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「命令されなきゃ、憎むこともできないの?」(ブルーアーカイブ#3 エデン条約編3.私たちの物語)

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じゃじゃ馬グルーミン★UP!(6/6)・完 |渡会牧場の5年目。ストライクイーグル引退後。そして……

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の続き。

いよいよ今回で最後ですね……

やっぱり長く続いた作品は最後に来るとすごく寂しい気持ちになる。

夢の時間が過ぎ去った後……

ストライクイーグルは引退レースとなった有馬記念でG1の4勝目を達成して有終の美を飾る。これは同時に渡会牧場にとっての夢のような時間が過ぎ去ることでもあった

ベルノエキップやバトルホークといった面々が活躍したり、ヒメやヒコも頑張ってくれているが、G1勝利には遠く手が届かない。他の馬はどれも小粒。

そんな状況でまた渡会牧場にとっては厳しい季節がやってくる。

外国産馬がどんどん輸入されて活躍の幅を広げ、クラシックの保護もだんだんとなくなっていき、国内の競走馬生産牧場が苦しくなっていく。そして国内の牧場では大種牡馬と優れた繁殖牝馬、優れた育成環境を持つ一部の牧場が中小牧場を駆逐していく非常に厳しい展開……。

そんな環境において、果たして渡会一家は、そして駿平はこの先も夢を見続けることができるのだろうか。そして念願のダービー馬を輩出するという約束を果たすことができるのだろうか?


渡会牧場の日常

◇260話 二人は入籍する
駿平が渡会家に婿入りする案もあったが結局ひびきが「久世ひびき」になることに。

駿平の獣医挑戦に必要な資金を節約するため結婚式は行わず、簡単な披露宴だけを行うことにする。
しかし牧場の有志達により、厩舎内でバージンロードの真似事をすることに。

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◇261話~ 駿平が寮を出て、渡会家に移動することに
しかし梅ちゃんにつかまって追い出し会に参加。初日からこの体たらくw
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◇262話 ヒルダの双子の弟・ヒコのデビューが決まる!
・登録名は「アダタラヨイチ」。新馬戦は重馬場の中で我慢比べに勝利して1着!
・ジャンゴウも無事休養を終えて帰厩。
・トロンとトロイメライの仔・「トロベエ」も熱を出していたが回復。
・ヒコに続いてヒルダの二歳馬「アシタカ」の面倒も見させてもらえることに。

馬の方は順調だが、ひびきとの関係は馬の世話が忙しかったり家族の邪魔が入ってなかなか落ち着かない模様…。



◇263話 温泉で新婚旅行
二人でゆっくり過ごす時間が欲しいと思いつつ、仕事が忙しいためなかなか言い出せなかった駿平だが、渡会父の方から温泉旅行のチケットを渡されることに。行先は猪口繁行が運営するホテル。

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旅行先で二階堂と会うが、以前のようにかき回されることもなくどっしりと構えるひびき。



◇265話 悟と繁行、それぞれがあぶみさんにアプローチ
・醍醐悟は猪口繫行に遠慮しつつも、駿平の大学進学の世話をする関係で渡会牧場に頻繁に顔を出し、猪口繁行は仕事が忙しくて放置気味。
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・たづなにつきそって眼鏡を買いに行くイベントなんかもあり。なんかいろいろと「片付き」が始まってる感じするなぁ。

・醍醐悟が自分の気持ちを量りかねている間に、猪口繁行が渡会家を訪れてあぶみに対していよいよ詰めのアプローチを仕掛けてくる。一方的に婚約指輪を置いて帰っていく。
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でもね、あぶみ。あぶみが繫行さんのことを必要かどうかもよく考えなきゃね

・煮え切らないあぶみさん、醍醐家のことを考えて慎重になる悟、自分が受け入れられることを疑いもしない繁行。でももうこのあたりからあぶみさん完全に悟のこと好きになってるんよね……。



◇269話 バレンタインデー&ストライクイーグルの引退式
・ヒコの姉・ドルチェヴィータは新馬戦の後なかなか勝ちあがれず。

・猪口家は話をどんどん進めて、近いうちに仲人を連れて結納の相談に来るという。

・あぶみはいろいろ悩んでて初めてバレンタインデーにチョコを配るのをやめてしまった。

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◇270話 猪口家が渡会家を訪れる当日に醍醐悟が交通事故
・あぶみは猪口家とのアポイントメントをすっぽかして、パジャマのママで醍醐の病院にかけつける


・すっぽかされてメンツをつぶされた猪口家は激おこ。さすがの猪口繁行もあぶみを叱るが、これにあぶみは逆ギレ。明確に繁行にNOを突き付けてしまう。

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「あの人もねー、ヌルヌルして譲らないところあるからね。ウナギだわ、まるで。」
「しかもオレの見るところ、すげー毒も持ってそうなんだよねー」
「よく考えるとかなりひどい女だよねー」

夢の道草

◇273話 
・渡会牧場で預かっていたジャンゴウが未勝利戦勝利!

