対象年齢が全然違いますが、上の2つのまとめ読んで思うところがあった人は、ぜひ12~13巻読んでください。単体で読んでも問題ないです。
- 作者: 日生マユ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/10/13
- メディア: Kindle版
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こんな風に大人から見た発達障害の特性を語ってくれる作品はたくさんある。
でもこの作品はそれだけじゃなくて「隣にいる女の子」の目線で語ってくれる。
隣にいる女の子が、最初はすごい迷惑だと思っててもちゃんと不満も表明できなくて我慢してる。
でも先生の介在などもあって「なんか事情があるらしい」とわかるところくらいまでは来る。
ここに至るまでにめちゃくちゃ丁寧に学校がチームを組んで対応してる。
そういった描写を丁寧にやってくれてるんですよね。
その点においてズンズンギィーに関しては描写が本間に微妙すぎる。親目線で脚色されまくってるから子供がどれほど問題なのかよくわからない。あんまりうかつなこと言えないから保留。ぱっと見の印象では「光とともに」とか「どんぐりの家」のほうが近いと思う。
光とともに・・・?自閉症児を抱えて? 文庫版 全10巻完結セット (秋田文庫 )
- 作者: 戸部けいこ
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2012/04/10
- メディア: 文庫
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私は当事者ですが発達障害に過剰な配慮を求めるのはよくないと思ってます。それをやると「聲の形」のようなより陰湿ないじめに発展したり、よく考えずに下手な優遇措置を取ると、その時我慢してたこどもたちが大人になったときに障害者排除の思想を持つ場合があるから。
思想的には正しいはずのフェミニズムやリベラルが、弱者への思いやりを示したいのはわかるんだけど他者への配慮が足りなさ過ぎてどれほどのヘイトを生み出しているかはよくご存じだと思います。障がい者に対してだって同じです。当事者だから言いますけど、周囲とのバランスを考えない机上の善意は当事者からしたら超絶迷惑です。知識やスキルがない人が弱者に対して自己満足でコメントするのは本当に自重してほしい。そういう人に限って千羽鶴を被災地に送ろうとした人を馬鹿にしたりするけどどっちも同じようなもんです。
もちろん自分たちのことをもっと理解してほしいと思ってます。でも「理解」と「改善要求」は分けて考えるべきです。理解をないがしろにして自己の権利を主張したり他者に我慢を強いるみたいなアプローチは避けたい。かといって黙ってると隔離しろ(NIMBY的アプローチ)ってなるのはもっとひどいと思います。
ここまでを前提としてようやく「じゃあどうすればいいのか」という話ができると思います。「行政の支援が足りない」というコメントしてる人たくさんいたけど、具体的にどうすればいいのか」まで具体的に考えてみてほしいです。
それが面倒だと思う人は無理にかかわろうとしたりいい人ぶろうとしないでほしいでいいんやで。
まとめ中でも
保育士さんにも療育教室の先生にも何度も相談した。結局我が家の場合、成長して自分の気持ちを言語化できるようになり、外界の現象を理屈で理解できるようになって、不安感が取り除かれたら加害行為はいきなり減少した
と書いてるとおり、適切な対応によって加害はかなり減らせるんですよね。
「特別支援教室」の仕組みを幼児側に広げることはできるかな
「放課後カルテ」では、ちょっとモヤっとするところはあるけど他害性のある発達障碍児に、親や学校や教師がどう連帯して対応してるかの一つの例が描かれます。具体的なイメージを持つにはとてもいい作品だと思うので参考にしてください。
他にもこのあたりの作品参考になりました
生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした 入園編 (コミックエッセイ)
- 作者: モンズースー
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2017/09/22
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- 作者: 柘植雅義
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2016/11/11
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特別支援教室での教育や教室運営のノウハウは通常教室にもフィードバックされており両社は密接な関係を築いています。
正直保育園や小学校低学年段階ではそもそも両者を区別するのが超困難だと思うので、親の方の心労は計り知れないものがあると思います。
理解と我慢は違うので、理解は広まってほしいなと思います。