「虚構推理 鋼人七瀬編」いよいよ話が本格化してきた。
この作品、原作はやや古いのでちょっと表現や言い回しにひっかかりを感じる人いるかもしれない。
でも面白い。
そういうしょうもないところに気を取られて楽しめなくなってしまうしょうもないはてなブックマークの皆さんにこそ見てもらいたいな(独り言)。
京極堂シリーズが好きな人には「憑き物落とし」の物語と言えば通じるはず
www.tyoshiki.com
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この作品はあの作品がさらに現代風にカスタマイズされている。
この作品のインターネットには「議論」があるのが素晴らしい
もっと広範囲に「インターネット」における憑き物落としに挑戦する物語だ。
はてなブックマークで「観客」を気取っているうちにどんどん周りに毒されていってしまいにはインターネットで何かが不倶戴天の敵に見えてしまうまでなってしまった成れの果てのみなさんこそぜひ見てみると良い。「憑き物にやられてる群衆たち」の姿が描かれているから。
例えばツイフェミさんが怪物に見えていたり、その逆にオタクどもが化け物に見えてる人なんかは得るところがあるだろう。自分たちが見ている怪物をどういう風に定義するか、主人公たちの誘導に乗せられて考えてみるといい。あるいは群衆たちの側ではなく、そういう群衆に「仕掛ける側」の視点に立って彼らの憑き物を落とすにはどうすればいいかを主人公たたちと一緒に考えてみてもいい。
議題を投げ込む人がいて、それについてきちんと答えようとする人たちがいる。なんてすばらしい光景
最初はみんなふざけた態度で茶化すやつばかりだ。
それでも中にはマジレスする人たちが出てくる。
ふざけたお題にマジレスしても格好悪くないのだ。
そのマジレスが面白ければだんだんと陣営が明確に分かれていく。
対立意見を受けとめてそれを返すという議論の形が自然に出来上がっていく。
そうなるとだんだんと、茶化すだけのやつは発言を控えるようになっていき
周りから見てもその議題に関係性が高い発言する奴に優先的に発言権が与えられる。
このインターネットでまともに議論が行われている光景が描かれているというだけで見る価値がある。
というかはてブ民にははてブする暇があったらこのアニメ100回くらい見てほしい。
私がまだブログ書いてなくてROMってただけの頃のはてなはこれよりもなお素晴らしい場所だったように思う。絶対に記憶が美化されてるけど。
まあこの作品のインターネットのイメージが「5ちゃんねる」風とかなり古いんだけどね……
この作品の議論の場は「ある程度はクローズド」なんだよね。
舞台がtwitterやインスタグラムだったら、多分主人公たちは〇〇に敗北していたんじゃないかなぁ。
5ちゃんねるやmixiベースだからこそ可能な作品かもしれない。
twitterやはてなで議論ができない本当の理由
ユーザーの問題は置いておくとして。
いまのSNSはなぜ議論ができないか本当のところを言うと、文字数制限なんかよりも深刻な原因としてこの3つは確実に挙げられると思う。(3つだけとは言っていない)
①面白い話題ほど拡散してしまってずっと新規参入者が増え続けてしまう。
②よくわかってない人間がすぐに発言できてしまう。
③無知な人間を退出させる仕組みや、議論能力のある人間を優先する仕組みがない
すごいぶっちゃけると議論って「いわゆるバカモノ」にはできないんですよ。
ここでいうバカってのは頭がいいとか悪いじゃないですよ。「破戒者」=「議論のルールを知らない・守らないやつ」ってこと。
でもずっとひっきりになしにルール理解してない守る気もない人が流入し続ける場では、そういう人を排除できないでしょ。
はてなにいたってはそもそもルールが全然存在しないので、知識がある人以外は小学校低学年の落書き帖みたいになってるよね。
はてなですらこうなんだから、もともとこういう議論はオープンな環境で、発言について何の制約もない場では無理なんだろうね。仕方ないね。
でも。「虚構推理」の七瀬編では、こういう議論が成立しているさまが自然な形で絵が描かれていたんですよ。
議論の参加者と野次馬がちゃんとランク分けされていて、参加者は参加者で野次馬は野次馬の立場で議論の場に参加してた。
この光景が本当に素晴らしくて素晴らしくて。ぜひ見てほしいなと。
ストーリーとかが面白いのは当たり前なんで、こういう観点でもおすすめだよというお話。
原作は小説だけど、個人的にはマンガ版がおススメ!
あと京極堂シリーズも、コミック版すごく良いのでおススメ。原作未読の人はぜひこちらから。
私はこの漫画版がなかったらたぶん原作読めなかったです。そのくらい出来が良い。

- 作者:志水 アキ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/12/01
- メディア: コミック

- 作者:志水 アキ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2013/08/25
- メディア: Kindle版

- 作者:志水 アキ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/08/17
- メディア: コミック

- 作者:志水 アキ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2012/09/01
- メディア: Kindle版

- 作者:志水 アキ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
- 発売日: 2015/06/26
- メディア: コミック
コミック版では一番最初の「姑獲鳥の夏」と「鉄鼠の檻」がお気に入りです。