
一見正しい、美しい論法ですりよってきて、ちょっとでも気を許した人を引きずり込む
そうして呪いにかかった人もいるかもしれないね。



あの時の私は、弱くて実力もなかったから、
呪いを振り払うのがやっとで、反撃なんてとても出来なかった。
もっと強い人、うまい人だったら笑って軽く跳ね飛ばしたかもしれないけれね。
それでも私は精一杯呪いに捕まりたくないって全力で拒否した。だから今ここにいる。


▲▲さん、今はライターになりたいって言ってるんだって?そう……
だけどあの人は○○○を馬鹿にしながら、○○○にずっといる気がする。
だって、目をつぶってうずくまっちゃったんだもの。あそこで。
今も人を引きずり込もうとしてるかもしれないね。


もちろん私のこれからも楽じゃないよ。
うずくまってる人が手を出せないような高みを軽く飛んでいる人もたくさんいて、
私はその中でこれからも転んだり怪我したりしながら、
そうやって高く飛んでる人を羨ましく見上げたりするんだろうね。ヨタヨタ登りながら。
それでもね。目をつぶって座り込んでる人も、飛んでる人も同じ○○○。

その中で、自分がどんな風に進むかは、自分で決めなきゃね。

10年だ。物心ついて10年、私は苦しんだ。
この状況をどうにか出来ぬかと抗い、知識をみにつけ武芸で身をまもってきた。
いっそ亡命できぬかと手をつくしたこともある。すべて無駄だった。
私には何も出来ない。出来ないんだ。

それでも、弟よ、お前は諦めるな。
一度諦めることを自分に許したら、それは習慣になってしまう。

私は私のためには何も出来ないけれど、お前のためにならできることがある。
お前は私のぶんまで諦めずに頑張ってくれ。

現実ではヒーローは都合よくきたりはしない。そんなん知っとる。
うちはこれを作っとった頃と違う。もう、一人だ
アパートに一人ですんで、仕事も前よりできるようになって、あいつも一人で追い出せた。
ヒーローがいなくてもやっていける。
それでも、皆が憧れるヒーローを描くんじゃ。
絶対にいる。本当にいると思いながら。