・ヒコとヒメは弥生賞の日の第7Rで対戦することに。
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(残念ながら生まれて直後にすぐ引き離されたこともあり姉は弟のこと全く覚えてなかった。)
姉が4着、弟が6着。これからも期待……というところで預かってくれてた芹沢調教師が心筋梗塞で倒れてしまう。芹沢厩舎はてんてこ舞いに。

・ストライクイーグルが種牡馬入り。
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・ベルノエキップ(タケル)が大阪杯に挑戦して2着をとったり、ヒメ(ドルチェヴィータ)・ヒコ(アダタラヨイチ)は500万下でウロウロしたりといろいろ気になる状況。残念ながらヒメは結局桜花賞への切符が手に入らなかった。

ドルチェヴィータは2勝目を手にしかけるも厳しいローテーションのせいかレース中に繋靭帯炎を発症し引退。渡会牧場で種牡馬になる


◇醍醐悟が退院、あぶみといい関係に…



◇ヒコがダービー出走権を手にする
・6戦目にしてデビュー戦以来の2勝目。獲得賞金800万を越える。これで抽選の対象にはなったが全く届かない。
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・ダービーへの出走権獲得を目指し青葉賞にも挑戦。しかし掲示板を外して結局抽選待ち。

・ベルエキップもマイラーを目指して京成杯1400mに挑戦して2位。

・ユウキ君が騎乗するジャンゴウは新潟大賞典に挑戦するも2位。
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・醍醐ファームのサマルカンドが故障。賞金800万以上でクラシック登録済みの8頭の中から抽選で見事出走権獲得!


夢の彼方

・アダタラヨイチが出走することになったので、臨月のひびきをおいて、生産者代表として東京競馬場へ。

・ひびきの出産予定日は2週間後だったが陣痛が始まってしまう。ひびきは駿平に知らせず出産の痛みに耐える。

・アダタラヨイチは最低人気、結果も大差で最下位。優勝はコモンセンス。醍醐ファームの念願がついに適う!
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負けはしたが、馬主はそれでも喜んでいた。

無理して出てきた痩せ馬だろうが、
そいつがへとへとでどれほどつらいレースになろうが
でられりゃ喜んで出るんだよ。
それが「ダービー」ってもんなんだよ。おっそろしいレースだねえ。

とはいえ、この時点ではまだまだダービーは程遠い。

ユウキくんは駿平のことを認めない。

だったらなおさらだ。俺はお前がやってきたことなんか認めしないからな。
はじめっから運たのみしかないような馬を、競馬場に送り込んでくるな!
走らされる馬にだって迷惑なんだよ!おぼえとけ!

ユウキに突き放され、呆然として家に戻るとひびきが出産していた。

うれしい気持ちになる一方で、自分の無力さを思い知らされる駿平。

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夢より遠くへ

駿平は夢だった「自分が育てたヒコがダービーに出走する」ところまでたどり着くことはできた。

そこには思ったような華々しい活躍はなく、むしろ厳しい厳しい現実が待っていたけれど。

それでもひびきと共にこの先も歩んでいくことを誓う。




そして最終話。




15年後、いよいよ渡会牧場からダービーでの勝利を目指せる馬を再び東京競馬場に送り込む。

調教師はタケルの時に縁ができた保科さん。そして鞍上は、あの時駿平を否定したユウキ!

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果たしてレースの結果は……。




完走した感想

馬を中心として物語が展開するけれど、馬が主役ではなく、あくまでも人側が主役の物語。

騎手・調教師・厩務員・生産牧場の人たちなどなど。

いろんな人がそれぞれの立場から一頭の馬にかかわっていく姿を丁寧に描いていました。

一人一人がそれぞれ「ロマン」と「日常」を抱えて馬にかかわっているのがよく伝わってきました。

そんな中人たちの姿を読者である私たちは

素人ながらも、というか素人だからこそ愚直に馬を可愛がり、その馬を全身全霊で応援する駿平を通して

眺めることになりました。


おっさんになってしまった私からすると幼稚だとかヘタレだと感じるところも多かったけれど

ぐんぐん成長していって、そこに自分の社会を築き上げていく駿平の姿はとてもまぶしかったですね……。

「自分たちが生産し、育て上げた何かが活躍し、それを全力で応援する」

自分は今の仕事でここまで熱くなれてるだろうかとか考えてしまいました。



時々読み返してみたくなりますね。



ウマ娘である程度競馬について解像度が上がった上で読むとガチで面白い作品なので、未読の人はぜひ読んでみて!
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